side by side:湘南夫婦のあしあと

二人が好きな地元湘南、スポーツ観戦、旅行、食べ歩き,音楽・美術鑑賞など、日々のあれこれを綴ります

24富山美術館巡り 秋水美術館

2024年08月20日 | 美術館、美術展
大和百貨店・総曲輪エリアの近くにある秋水美術館
富山の医薬品メーカ、リードケミカルの創業者森政雄氏のコレクションを展示する美術展
特に日本刀剣の収集に関しては日本随一と評されている

私が訪問した際は企画展 「木に魅せられた匠たち」が開催され、日本刀の展示はなしだったが、漆工芸も好きなので楽しめた

黒田辰秋、棟方志功、輪島塗、合鹿椀、我谷盆が展示されていた
写真撮影可


我谷盆(わがたぼん)はダム建設で水没した我谷村で作られていた栗の丸太から作るお盆
村の消滅で途絶えたかに思えた我谷盆ですが、木工家森口信一氏が中心となって作風・魅力を継承・伝えています。
展示されているのも森口信一氏の作品

漆器では沈金という技術を使った作品も美しかった
蒔絵の技術のひとつで、漆を塗った器に沈金刀で絵を彫り金箔を流し込む
現在は輪島市と沖縄本島が産地として有名

館内は2階、3階が展示室で、1階でチケット購入後上階から降りてくるシステム
1階には小規模なショップとイベントスペースがあり、刀剣コレクションのビデオを流していた。
凄く素敵な内容でビデオを見たら、刀剣を是非観たいと思わずにいられない

「木に魅せられた匠たち」は9月3日まで開催

福岡市美術館

2024年08月13日 | 美術館、美術展
博多滞在最終日は福岡市美術館に行ってみた
私たちは路私たちは路線バスと使って行った
博多駅前からバスが出ているのでわかりやすかった


外観は公立美術館によくある風情のレンガ作りに見えますが、常滑焼の窯で焼かれた磁器質タイル。
建物の設計者は前川國男、
1979(昭和54)年開館、2019年大規模改修工事後リニューアルオープン

入館料も常設展なら200円と手頃
美術館のコレクションが良質との評判が高い

館内は1階に古美術のコレクション室、2階に企画展室と洋画・現代画のコレクション室がある。
常設展のチケットで1階、2階のコレクション室に入場できる。

洋画・現代画のコレクションにはレオナール藤田、ダリ、ミロ、シャガール、ウォーホール、草間彌生などがある。
古美術のコレクションには仁清の壺や尾形乾山など
数は多くないが、ハッとさせられるものがあル。

企画展に入らずとも満足度は高いと思う。

館内施設のうちレストランとカフェは隣接している大濠公園側に位置し、ロケーションとしてもピカイチ
1階カフェ「アクアム」の景観の良さはリゾート地にいるよう。美術鑑賞とは別な心の充実度を得られると思う。


軽井沢千住博美術館

2024年07月16日 | 美術館、美術展
前々から行ってみたいと思っていた千住博美術館に行きました。
入場料は一般1500円
駐車場は広い(60台)

この美術館は千住博の作品を鑑賞できるだけでなく、建物自体も工夫が凝らされ、美術館内という室内空間で千住博の作品鑑賞をしながら陽を感じ、自然を感じることができる素敵な美術館でした。

建築家は西沢立衛
館内が撮影禁止で写真でご紹介できないのが残念ですが、実に素敵で居心地が良い
素適な空間に美術作品が飾られています
大きく採られた窓だけでなく、館内に中庭/ガーデンスポットが設けられ手入れされた植裁が眺められる

自然・風景を主題にした作品展示のなか、途中途中で自然に目を向ける心地よさ

私達は晴天日だったので、明るさを満喫しましたが、雨天日はまた違った印象を受けることでしょう

美術館は傾斜地にあるため、館内が緩やに傾いています。
ヒール履きでも対応できない傾きではありませんでした。

軽井沢千住博美術館
軽井沢町長倉815
0267-46-6565
9:30-17:00
火曜日休館

軽井沢は素敵な美術館が増えていますね。
滞在の楽しみ方が増えて嬉しいです。


24富山美術館巡り 富山県水墨美術館

2024年07月15日 | 美術館、美術展
6月下旬に富山に行った際は美術館巡りをした

最初に行ったのが富山県水墨美術館 (観覧券200円)
昨年末 リバーリトリート雅樂倶から富山市内に移動中にたっぷりとした敷地に平屋建の贅沢な空間が記憶に残った建物だ。
車移動でないと路面電車の最寄駅から徒歩10分

展示室のうち常設展は1部屋だけ、残りの部屋は企画展に使われているようだ。
有料なのは常設展(200円)のみ

私は建物だけでも見に来たいと思った口だが、コロナの影響が残っているのか、とにかく人がいない
失礼ながらスタッフの方が多くて面食らう
入口近くで音がしたので覗いたら、映像ルームで水墨画についてビデオ2種類が30分ごとに上映されていた。
ここも人がいない。私が入室した際は私だけ。(その後も音が聞こえたのでリピート上映されていた)
なんだか、運営が(金銭的に)心配になってしまうほど。
建物内から眺める庭もよく手入れされているだけに、なんとも勿体無いと思った。





Tiffany wonder @Tokyo Node (2405)

2024年05月13日 | 美術館、美術展
Tokyo Node で開催中のTiffany wonderを観てきた
会期は4月12日~6月23日(日)

TokyoNodeは虎ノ門ヒルズステーションタワーの45階にあるギャラリー/ イベントスペース
私は昨秋 オープニングイベントのSynを観に行ったので勝手がある程度わかったが、初めてだと45階まで行くのにちょっと戸惑ってしまうと思う。

7階までステーションタワーの共用エレベーターであがると、TokyoNodeへの専用エスカレーターがあり8階へ。
ここから専用エレベーターで45階へ行く仕組み
8階にスタッフがいてエレベーターへの案内があります
SynもTiffanyWonderも時間予約制の入場でした。来館には時間に余裕を持って。

入場して直ぐの部屋はTiffanyの紹介映像が流れていた。
途中からの映像がTiffanyランプ
懐かしかったわ。

最初はTiffanyの軌跡の展示
TiffanyBlueの箱の変遷の紹介ですが、ホールの壁が紙ではなく織物には驚いた

展示室内は写真・録画可能なので人が集中する場所もありました。
目玉展示物のひとつ、バードオンアロックブローチ

途中のブースにはTiffanyの職人さんが入っていて実際の作業をみせていました。

ジュエリーの数々の美しさはもちろんで眼福そのもの。
個人的には過去のTiffanyのショーウインドウの展示が素敵だと思った。
デザイナー名もクレジットされていて、ニューヨークの実物大で観てみたくなりますね。
写真のほか、動くディスプレイもあって時代背景やTiffanyの哲学・美意識が垣間見られてとても興味深かったです。

最後にゴールドダイヤモンドが展示されていました。
初めてみました。
写真可能ですが、どう撮影しても目に映るものとは違ってしまって。
実物の凄さですね。

チケット購入はTiffanyのアプリから。
オーディオガイドもアプリから自分で聞くようになっています。
ショップも開設されていましたが、入場制限があり入場までかなり待たされそうだったので立ち寄りませんでした。

子供の入場制限はありません。
大人には興味の尽きない展示なのですが、子供(特に未就学児)を付き合わせるのは気の毒かな、と思いました。
走り回る子供への会場スタッフの注意の仕方も上品でしたけど。








茶の湯の美学 @三井記念美術館 2404

2024年04月30日 | 美術館、美術展
日本橋の三井記念美術館に行ってきました。
場所は日本橋三越の近く三井本館の7階
旧財閥の三井家から寄贈を受けた美術品を一般公開している。
運営は公益財団法人三井文庫
2022年のリニューアルしているが、私は初訪問

今回の展示会は、コレクションから利休、織部、遠州らが活躍した桃山時代~江戸初期の茶道具の美意識を探る展示会

久しぶりにお茶道具をたっぷり拝見してきました。
国宝の「志野茶碗 銘卯花墻(うのはながき)」のほか、利休好み、織部好み、遠州好みの茶碗・茶器類が丁寧な説明とともに展示され、大変興味深かったです。
利休が好んだ黒樂茶碗 長次郎作銘「俊寛」
利休が銘をつけた数少ない茶碗のひとつで、「俊寛」の銘は3つあった長次郎作の黒樂のうち2つは返され、残った一つだったので、流刑地に一人残された高僧俊寛に倣ってというのも印象的だった

なにより驚嘆なのは、茶道具だけをとってもこのコレクションの充実さです。

入口近くに三井家の歴史と美術収集や美術館についての紹介ビデオが流れており、約25分と少々長いが大変勉強になりました。
国宝の「円山応挙 雪松図 」が11月の企画展で公開される予定なので、是非観に行ってみたい。

素適な美術館に出会えて、幸せ!


生誕120年 安井仲治展 @東京ステーションギャラリー 2403

2024年04月10日 | 美術館、美術展
好評なレビューを目にしたので、東京ステーションギャラリーで開催の「安井仲治生誕120年僕の大切な写真」展を観てきた

私はレビューを目にするまで、安井仲治(やすいなかじ)を知らなかったが、「安井を知らずして日本の写真史は語れない」と言われる人物だそうだ。
38歳で病死した短命の写真家ではあったが、昭和初期の戦前の時代に多くの魅力ある作品を発表。

本展では200点以上の作品が展示されているが、被写体こそ時代を感じるが、その表現方法など惹かれるものばかりです。
スマホで写真が身近になったからこそ、違いを見せつけられた感じもします。

アングルだったり被写体の表情だったり、魅力的な写真の数々
短命でなければ、どこまで多様で魅力的な作品を残したのか、残念でたまりません。

画像加工ソフトのない時代に?と思わせる作品もあります。
写真を焼き付ける際に切り取ったり、他作品とコラージュさせたりした手順も紹介されています。

安井仲治(1903~1942年)の生きた時代は、日本の写真界がアマチュア写真家の旺盛な探求・多様な芸術表現により成熟してきた時期だそう。
その時代を牽引したのが安井で、欧米の先進的な写真表現・理論を受容・理解した上で新しい表現を産み出していった。
表現方法だけでなく、被写体を見出す感性、美を抽出する卓越したセンスの持ち主だったとパンフレットの解説にあり、凄くなっとくしました。

20年ぶりの回顧展
平日の午後早い時間なのに、多くの人が訪れていました。

東京ステーションギャラリーは東京駅駅舎内にあり、館内の壁にはかつての煉瓦壁の一部も残っていて、建物も自体の雰囲気も素適です。

椅子とめぐる20世紀のデザイン展 2402

2024年03月28日 | 美術館、美術展
日本橋高島屋で開催していた「椅子とめぐる20世紀のデザイン展」をみてきた
特別協力に織田憲嗣氏の名前があったから期待大だと思って。

織田氏の肩書には東海大学名誉教授とあったが、私には椅子研究家の方がしっくりくる。
NHKを始めメディアでも織田氏の椅子との出会い、椅子を始めとするコレクション、コレクションに囲まれた織田氏の自邸(旭川)などが度々紹介されています。

本展では織田氏のコレクションから100客の名作椅子が展示されることだけでも楽しみなのに、名作椅子とともに生活空間を彩った家具・テーブルウエア・照明などもコーディネイトされて展示されいます。

デザインの時代・時代に合わせてのルームコーディネイトは見ていてとても楽しかった。

最後のコーナーでは、椅子に実際に座れるようになっていました。
素適な椅子はなかなか手が出ませんが、一脚お部屋にあると雰囲気がかわるのだろうな、と思いました。

百貨店の展示会って、チェックしていると興味を惹かれる時があります。
私は高島屋贔屓なのですが、日本橋店も横浜店も頑張っているなぁという印象。

本店は3月下旬から大阪高島屋で開催予定(4月14日まで)




マティス 自由なフォルム展 @国立新美術館 2401

2024年03月25日 | 美術館、美術展
国立新美術館で開催中の「マティス自由なフォルム」に行ってきました。
本展は仏ニースのマティス美術館の協力のもと、マティスの切り紙絵を中心としたもので、マティスらしい色彩豊かな絵画中心の展覧会とは趣が違いました。

人生の半分をマティスが過ごしたニースにあるマティス美術館はマティスの切り紙絵コレクションで有名です。

「花と果実」は壁一面を覆う大作です。
これまでニースのマティス美術館外には2度(1961年パリ、1987年ヴェネツィア)しか貸し出されていないそうです。

マティスは晩年腸閉塞の大手術を受け、そのリハビリで切り紙絵の制作を始めました。

切り紙絵のセクションから写真撮影が可能でした。

最後の展示はヴァンスのロザリオ礼拝堂の再現


ステンドグラスを通じて差し込む1日の光の変化も再現しています。
礼拝堂内の雰囲気が変わっていく様子はテレビで見たことがありますが、数分間で疑似体験することができます。
礼拝堂内は静謐ながら優しい光でした。

展示会の序盤には絵画や彫刻も展示されています。
マティスが制作したバレエ衣装もあって、多才ぶりが伺われる展示でした。

この日は平日と雨で人出が少ない日でしたので、ゆったり鑑賞できました。
ここでも多国籍




永遠の都 ローマ展

2023年11月30日 | 美術館、美術展
東京都美術館で開催中の永遠の都 ローマ展に行ってきた。
素晴らしい展示だった
ローマ カピトリーノ美術館の所蔵作品で、紀元後300~500年の大理石の彫刻も多く出品されていた。

一番の見どころ、カピトリーノのヴィーナスはそれはそれは美しかった
ポージングの美しさと大理石のつややかさが相まって、ミロのヴィーナスと双肩というのも頷ける。
ヴィーナスだけで展示室1室を使う展示も素晴らしかった
360度鑑賞でき、私は右後ろからの姿がとても美しいと思った。

カピトリーノの雌狼 (ブロンズ、レプリカ)
コンスタンティヌス帝の巨像(ブロンズ、レプリカ)
はそれぞれのレプリカだが、それでも迫力があった

コンスタンティヌス帝の巨像は既にパーツに分かれて散逸してしまっているが、発見されたパーツで当時の人たちが興奮したであろうことは容易に想像できるものだった

いくつかあった胸像はシーザーを始め歴史に登場する人物で観ているだけで古代ローマの物語が頭を駆け巡る

私は2度ほどローマに行ったがカピトリーノ美術館は未訪問
1734年に美術館内部が公開され、一般市民に公開された美術館としては世界最古であること
広場を囲む形で美術館が建つが、この広場全体の構想や敷石の幾何学模様はミケランジェロの設計だと今回知った
丘の地形を利用した美しい美術館は外観を見てもため息が出るし、所蔵作品とその展示を映像で観てもため息がでる。

いくつかの作品は今後の美術館外にでることがないかもしれない貴重なものだそう。

ローマ展は12月10日まで東京で開催
来年1月からは福岡市美術館で開催される

公式サイトでの作品紹介(スペシャルタブの特別動画)が事前勉強にとても参考になった。