これも図書館でふと手にした一冊。
名前も知らなかった方ですが、
本をパラパラとめくると読みたくなりました。
柳澤桂子さんをネット検索してみると・・・
1938(昭和13)年、東京生れ。お茶の水女子大学を卒業後、
分子生物学勃興期にコロンビア大学大学院を修了、慶應義塾大学医学部助手を経て、
三菱化成生命科学研究所の主任研究員として活躍中に、激しい痛みとしびれを伴う
原因不明の病に倒れる。以後30年以上を闘病しながら、医療問題や生命科学に
関する執筆活動を行っている。『お母さんが話してくれた生命の歴史』
『卵が私になるまで』『二重らせんの私』『生きて死ぬ智慧』など、著書・受賞多数。
この本の中から私の心に留まった言葉のいくつかを紹介。
選んだ中の最後のメッセージは、専門家だからこそ語れる
生命の神秘が含まれていると思います。
*ものを所有することにとらわれないで、
存在そのものに喜びを感じるようになることが、
幸せへの道になると思います。
物欲を捨てることです。これは人間にとっては、
難しいことですが、心がけ次第で、
少しづつものに対する執着を絶つことができます。
*持つことの喜びに代わって、
存在することの喜びが強くなっていきます。
生きていることの喜び。
これこそ私たちが感じるべき喜びなのです。
*自由な自分を取り戻す道は、
今のいのちを十全に慈しみ、
束縛のないこころで、
今ある生をおおらかに生きることである。
*何か問題が起きたときに、だめだと思うと
ほんとうにだめになってしまいそうで、
こういうとき、私は幸せの星のもとに
生まれたのだと考えることにしています。
*障害児を中絶するケースが多くなると、
障害をもった子供を産むことに罪悪感を
感じるようになるのではないかと心配する人もいます。
人類という集団の中には、かならず、
ある頻度で障害を持った子供が産まれてきます。
すべての障害児を中絶しても、障害児は次々と生じてきます。
それが、私たちの持つ遺伝子の本質なのです。