他ものと重ねづけできるデザインが人気の「レイヤー」(ピアス1800円、ネックレス3600円)
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桜をイメージした「サクラ」(ピアス1800円、ネックレス3600円)。「ペーパージュエリー」のピアスのフック部分は樹脂素材なので、金属アレルギーの人も安心して使用できる
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 紙だけでできたアクセサリー「ペーパージュエリー」が売れている。考案したのは、金属アレルギーを持つ沖縄在住のデザイナー・古堅ちひろ氏。金属性のアクセサリーを身に着けられないことがコンプレックスだった古堅氏は、「すべての女性が安心して着けられるジュエリーを作りたい」と製作し、2012年10月に沖縄県那覇市のショップで発売を開始。2015年4月から全国展開になり、現在は伊勢丹新宿店、MOMA(ニューヨーク近代美術館ミュージアムショップ)などで期間限定のショップを展開している。「毎月、販売数が増え、毎日、電話やメールで問い合わせがある」(古堅氏)。今後も全国のセレクトショップを中心に、取扱店舗が拡大する見込みだという。

 試作のときに数千種類の紙のサンプルを取り寄せ、最終的に1日水に浸しても破れないほどの強度がある特殊な合成皮革紙を採用した。特に苦労したのがネックレスを留めるジョイント部分で、どんな形状にもなじむよう、回転できる“遊び”を紙で作るのが難しく、60パターン以上、試作した。

 デザインは現在7種類だが、今後も増える予定。ネックレスと合わせてコーディネートできるペーパーピアスも先日リリースされ、好評を得ている。またこの夏にはメンズ向けも発売予定とのこと。紙ならではの切り絵のような繊細なデザインも人気で、最近は金属アレルギーに悩む人だけでなく、ファッションやアートとして同製品を楽しむ人も増えているという。