2015年2月10日(火)天気は快晴です。
今朝も1段と冷え込みました。
でも朝の空気は湿度が高いです。
バケツの中の水が凍りました。
今シーズンの中で、一番分厚い氷が張りました。1cm位の分厚い氷が張りました。
寒い日はまだまだ続きます。春はまだまだ遠いかな?でも庭に植えてあるフキからフキノトウが顔をちょこんと顔を覗かせています。
小さな春はあちらこちらに見付ける事が出来ます。
そして、これから花粉症の季節でもあります。憂鬱な季節が暫く続きます。
あーぁ。嫌な季節が今年も来るのかぁー!
そんな一人言を交えながら北八ヶ岳(東天狗岳)登山2日目の様子をブログでレポートします!
2015年2月8日(日)北八ヶ岳、黒百合ヒュッテの山小屋で迎えた2日目の朝です。
昨夜は、星空が見えていた天気も一変して、未明から太平洋側を通過する南岸低気圧の影響で深々と降り続く雪と強風で、外の風景は、(土)とは一変して変わり果てた風景が広がって居ました。
一晩で50cm 位の積雪になりました。ビックリ!
朝の6時から朝食です。
やっぱり山小屋で食べるご飯は格別です。
地上では当たり前の生活が山小屋では、全てがスペシャルです。特別な事です。
山小屋で働くスタッフの日々の努力があるから山小屋に泊まれます。
山小屋で布団に入って眠る事が出来ます。
美味しい食事を食べる事が出来ます。
そんな山小屋のスタッフに感謝して朝食も美味しく頂きました。ご馳走さまでした。
食事が済んだら細かな用事を済ませて、身の回りの荷物やザックの中身を確認して、山登りの準備を始めます。
山小屋の朝は早いです。
今日は、標高2646m東天狗岳を目指します。
これから始まる事など何も知らずに強風が吹き荒れる吹雪の中を歩き始めて行きます。
中山峠で手袋を外して写真を1枚。
標高2410mです。
強風で立って居る事がままならない情況です。写真を撮る為に手袋を外して雪の上に置いてしまって、危うく手袋を強風で飛ばされて失うところでした。ふぅーッ!間一髪です。
強風と雪が降り続く吹雪の中を一歩一歩ゆっくり慎重に歩いて行きます。
少し離れた先を歩いている登山者が居ます。
僕たち二人は、後でこの男性に命を救って貰う事になります。
左側の谷川に大きな雪の塊がせりだして屋根が出来ています。
雪庇です。(せっぴ)
吹雪等で当りが真っ白になってしまう現象ホワイトアウトになると、とても危険です。
知らずに知らずに、コースを外れて谷川に歩いてしまうと、山の稜線と谷川の境目の判断が困難になってしまい危険です。
滑落したら助かりません。
安全の為のロープが張って有ります。
厳冬季の雪山には危険が沢山潜んでいます。
沢山の登山者が西天狗岳に向かって歩いて行きます。
天気が更に悪くなって行きます。
ちょっと嫌な予感がします。
どうしよう引き返した方が良いのだろうか?
先に歩いて行った登山者のトレースだけを頼りに登って行きます。
心の中で、つぶやきながら迷いながら、真っ白い雪の中に吸い込まれて行きます。
白い魔の手が迫っています!
白い魔の手が登山者を厳冬季の雪山に手招きしている様にも思います。
そんな事を考えながら登って行きます。
山頂迄後少しです。
もっともっと沢山の写真を撮りたかったけど、そんな余裕はありません。
吹き荒れる吹雪の中で、写真を撮るのはとても大変です。
間も無く山頂に到着です。
北八ヶ岳(東天狗岳)標高2646mに登頂出来ました。
下山はかなりの困難を要する最悪の悪天候の情況に変わっていました!
登って来た時に頼りにしていたトレースは、深々と降り続く雪と吹雪で完全に消えていました。怖い❗そう思った瞬間でした。
込み上げてくる恐怖と無事に帰れるのかと言う不安が頭の中を、過ります。(よぎります)
途中コースを外れてしまい吹雪で真っ白いホワイトアウトの中を、雪深い山の中を雪に埋まりながら当てもなく歩き続けました。
そして、道に迷いながら歩いていた時、一瞬視界が開けたその先に人の姿が見えました。
これで助かる。これで帰れる。
ホッとした瞬間でした。
僕は、大きな声で叫びました。
自分の存在を知って貰う為に夢中で叫びました。
その年輩の男性は、(土)の黒百合ヒュッテに向かう途中からいつも近くを歩いていた男性でした。黒百合ヒュッテの山小屋ても一緒でした。
でも僕は、特に挨拶もせずに居ました。
山小屋の中には沢山の登山者が居ます。
一人一人に挨拶はしないのが普通なのかな?
そんな感じかな?その位にしか思って居ませんでした。
でも、やっぱり一期一会はとても大切な事だと言う事を改めて思いました。
いつも謙虚な心を忘れてはいけないとつくづく思いました。
僕たち二人は、その年輩の男性に命を救って貰いました。助けて貰いました。
無事に生還する事が出来ました。
天国と地獄を味わいました。
厳冬季の雪山の恐ろしさ恐怖を思い知らされました。
厳冬季の雪山の洗礼を受けて来ました。
怖かったけど、とても良い経験が出来ました。
僕の安易な判断で、後一歩間違えたら今日は無かったかも知れません。
楽しかったはずの山登りが最悪の事態になっていたかも知れません。
厳冬季の雪山の厳しさと恐怖を今回の雪山登山で、学んで来ました。
とても怖かったけど、とても思い出に残る貴重な雪山登山になりました。
そんな事を想いながら、北八ヶ岳(東天狗岳)のレポートをブログに残します。
彼女にも少し怖い思いをさせてしまってスミマセン。
これからも二人で生きた証を残して行きたいと思います。
そんな厳冬季の雪山登山北八ヶ岳(東天狗岳)でした。
生きて帰れて良かった。
渋の湯も深い雪に覆われていました。