博多住吉通信(旧六本松通信)

 ブログ主が2022年12月から居住を始めた福岡市博多区住吉の生活や都市環境をお伝えします。

一極集中のこれから

2011年03月30日 | 時事
 今回の震災を機に、大都市圏への一極集中が改めて反省されようとしていると思います。首都圏への一極集中がまずいということは、防災や国土均等発展のなどの観点から多くの人が思っていて、これまでも様々な是正措置が試みられてきました。しかし効果を上げることなく現在に至っています。
 何しろ2010年現在の、東京、神奈川、千葉、埼玉の南関東4都県の人口を合算すると3562万人にもなるのです(2010年国勢調査より)。日本人の3割近くがこの4都県に集中しているのです。この4都県は、2010年現在で世界最大の都市圏でもあります。ソウルやメキシコシティーなど一極集中が問題化している都市圏はありますが、4都県の方が大きいのです。インドや中国などの人口大国の都市圏でも4都県に匹敵する都市圏はありません。Wikipediaに世界の都市圏のランキングがあります。
ここです ⇒ http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%83%BD%E5%B8%82%E5%9C%8F%E4%BA%BA%E5%8F%A3
 これを見ると4都県(ランキングでは東京=横浜という表記になっています)は、第二位のジャカルタ(インドネシアの首都)を1320万人も引き離していることが分かります。インドネシアの人口は日本の約2倍もあるにも関わらずですよ。すごいですね。
 ここまで来ると、この4都県への集中こそがGDP世界第三位の経済大国日本の富の源泉なのだと考えざるを得ないでしょう。集中こそが経済的な高効率と高効用の「母」ということなのでしょう。下手に一極集中を是正してしまえば、こうした機会も得られなくなるかもしれません。
 しかし・・・いったん今回のような災害が4都県で起これば、こうした機会は問題点に、効用は損失にそのままダイレクトに転化してしまいます。やはり考え直さないといけないでしょう。

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