アイスランドは西暦870年頃、グリーンランドは984~5年にヴァイキングとも呼ばれたノルマン人(ノルウェーなど今日の北欧諸国の先祖)が移住しました。アイスランドはその後1100年以上にわたって独自の議会を作るなど歴史を紡いで来ましたが、グリーンランドは1400年代に入植地自体が消滅してしまいます。そして18世紀に再びノルウェー人が上陸するまで、この世界最大の島はヨーロッパでは忘れられてしまいました。
本書「文明の崩壊」は、なぜアイスランドでは文明が現代に至るまで千年以上にわたって持続可能だったのに、グリーンランドではそれが不可能だったかを考察しています。
本書におけるジャレド・ダイヤモンド氏の指摘では、2つの島の運命を分けたものは①気象条件、②人々の意識、③本国ノルウェーからの距離にあったということです。
先ず①気象条件。二つの島の入植地は大体同緯度でしたが、アイスランドは暖かいメキシコ湾流の影響で、高緯度の割には温暖だそうです。一方、グリーンランドは入植した最初の頃は割りと温暖であったが、時代が下るにつれて気候が寒冷化し、農牧業にダメージを与えた。③アイスランドまでは、ノルウェーからの交易船が頻繁に渡来したが、より遠いグリーンランドまでは気象条件も悪化して渡航が困難になりヨーロッパからの人や財の補給が途絶えた。
そして②の人々の意識ですが、これは少し詳しい説明が必要です。(続く)
本書「文明の崩壊」は、なぜアイスランドでは文明が現代に至るまで千年以上にわたって持続可能だったのに、グリーンランドではそれが不可能だったかを考察しています。
本書におけるジャレド・ダイヤモンド氏の指摘では、2つの島の運命を分けたものは①気象条件、②人々の意識、③本国ノルウェーからの距離にあったということです。
先ず①気象条件。二つの島の入植地は大体同緯度でしたが、アイスランドは暖かいメキシコ湾流の影響で、高緯度の割には温暖だそうです。一方、グリーンランドは入植した最初の頃は割りと温暖であったが、時代が下るにつれて気候が寒冷化し、農牧業にダメージを与えた。③アイスランドまでは、ノルウェーからの交易船が頻繁に渡来したが、より遠いグリーンランドまでは気象条件も悪化して渡航が困難になりヨーロッパからの人や財の補給が途絶えた。
そして②の人々の意識ですが、これは少し詳しい説明が必要です。(続く)