(昨日の続きです)
映画「ジャイアンツ」には、もう一つ忘れられない場面があります。そのことも以前本ブログで紹介させていただきました(注)この機会に以下に再掲載させていただきます。
ー(主人公の新婦の)レスリーは、(主人公)ビックの牧場に到着すると、従業員のジェームス・ディーン演ずるジェットに牧場を案内されます。その時メキシコ人の使用人一家を紹介されます。レスリーが訪問した時、そのメキシコ人一家の小さな男の子が高熱を出して危篤状態でした。ビックはメキシコ人使用人の家族がどうなろうと気にも留めません。しかしレスリーの機転で、男の子は病院で治療を受け回復できたのでした。ビックの牧場で生まれたその男の子は、一家でただ一人のアメリカ合衆国民です(米国内で出生したので)。やがてその男の子はレスリーの力添えも得て、すくすく成長し成人します。立派なアメリカ合衆国民です。そして成人したと同時に太平洋戦争が勃発し(何という不幸なタイミング!)、日本との戦争に男の子は当然のことながら召集されます。立派なアメリカ合衆国民ですから。そして男の子は遺骨となって戻ってきます。一家には小さく折り畳まれた「星条旗」が手渡されます。その小さく折り畳まれた星条旗が30年にわたって、アメリカで、テキサス州で差別されながらも身を粉にして働き、アメリカ国籍の息子を育て成人させた一家の得たものでしたーこの場面は、本当に何ともやりきれない気持ちでした。決して忘れることはできませんでした。
(注)https://blog.goo.ne.jp/ss18m/e/80620bdb11c4e9165c55c3ccfe13b8e2