博多住吉通信(旧六本松通信)

 ブログ主が2022年12月から居住を始めた福岡市博多区住吉の生活や都市環境をお伝えします。

派手なケンカの後

2024年09月09日 | 読書・映画
 先日、「真昼の用心棒」(ルチオ・フルチ監督 イタリア 1966年)という映画を見ました。ルチオ・フルチ監督と言えば「サンゲリア」(1979年)のようなホラー映画で日本では有名だと思いますが、この映画のような典型的なマカロニ・ウェスタン映画(イタリアで制作された西部劇映画)を作っていたようです。題名は「真昼の用心棒」ですが、用心棒は出てきません。この映画の解説を見ますと主人公が用心棒という説明をされていることがあるのですが、主人公の職業は砂金採掘人なのですね。ルチオ・フルチ監督は映画制作にあたって細部に徹底したこだわりを見せる監督だと思うのですが、この映画もブログ主の期待に応えて徹底したこだわりが見られます。この映画を見て忘れられない場面がありました。西部劇ではお約束の場面として酒場でのケンカがあります。たいてい派手なケンカで主人公が悪役の手下をノシて終わるのですが、酒場は大変な被害を受けます。テーブルや椅子が吹っ飛び、酒瓶もコップも大量に木っ端みじんになります。撃ち合いで死人が出ることも・・・この映画も例外ではなく主人公とその兄が酒場で派手なケンカに巻き込まれます。と言いますか主人公の兄が悪役の手下を挑発してケンカを始めるのですが・・・酒場のマスターも店員もたまったものではないですよね。何しろ店が半壊するくらいの被害を受けています。とはいえ、酒場はただでさえ西部の荒くれ者たちが酒を飲みに来る場所ですから、アルコールの勢いもあってケンカになりやすい場所であることは仕方がないかもしれず、経営者も、こういうリスクは織り込み済みなのかもしれません。さて、この映画で忘れられない場面とはケンカの後に、店のマスターやウェイターといった人たちがぐちゃぐちゃになった店をきれいに復旧する場面が描かれていたのです。ケンカが収まると直ちに黙々と待ち構えていたように片付けを始める店の人たちの姿がひじょうに記憶に残りました。これもルチオ・フルチ監督 の独特な細部へのこだわりなのでしょうか。ブログ主も子供のころから西部劇を数多く見てきたつもりなのですが、他の西部劇でこういう場面を見た記憶がないのです。いかがでしょうか。皆さんはこういう場面をごらんになったことがありますか。

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