昨日ご紹介した井上公園には興味深い史跡がいろいろあります。幕末の「七卿落ち」で知られる都落ちした三条実美ら7人のお公家さんたちが、長州藩内に一時滞在することになり、長州藩主の配慮で井上邸の敷地内に「何遠亭」(注)という建物(上の写真はその復元施設です)を建てたのだそうです。
「七卿落ち」とは1863年(文久3年)、薩摩藩・会津藩などの公武合体派が画策した八月十八日の政変で失脚した尊王攘夷派の7人の公家が京都を追放され、長州藩へと落ち延びた史実です。三条実美、三条西季知、四条隆謌、東久世通禧、壬生基修、錦小路頼徳、澤宣嘉の7人です。この方々は第一次長州征伐の後に筑前国太宰府(福岡県太宰府市)に移され明治維新まで、同地に滞在したということで、福岡県ともご縁があるそうです。
(注)「何遠」とは論語の「何の遠きか之有らん」から取ったものだそうです。
(注)「何遠」とは論語の「何の遠きか之有らん」から取ったものだそうです。