ハンモックから見えるもの

2012年10月28日 | 思う

新しいアトリエの天井を、すべて板張りにしたので、

ある程度のものを吊るしても

天井が落ちる心配がありません。

「吊るす」という行為は、私の(非常に)好きな様子であり

考えようによってはとても安全で、安らかな場所なのです

ランプのほかにも、道具や材料も吊るして眺めています

ハンモックに身をゆだね、そこから天井を眺めると

最近の私のお気に入りの かたち があります

それは、材料として使う太めの銅線

買ったときは、ぐるりと巻いた輪の状態でした

ある時、その銅線を少し使って、

きちんと輪にせずに天井に吊るしたところ

銅線は自身の重さに耐えかねた?のか

自身の重さに見合うだけそれぞれが重力のままに

輪であった記憶を消すことなく

美しく絡まって静かに形を整え止まりました。

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完璧なのです この形や状態が。

私にとっては、空の雲を眺めていると同じであって

どの線も無駄なく、

全てにおいて調和がとれている その事実に

深い感動を覚えるんです。

昨日見た形と、今日見た形は同じであるはずなのに

目に入るその姿はいつも新鮮で美しい

こういうものを眺めていると、

つくづく私がしている

「作る」 という行為に嫌気がさしてしまいます

いやらしくて

気難しい

苦々しくて

ふてぶてしく 

特にひどく図々しくなり

理解してほしいだの、いやほしくないだのと

本質が見え見えであり

それらを見抜かれているのを(どこか)承知でいることにも

うんざりしてしまうのです。