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ヘンリー・ダーガーの謎

2008年04月15日 | culture
映画『非現実の王国で ―ヘンリー・ダーガーの謎―』を観てきました。

1973年の4月13日、シカゴでひっそりと息をひきとった81歳の元清掃夫。
身よりも無く、40年間を孤独に暮らしたアパートの部屋から、死後発見されたのは、『非現実の王国で』と題した15,000ページを超える小説の原稿と、数百枚の挿絵。

発見した大家さん夫婦や、隣人たちが映画の中で語る故人のプロフィールと、残された膨大な作品群とのギャップが衝撃的でした。

ドキュメンタリー・フィルムでありながら、残された絵をもとにしたアニメーションの出来が素晴らしく、ミステリアスで、ファンタジックな作品世界を忠実に再現しています。

何よりも死後35年の歳月を経ていながら、“ポップな”と形容してもいいような少女たちを描いたイラストの数々が新鮮で、まったく古めかしさを感じさせないのは、驚くばかり

むしろ、大家さん夫婦の尽力により、死後初めて公開されたダーガーの作品群に影響を受けたポップ・アートがその後誕生していることから、21世紀の先駆けアーチストとして今後ますます評価を高めていくかもしれません。

渋谷のシネマライズでの公開は18日で終了しますが、一見の価値あり

今後、全国で公開される予定のようです。

 パンフレット

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