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前売りのペアチケットと引き換えにもらったミニカード
本日は祝日、文化の日。
芸術の秋にちなんで、美術鑑賞の日と決めていました。
向った先は、江戸東京博物館。
『世界遺産 ヴェネツィア展』が開催されています。
9月の予告段階から待ちに待った企画展示です。
実はチケットを手に入れたのは、開催早々の10月初旬だったのですが、
主人の都合がつかないこともあって、延び延びになっていました。
目玉作品はヴィトーレ・カルパッチョの『二人の貴婦人』。
長い間にわたって、日本では『二人の遊女』という題名で知られていたカルパッチョの代表作で、本邦初公開。
でも、近年の研究の成果から、絵の中の女性達は“客待ちの娼婦”から、上流階級に属する身分の高い女性であることが明らかになり、“貴婦人”に格上げ?されました。
しかも、驚くべきことに、ロサンジェルスの美術館で保管されている別の絵画と上下でつながった、もともと1枚の絵の下辺部であったことが、科学的に証明されたという、いわくつきの作品です。
そして、さらなる研究の結果、上下でつながった1枚の絵は、屏風のような折り戸か、大きな家具の扉の右半分であって、左側には同じサイズの(つまりこの絵の2倍のサイズの)絵が存在したはずであるという、結論にいたったのこと。
今回の展示では、そうした最新の研究の成果が、動画像を含めて、ていねいに解説されており、とっても好感がもてました。
それにしても、左側にあるだろうとされるパネルに描かれた絵に向けて、二人の貴婦人がじっとみつめている、その視線の先には何があるのでしょう?
ちょっとワクワクさせられる話…ではありませんか。
ところで、イタリア料理の“カルパッチョ”は、この画家が好んで描いた鮮やかな赤色からの連想により命名されたとのことです。
本日、初めてホンモノをまじまじと観察し、改めて、貴婦人のドレスの赤色が本当に鮮やかで、ある種のなまめかしさも感じられ…
なるほど、確かに似てるかもと、感心しました。
とぷ
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