昨年の秋以来、モノの値段に着目してきましたが、
本当に、ホントに、『値上げの季節』が本番を迎えました。
今さら、何がどれだけ上がったかを、書いても意味がありません。
日常のお買い物をする現場で目にすることがすべてを物語っています。
そこで、改めて感じたこと…
2月に『
ねあげの春?』と題して書いた事態が現実になりつつあるようです。
TVではスーパーやガソリンスタンドの店頭で値上げを嘆き、怒り心頭という方々を、連日、画面いっぱいに映し出しています(ややマンネリ化した手法ですが)。
その『怒り』の底流でうごめくパワーはどこに向かうのでしょう?
食品メーカーの倒産、スーパーの経営破たんが現実味を帯びてきました。
低価格が売り物だったあるスーパーでは、経営者が交代し、半分以上の店舗が閉鎖。事実上の倒産と経営整理が進行しています。
赤字続きの大手スーパーも100%外資の子会社になって、生き残りを図ろうとしています。
これからは食料品の世界で、ものすごいことが起こるんじゃないかしら?
衣料品とか、家電製品の世界では、小売業界内での競争が激しくて、上位のプレイヤーがここ数年で、ずいぶん入れ替わったような気がします。
それに対して、食料品というのは、すそ野が広いせいもあるのでしょう、他の業界ほどにはめまぐるしく変わることはなかったような…
これまで食品流通の競争は後継者に悩む中小小売店の生き残り問題でありましたが、これからは町のあちこちでスーパーやコンビニが、ある日突然閉鎖するという光景を日常的に目にすることになるでしょう。
高級スーパーと低価格スーパーという、一見、わかりやすい分類も、すでに古くさいものになりつつあります。消費者に寄り添って、痛みをわかち合いながら、支持を受けるお店が、たぶん、生き残っていくのでしょうね。
それを見極めながら、すぐれたお店を選別し、支えていく役割が私たち『消費者』に与えられているということを考える、今がそのきっかけになるような気がします。
とぷ