睡蓮の千夜一夜

馬はモンゴルの誇り、
馬は草原の風の生まれ変わり。
坂口安吾の言葉「生きよ・堕ちよ」を拝す。

いにしえのパチンコは手打ち羽物飛行機台

2018-02-08 16:53:47 | 時事・世相・昭和~令和

 

パチ屋について店の外から中を見ればお初の台ばかり、
緑の吊り目がまたたき電光ピカピカが今の流行なのか。
それを見ただけで戦意喪失、セブンでぬくたいカフェラテ
買って帰ってきた。ブログにしよ。

最後にパチ屋に行ったのは2010年の暮も押しつまったころ
ツレと二人で行った伊香保温泉で。
池田屋旅館の前の長い石段を登りきって右に行った付近に
有名温泉街とは思えない古色蒼然としたパチ屋があった。

入って左側の壁際に手打ちの飛行機台が1列ある。
手打ちの羽物など今世紀最後のパチだと思って座った。
これが面白くて、親指のかげん次第でセンターを狙える
飛行機台にぞくぞくした。

夕食の時間が迫っていたので30分ほどで切り上げたが
ツレさえいなければ閉店までちんじゃらだったのに。
収穫はセブンスター4個に「郷愁」のオマケ付き。

パチンカーの父は母がいるときまって、
「おい、たまにはパチンコいかないか」とぼくを誘う、
そのたびに「うん、行くか」と答える。

パチ屋に行きたくてうずうずしてるくせに言い出せない、
そんな父をパチ屋の前で降ろすと「ありがとよ」と手を振り、
嬉しそうにパチ屋に入っていった。

ドアを開けると一瞬聞こえるあの騒音
♪守るも攻めるも黒鉄の浮かべる城ぞ頼みなる
軍艦行進曲が流れる古いパチ屋が父のお気に入り、
「新台は年寄りには付いていけねーよ」
これがが父のきめゼリフ。

父が鬼籍に入って18年、
自分もそれがよく分かる歳になりました。

 


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