睡蓮の千夜一夜

馬はモンゴルの誇り、
馬は草原の風の生まれ変わり。
坂口安吾の言葉「生きよ・堕ちよ」を拝す。

行きがけの駄賃と網戸・見上げれば青い空に白い月

2020-06-12 11:04:37 | ひびつれづれ



白々と夜が明ける4時25分は太陽が東京湾に顔を
出すころなのに、あいにくの梅雨空はこぬか雨。
グレージュの空はまやかしで、
この色の裏に太陽と青空がある。

見上げれば青い空。
昨夜23時31分に出たはずの月齢20.4の月をさがす、
あった、ほぼ真上に白く輝いている。



朝9時ごろ、
厚木で聞きなれたアナウンスが流れてきた。

「こちらは廃品回収車です。ご家庭内でご不要の・・・
どんな物でも回収します。壊れていても構いません」
若い女性のアナウンスは独特のイントネーションがあり、
一度きいたら忘れない耳が記憶する声。

厚木のマンションでまったく同じ声の同じ語句の
アナウンスをたびたび聞いている。
東京まで出張するのか?

あ、そうか同じ会社に複数の車、音声は録音なんだ。
この会社かどうか分からないけど、15年くらい前に、
HDDを取り除いたPCの躯体を捨てるつもりで数台
引き取ってもらった。

そのときに網戸の張替えを奨められた。
そう云えば長いあいだ使い込んだ網戸はサッシの
角のアミがケバ立ち、小さい穴が5こか6こあいていた。

渡りに船で張り替えてもらった。
ベランダに面している2枚の張替えで5千円くらい、
よく覚えてないけど高いとか安いの印象はなかった。

さあ、これで快適な夏になる、
最上階は風通しがいいからエアコン不要で寝られるの
目論見は、すぐに、見事に外れた。

夏の終わりには許容できるくらいの穴が点々と開き、
次のシーズンではサッシの上下の網がめくりあがって、
バタバタと、すでに使い物にならなくなった。

実質1シーズンのみ使用はありえないと思った。
値切ったわけじゃないのにさ、
こんなことってあるんだ。

どうやったらこんなヤワなアミを上手に張れるのか、
その腕前に感心しつつも腹立たしい。
これは行きがけの駄賃てやつだな。

それから数年は網戸なしでエアコンに頼り切り、
大規模修繕の時に希望者を募り、大枚はたいて
サッシの枠ごと最新のナノなんとかに交換した。

そしたらすぐに品川転勤になった。
なんともマがわるい話で、
廃品回収のアナウンスをきくたびにチクリとくる。



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