睡蓮の千夜一夜

馬はモンゴルの誇り、
馬は草原の風の生まれ変わり。
坂口安吾の言葉「生きよ・堕ちよ」を拝す。

東京都知事選の選挙公報・昭和初期の古本の装丁

2020-06-26 12:00:00 | 時事・世相・昭和~令和



画像は新コロナが注目され始めた今年の3月半ば、
ごった返している谷中銀座を見渡す坂の上から。

何日か前にポストに入っていた選挙公報。
新聞版見開き6枚に都知事選立候補者22人のうち
掲載申請があった21人の政見が掲載されている。

(1)と(6)の2枚を画像で






22人のリストの中でぼくが知っている名前は6人のみ。
東京23区に住むエセ都民のぼくが云うのはおこがましいが、
大票田の注目度が高い選挙戦に知名度が低い人は致命的に
票を稼げない、この人ダレ?で終わってしまいそう。

山本太郎・宇都宮健児は一顧にあらず。
自民党推薦を蹴った百合子は泥舟には乗らないしたたかさ、
広報を見るかぎり選挙慣れ小池百合子がダントツだと思うが。

都知事選は指をくわえて見ることにして
TVの開票速報を楽しみにしよ。


古い装丁の単行本
先日、藤村操の「巌頭之感」を書いていて、
もう一冊の古本を思いだして山の家に取りに行ってきた。



昭和3年発刊なのですでに92年が経っている。
「思潮文献 日本自殺淸死紀 全 」
大阪朝日新聞記者 山名正太郞 著

タイトルを見るとセンセーショナルで禍々しく思われるが、
中身は文献らしく概ね事実を淡々と記しているのと、
著者の感想を含め新聞記者らしい多角的視点で書いている。

とくに明治・大正・昭和初期の文士たちの悲劇的な最後を
時代に即して俯瞰に記す本はぼくの大切な資料でもある。

それでも本音を云うと装丁が気に入ったのが半分を占める。
末広町に東京支社がある某家電メーカーに勤めていたときに
神田の古本祭りで見つけたこの本は何十年も山の家の書庫に
眠っていたが、今回ひょんなことから陽の目を見る。

箱は必須、堅表紙はブルーの布張りにセロハンのカバー。

上野松坂屋で買い求めた由緒正しき本w

巻末にある図書目録は見るだけで愉しい



400頁ほどの単行本は2時間で読了する。
斜め読みが得意だから速いほうだと思うが、
この古本は読了するまで2日を要した。

文語体と正字体(康熙字典体)がネックになり2冊の辞書を
片手に読み進むから1頁を読むのに時間がかかる。
文語体→口語体はまだしも、正字体→常用漢字は難儀で
書道師範として培った漢文古文の素養が役に立ったかも。
 
ここ品川の部屋には本棚がない。
厚木の和室と同じように寝床の回りに積んでいるから、
そのうち夜中に雪崩が起きると思う。

それがイヤで電子書籍リーダーを買ったのに
読みたい本がリストにないというunbelievableさ。

今日は「日本軍歌全集」を読んでいる。
軍歌というと嫌悪に硬直する人がいるけれど
軍歌は昭和が誇る日本の漢詩とおもえばよろし。

ぼくは詩集と思って読んでいる
五七五調の韻をふくみ
望郷と憂愁に満ちた漢詩は
ぼくのこころにつよく響く。





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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
七つボタン (睡蓮)
2020-06-26 19:16:46
詩としても良さが分かってもらえない哀れな詩集です。
子どもからジジババまで誰にでも歌えるリズミカルな
音階と戦争への高揚でこれら詩の良さが隠れている。

戦後の混乱からまだ100年も経ってないから、
評価されるのはまだずーっと後のような気がする。

この歌のおかげで予科練の入隊志望が大幅に増えたそうです。

「若鷲の歌」
若い血潮の予科練の
七つボタンは桜に錨
今日も飛ぶ飛ぶ霞ヶ浦にゃ
でっかい希望の雲が湧く

この歌の作詞は当時を代表する
詩人の西城八十さんです('Д')
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亡父の想い出 (さなえ)
2020-06-26 18:07:17
一人娘のわたしを溺愛した婿養子の父がよく口ずさんでいたのが
月月火水木金金🎶お掃除してる時が多かった記憶
予科練だった父は、酔うと軍歌でした
耳から覚えた軍歌ですが、たしかに詩集ですね
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