水産北海道ブログ

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「新たな資源管理」全道説明会 MSYベースの資源評価に基づくTAC管理に反発

2020-07-17 16:32:27 | ニュース

 水産庁が進める新しい資源管理システムの構築はMSYベースの資源評価に基づく数量管理の強化を特徴としているが、規制改革推進会議に求められて策定したローマップでは令和5年度を目途としたTAC魚種の拡大、IQ管理導入などの対象と期限が示され、現場に混乱と反発を呼んでいる。

 道漁連が開催した全道説明会には、約80人の漁協組合長、専務参事らが出席し、水産庁が進める新しい資源管理の内容とロードマップについて説明を受け、質疑応答、意見交換を行った。説明会では、水産庁が「TACありきではない」「漁業者の理解を得ない資源管理はやらない」と、資源評価や管理目標、管理シナリオなどの議論に入るよう求めたが、疑問が続出し漁業者からの理解を得られなかった。

 水産庁は令和5年度までに漁獲量ベースで8割をTAC管理するとの目標を掲げているが、新たなTAC管理の検討資源の候補にカタクチイワシ、ブリ、ウルメイワシを並んで、マダラ、カレイ類、ホッケ、ヒラメなど本道の主要魚種が含まれており、漁獲規制強化の懸念が出ている。特にホッケは沖合、沿岸が一致して平成24年度から道北系群の漁獲努力量の3割削減に取り組み、ようやく上向きの兆しが見えている。稚内水試の計量魚探調査では、過去最高の魚群数が確認されている。漁業者は「自主的な資源管理の努力を認め、いきなりの漁獲規制はやめてほしい」との声をあげている。また、他の魚種も漁法が多様で、混獲した魚種で操業が規制されるケースも想定されるなど問題が大きいとしている。

 水産庁は、MSYベースの資源評価に基づくTAC管理について4魚種の先行導入を決め、マサバ・ゴマサバは今年から、マイワシ、サンマ、クロマグロは来年1月、スケソウ、スルメイカは同4月から開始するとしている。その後、ホッケ、マダラなど11魚種を第1陣、4魚種を第2陣と位置づけ、漁獲量を多い者を中心に取り組む計画だ。

 道漁連では「資源減少の要因解明、資源評価の精度向上」「漁業者自らが取り組む資源管理措置の尊重」「漁業者の理解を得るまでは個別魚種の漁獲枠管理導入はしない」「資源管理の具体的な方針の明示と漁業経営の将来を見据えた支援策」を引き続き求めていく。

 


道機船連の令和2年度全員協議会 新しい資源管理「TACありき」ではない真摯な対応を

2020-07-17 16:29:31 | ニュース

 道機船連(風無成一会長)は7月15日午後からポールスター札幌で、令和元年の全員協議会を開き、会員ら80名を超える関係者が出席して全道沖底漁船の水揚げ状況、ロシアなど本道隣接海域の漁獲やスケソウ市場動向、水産政策改革に基づく新しい資源管理システムへの対応などの報告を受けた。新型コロナウイルス感染防止のため、マスク着用、出席者間の距離を十分とる形で行われた。全員協議会のあと、水産庁長官を務めた長谷成人東京水産振興会理事が「わが国水産業をめぐる環境変化と水産政策の改革」をテーマに講演し、若者に魅力ある漁業となるよう「操業のあり方を含め大胆な発想の転換」を求めた。

 最初に主催者を代表し、風無会長が水産庁の「新たな資源管理の推進に向けた工程表」について「ホッケは漁業者の資源管理の努力が結果を出し、道総研の調査でも回復が認められている」とし「TACありきで強行することなく、現場の関係者と真摯な対応を熱望する」とした。また、現稼働船(35隻)の3分の1(14隻)が船齢25年を超えている沖底漁船の更新が喫緊の課題と強調し「もうかる漁業や漁船リース事業の活用も含め、造船事業者による供給体制が限られ、早めの対応が必要」と今後の予算措置に期待した。海プラゴミ対策は「水産庁の通知により漁場からの持ち帰り促進が期待され、底引き業界も多くの漁業者が協力する」と挨拶した。


2020年7月14日(火)発行/北海道漁協系統通信第6496号

2020-07-17 09:14:58 | 系統通信

2019外国人技能実習生受入状況調査(道経済部)
ベトナムを中心に12%増加、漁業は179人と25%減

サンマ棒受け網 大臣許可船の解禁8月10日から

函館税関 道外国貿易概況(5月分)
水産物は輸出額が18%増、輸入額が26%減

太平洋サケマス サハリンへ来遊 7月1,000㌧漁獲

ロシア研究機関が今漁期太平洋サケマス来遊予測を発表
7月のマス来遊 サハリン東部1,800㌧・南東部1,700㌧
サハリン東部沿岸のカラフトマス資源北偏を指摘

散布漁協 令和元年度取扱14.5億円
秋サケ定置不振直撃 12期ぶりの損金計上

標津漁協が町内全世帯に活ホタテ無料配布

厚岸漁協 今期の弁天かき出荷終了
コロナ禍で数量・金額とも前年比減

稚内水試がホッケ計量魚群探知機調査
資源が高豊度 魚群数が調査開始以来、最多

セコマ、根室産「さんま蒲焼重」の予約開始

第1回水産業協同組合監査士試験、中止

札幌市中央卸売市場の消費拡大フェア中止