水産北海道ブログ

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サンマ水揚げペース維持(10月18日現在) 約1万2千㌧と前年の1.9倍、価格は前年並みへ 道東海域で上旬に漁場が形成されず、10月下旬は低水準

2024-10-20 19:04:58 | 系統通信

 今シーズンのサンマ漁は、道東沖には漁場が形成されないものの、公海での漁獲が好調で、10月に入ってもペースが落ちず、1日1,000㌧前後の水揚げが続くなど、約9千㌧を漁獲し、累計では2万㌧を超えている。価格は㌔平均500円を切ってきた。
 漁業情報サービスセンターによると、10月18日現在のサンマ水揚げは全国で8,769㌧(㌔495円)。主要港では、本道の花咲が4,742㌧(㌔474円)とリード、厚岸が1,318㌧(㌔429円)と健闘している。本州三陸では大船渡が1,100㌧(㌔550円)、女川が720㌧(㌔575円)、気仙沼が525㌧(㌔541円)などとなっている。
 同センターが18日にまとめた「2024年度第5回サンマ中短期漁況予報」によると、10月下旬〜12月上旬のポイントは、「道東海域では、10月下旬は低水準となる」。三陸海域、常磐海域とも「断続的な来遊があるが、来遊量は極めて少ない」としている。
 道東海域では、10月上旬の主漁場はかなり沖合の公海にあり、道東海域には漁場が形成されなかった。10月下旬〜11月下旬の来遊量は低水準。12月上旬は断続的な来遊となり、多くの魚群は道東海域より東〜南側を南下し、道東近海に来遊する群は極めて少ない。10月下旬の主漁場は道東海域より東〜南側の公海になるが、落石沖の沿岸から離れた沖合を中心に散発的に漁場が形成される。12月上旬は漁場が形成されないとした。
 10月上旬の公海の漁獲は1日1隻平均19.5㌧。CPUE(1網あたりの漁獲量)は、9月下旬を下回ったが、前年を上回った。落石東南東250~280海里の漁場水温15~18℃では、大型船が5~10隻程度と小型船数隻操業し、大型船で最高43トン、平均8.5トンを漁獲。落石東北東410~550海里の漁場水温12~17℃では、大型船が5~20隻程度と小型船数隻が操業し、大型船で最高82トン、平均23.0トン漁獲した。
 魚体は、道東海域より東側では、体長26~30cm、体重は80~110g台が主体となっている。



令和6年度網走管内秋サケ漁獲状況(10月10日) 571万尾・174億円と数量7割強、金額2割増

2024-10-20 19:03:20 | 系統通信

 全道をリードする網走管内の沿岸に来遊する秋サケの漁獲状況は10月10日現在で、数量は571万尾と前年同期の7割強にとどまっているが、平均㌔単価が1,000円に達し、金額では174億円と前年同期を2割近く上回っている。平均目回り3.04kgと前年並み。
 網走海区漁業調整委員会によると、10月10日現在の秋サケ漁獲状況は、累計で尾数が571万5,220尾と前年同期比74.7%。重量が1万7,394㌧と同73.7%。金額が174億837万円と同119.7%。
 8〜9月期の357万尾・1万850㌧に対し、ピークの10日間で214万尾・6,540㌧を上乗せした。漁獲ペースは落ちているが、11月末までに1,000万尾、3万㌧をめざす。
 漁協では、オホーツク東部に位置する斜里第一が177万尾(同116%)、ウトロが107万尾(同107%)を漁獲し、前年同期を上回っている。



秋サケ沿岸漁獲速報(10月10日現在)  956万尾・71%、286億円・110%と数量減を価格でカバー

2024-10-20 19:00:41 | ニュース

 道連合海区漁業調整委員会のまとめた10月10日現在の令和6年秋サケ沿岸漁獲速報は、数量では前年比7割に後退したが、不漁感が強まる中で高値に張り付き、金額は前年同期を1割上回っている。
 漁獲尾数は956万2,242尾で70.8%、漁獲金額は286億579万円で109.7%。一尾当たりの単価が2,992円で前年同期の1.5倍に上昇している。
 道漁連の水揚げ日報でも10日現在で2万5,941㌧、前年比70%となっている。1日1,000㌧前後の水揚げに収まっている。この10日間で350万尾、1万㌧増加しており、月末までに700万尾、2万㌧近く積み上がれば、最終1,700万尾、4万5千㌧まで伸びる可能性がある。
 しかし、オホーツク東部、根室北部以外に来遊の勢いが弱く、日本海の各地区は10月20日で網揚げを迎え、他にも月内には終漁する地区が出てくる気配となっている。留萌管内は半減しているが、河川での親魚捕獲、採卵が順調で、他地区への受精卵の移殖に応じている。