国立成育医療研究センターは10日、ヒトのiPS細胞から「軸索」と呼ばれる神経線維を持つ視神経細胞を作製したと発表した。これは世界初のことである。この視神経細胞を使って、緑内障に伴う視神経の障害や視神経炎などの治療薬の開発が可能となる。
発表によると、iPS細胞のかたまりを培養し、約1カ月で視神経細胞に分化させる方法を確立したと言う。どういう刺激をどのように与えたら視神経に分化するのか興味深いところである。すべて外的な刺激で分化をコントロールできたのならまたノーベル賞だな。でも違うだろうな。そんなことができたのならそこが発表の中心になるはずだ。たしか報道では、平面的な培養とか立体的な培養とか書いてあったが、そんなことで特定の分化が選ばれるとはとても思えない。
でも視神経細胞ができたのだから、再生科学の方へ発展させてほしい。