地球温暖化によって気候変動が起こり、災害が激甚化しているように思える。これが温室効果ガスの増加の影響なのか、エネルギー消費量の増加によるものかはまだはっきりしていない。国連で、16歳の少女が温暖化を防止するための演説をした。内容自体は、「温暖化を止めよう」という言葉以外はお粗末なもので、社会と、その社会に保護されてはじめて生きていける人間の関係を無視したものである。自分が社会から受けている恩恵はそのままで、温暖化だけを止められると思っている。世界の人々の生活水準は大きな幅があって、彼女の生きている社会のレベルに全世界を合わせようとするとまだまだ温暖化は進むだろう。彼女の主張の一つは、経済成長が一部の人間の金儲けの為に計画されたものであるというものである。しかしこれは社会の狭い一面だけを見たものである。成長によって増加する金の動きがフェアではない言っているに過ぎない。そうだとしても、実際に社会の成長の恩恵を受けているのは人々そのものである。発電所を作って金を儲ける人はいる。しかし、電気を使えるという恩恵を受けるのは人々だ。温暖化を防止するというのは、人々が、社会から受ける恩恵、つまり利便性、面白さ、自由、安全のレベルを低くするということを意味している。つまりこの議論は、この恩恵のレベルをどこにするかという議論であり、その恩恵を提供するためのエネルギー効率をいかに上げるかという議論なのである。金の動きの問題は別の問題である。
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