余録:「母が亡くなった時は忙しく立ち回るのに精いっぱ…
毎日新聞 2014年04月27日(抜粋)
「母が亡くなった時は忙しく立ち回るのに精いっぱい。今になってふと母のことを思い、悲しみが下りてくる」。夜のFMから歌手の森山良子さん(66)の言葉が流れてきた▲心理カウンセラー10+件の根本裕幸(ねもとひろゆき)さん(41)によると、大切な人を亡くした喪失感は時を経て大きくなることがあり、それが高じると無意識に感情を抑え込もうとする「心の防衛本能」が働き、抑うつ状態に陥る場合もある。その人を思い浮かべ、心の内を声に出したり手紙にしたりすると押し殺していた感情が解放され、癒やされることがあるという▲森山さんの母陽子さんが94歳で亡くなったのは一昨年11月。1年後に納骨を済ませてから無性に寂しさがこみ上げてくるようになった。(後略)