すずきせいこの「日々雑感」

政治や暮らし、孫のことから平和・原発問題まで“本音でしなやかに”・・・

立憲主義を否定する集団的自衛権行使容認

2014年05月15日 | 日々思うこと

本日、安倍首相は集団的自衛権行使について有識者懇談会(法制懇)の報告書を受けて記者会見をするというので、これは一大事と13日の書き込み最後に村山常雄さんの遺言とも思える言葉を加えました。これは村山さんが2006年12月3日の市文化協会主催の講演会においての言葉で、いま読み返すとその重さを感じます。そして今朝7時、NHK「おはよう日本」のトップは集団的自衛権行使をめぐるニュースで、元内閣官房副長官補の柳澤協二氏の行使容認への反対意見を聞きながらまさに正論と納得です。

集団的自衛権の行使について歴代の政府は、憲法9条の平和主義の理念を踏まえて行使は許されないとの見解を維持してきました。時の首相の意向で憲法9条を改正することなく憲法解釈で容認することは、立憲主義の根底を揺るがすことでもあり、日本の安全保障の大転換で専守防衛の理念から逸脱する危うさがあります。


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夕方6時からの安倍首相の会見は手を止めて聞き入りました。イラスト入りパネル2枚を左右に置いて国民に理解を求めるというよりも、うまく問題の本質をごまかし騙しているという印象を受けました。「国民のいのちを守るのは私の責任・・・」とか「現実に目を背けてはならない」などの言葉が出てくる度に、福島原発事故や沖縄基地のことを重ねてしまいます。また記者団からの質問のトップは東京新聞で、「閣議決定だけで行使容認をすることは立憲主義を否定するのでは?」のさすがの問いに、首相は回りくどく延々と時には原稿を見ながらの答えにならない答弁です。写真のクレマチスは「美しい心」などの花言葉をたくさん持っていますが西洋では「たくらみ」とも・・・。

その後、夜の各局の報道の扱いを注視ですが、「報道ステーション」での朝日新聞恵村順一郎論説委員の鋭い批判精神に見上げるものを感じました。アメリカの同盟国とはいえ何故こんなにも急ぐのか、祖父岸元首相からの宿願とはいえ先の参院選での公約もなく、中立性に欠ける私的諮問機関14人がまとめた報告で国の舵を大きく切ろうとしている安倍首相です。 またTBS「NEWS23」では自民党石破幹事長が生主演で、この人が語る平和や「国民のいのち暮らしを守る」言葉とその人相から、とても信じがたいものを感じてしまいました。番組最後には
沖縄本土復帰から42年目にして福島同様に忘れ去られていることに怒りが込み上げてくる一日の終わりです。