上越市内の鳥インフルエンの防疫作業は本日中に完了ということで、これ以上広がらないことを願うばかりです。一連の出来事を地元の上越タイムス・糸魚川タイムスは連日、大きく紙面をとって詳細に伝えていることに目を見張ります。
過酷な作業の様子などはリアル過ぎる程で、防護服を身に着けた職員が鶏舎のケージから鶏を捕まえバケツに10羽ずつ入れ、さらにバケツに炭酸ガスを充填してビニール袋に詰める作業を伝えています。これは取材する記者のみならず社そのものの報道姿勢で、先の二つの選挙で垣間見た新潟日報社に欠けていたことと比較です。
ところで私は今まで殺処分は生きたまま埋めているのではと思ってきただけに、できるだけ苦しまない(?)でこのような過程であることを3日付けタイムス紙で知りました。しかし鶏にとっては狭いケージからいきなり人間に捕まえられることは恐怖そのもので、また防疫作業に関わった多くの人たちも心身ともに大変であったことに思いを寄せました。
“食べ方は生き方、育て方”で人が生きていく上に、たくさんの命をいただいていることに感謝ですが、先日の国産マンダリンのきれいな皮でオレンジピールを作ってみました。美味しさのコツは皮を水に浸して、裏の白い部分をスプーンで取り除いてから煮詰めるようです。この他の皮も捨てずに自然農法ならではで、陳皮として乾燥させてお風呂に入れようと思います。
今日は糸魚川市社会福祉協議会主催の『ベトナムの風に吹かれて』の無料上映会があり、上越の映画館で見損なったことで午後から出かけました。松坂慶子さん扮する小松みゆきさん(魚沼出身)はベトナムで日本語教師として働き、認知症の母親との暮らしを書いたエッセイ『越後のBaちゃんベトナムへ行く』(角川文庫)の大森一樹監督による映画化です。
会場のまがたまホールは中高年でいっぱいで、老いは誰もが通る道で認知症もまた他人事ではありません。母親役の草村礼子さん(お父さまが旧松之山町出身)もいい演技で、映画を終えてから一年前に亡くなったお父さまが草村さんと従兄妹という友人Kさん宅へ立ち寄りました。帰り道に国道沿いの家のいつものイルミネーションと、遠くに望む夕暮れの黒姫山を撮りました。
そうそう小松みゆきさんのお母さまはベトナムで亡くなるまでの14年間、94歳まで存命であったことも知りました。今回の鳥インフルエンザを機に、飽食と偏食で病気になっている現代人の食べ方と生き方を考える一日の終わりです。