猪突猛進 鈴木研究室へようこそ

関西医療大学大学院 教授である鈴木俊明研究室の紹介や鈴木が日頃考えている教育・臨床・研究への思いを熱く語ります。

理学療法評価の重要性

2018-11-17 19:01:45 | 日記
先日、症例検討会に出席してコメントをお願いされました。

発表者に指導者がついて、その検討した内容を発表してくれました。
失礼ですが、理学療法評価が出来ていない。

脳血管障害患者の評価では、運動機能を述べる前に脳の障害部位から問題点を決めるという内容であった。
その問題の部位は決して問題があるとは思えない(明らかに別の部位が問題である)わけです。
脳画像から問題点を導く評価はあって良いが、まずは運動機能評価が出来ないといけない。
神経疾患の臨床推論は「脳の障害部位から障害される伝導路を考えて、評価する」というように考えている方が多いように思いますが、運動学的な観点からの評価とともに評価する必要があるわけです。
みなさん、そのように思いませんか?

また、麻痺側下肢の粗大筋力評価として、いろんな動作をして、筋力低下 と表現しているわけですが、どの筋の筋力低下であるか明確に出来ていないわけです。

動作を運動学的に表現することが苦手になっているようです。学内教育でしっかり指導することが本当に必要です。


昔の機能障害を明確にしていた時代が懐かしく思います。私達がマイナーな集団であると本当に感じるわけです。



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3 コメント

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理学療法評価の重要性について (徳島pt)
2018-11-21 08:09:46
いつも鈴木先生のブログ拝見させて頂いているPTです。11年理学療法について学んできましたが、今更ながら、評価の重要性について考える日々です。未熟ながら指導した教え子と話していると、治療主義は、勉強していますが、担当患者様の鈴木先生がおっしゃっている運動学にに基づいた基本的な質問をしたら、返答が曖昧になります。その都度未熟ながら、基本の重要性を指導しています。今の徳島の理学療法士の話を聞いていると、若い子が、治療主義を少し学んで臨床を分かってる空気があります。鈴木先生ならどう指導されますか?
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理学療法士への指導に関して (鈴木です)
2018-11-21 10:52:40
コメントありがとうございました。私は、症例報告の際に、理学療法評価をもっとも大切にしています。評価に基づく理学療法でないと意味がないと伝えています。

治療に関しては、脳卒中であれば、装具療法、ボバース概念、ニューロリハビリテーションなどなにを用いても良いわけです。ただし、評価に基づく治療であるべきです。
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Unknown (徳島pt)
2018-11-22 18:54:40
鈴木先生貴重なご指導ありがとうございます。まだまだ未熟ながら理学療法士として、若手と共に理学療法を患者様に提供できるよう試行錯誤を繰り返し愚直に努力してまいります。ご指導ありがとうございます。
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