猪突猛進 鈴木研究室へようこそ

関西医療大学大学院 教授である鈴木俊明研究室の紹介や鈴木が日頃考えている教育・臨床・研究への思いを熱く語ります。

新しい論文です。宜しくお願いします。

2022-07-23 09:58:00 | 日記

私の新しい論文です。症例報告でしたので、なかなかアクセプトされず、非常に時間がかかりました。論文の紹介もさせていただきます。

これからも症例報告をきちんと出していきたいと思います。


麻痺側母指筋の筋緊張が亢進した脳血管障害片麻痺患者に対する運動イメージを用いた適切な運動療法を考案するために、脊髄前角細胞の興奮性の指標であるF波を用いて、効果的な運動療法の方法を検討した。

4つの運動イメージを用いた運動療法を設定した。課題1は麻痺側母指伸展イメージ課題2は麻痺側手指全体の伸展イメージ課題3は麻痺側母指伸展イメージと非麻痺側母指伸展運動を同時に実施、課題4は麻痺側手指全体の伸展イメージと非麻痺側手指全体の伸展運動を同時に実施した。各課題は1分間行い、5分間のインターバルを置いた。課題前と課題中に麻痺側正中神経刺激して母指球上の筋よりF波を記録した。課題4の振幅F/M比は他の課題より低い値であった。

麻痺側母指の動きが困難な脳血管障害片麻痺患者には、麻痺側母指に注目した運動イメージを行うよりも麻痺側手指全体を伸展させる運動イメージを行うことが効果的であり、また、麻痺側手指伸展運動イメージと非麻痺側手指伸展運動を同時に行うことが最も有効であることがわかった。

 

Suzuki T, Fukumoto Y, Todo M, Tani M. 

A case of hemiplegia with a cerebrovascular accident in which motor imagery of finger extension on the affected side with finger extension on the unaffected side was effective - A study using F-waves.  J Neurosci Neurol Disord. 2022; 6: 020-023.

 


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