北欧スウェーデン の生き方情報 スウェーデン報

北欧スウェーデンの日常を生活者目線でお伝えします。
幸せの国、北欧スウェーデンのなるほど〜な生き方をお伝えします。

でも、青い空

2011-03-17 10:23:32 | エッセイ
連日、不幸なニュースや不安なニュースが続きます。

「私は残るから。家にいても大丈夫だから」と
避難を渋る奥様を強引に引っ張っていけばよかったと後悔なさるご主人。

「携帯が留守番電話になるということは、まだ生きているってことですよね」
と自分に言い聞かせ励ましている奥様。

病院や避難所を必死で安否確認に回る多くの人々。

予断を許さない原子力発電所の事故。

買占めに走り物不足になっている店々。



でも、今朝ふとこんな風に思いました。

日本人は、きっと何とかなると明るい未来を確信している。
政府や、国民がきっと助けてくれると信じている。

だから、被災地でもパニックにも暴動にもならずに
みんな、整然と頑張っている。

外国人から見たら店の襲撃も、暴動も起こらない日本が
とても不思議なようです。
もしかしたら「ノー天気な国民」「お気楽な」「去勢された」国民に見えているかもしれない。

でも、日本は、これまでの幾多の壊滅的な状況にも立ち上がってきた。
そして、それまで以上の発展をしてきた。
今も、本当に、国民がみんなで何とかしたいと思い願って行動し始めている。

本当に日本って素敵な国だと思いませんか。
日本人って素晴らしい人々だと思いませんか。

多くの国々が今日本を助けようとしてくれています。
今まで、日本という国や日本人が公私にわたって
信頼を築きあげてきた結果だと思います。

スウェーデンをはじめ、これまで関わったいろいろな国の友達からの
応援メッセージを見ると
みんなが日本を愛して心配してくれているのが伝わってきます。

政府レベルではなく、個人と個人として地球はすでに一つの舟というのが
実感されます。

つながる空の下にいるというのが実感されます。

被災地の皆さんも
それ以外の土地で心を痛めている皆さんも
今日を笑える未来がきっと来るから
大丈夫だから



  ☆ ☆ ☆ ☆ ☆

不確かな情報に惑わされて
愚かな行動をしないようにしましょうよ
あなたが10個買い占めた電池が
ほかの人の暗い夜につながっている
あなたが50リットル入れたガソリンが
ほかの人の車が全く動かない状態にしている
あなたがほっと安心している状態は
だれかの不安を踏み台にしている
そんなことにちょっと心をはせて
みんなで一緒にがんばろうよ



地震あれこれ

2011-03-14 11:28:38 | エッセイ
ニュージーランドの地震の話をしていたら

突然の今度の地震。

皆様は無事ですか。
被災の中心にいる皆様はこのサイトを見ている場合ではないと思うけど
日本中みんなが、無事と早い復興を祈ってます。

私は、東京出張中で東京駅に着いた直後に地震を体験しました。
いよいよ来たか東海地震。
と、両親に電話したが携帯は通じない。

今回は、携帯電話やメールの弱さを痛感しました。

でも、その時に近くの人が
「震源地は青森」と話していたので
ネットの情報のリアルタイムさもびっくりです。

すかさず、地下鉄は無理と判断して、タクシーに乗り
出張先である霞ヶ関に行きました。

地震のため少し渋滞していましたが、
難なく現地到着。

仕事の前に打ち合わせとして指定してあった日比谷パレスは
日比谷公園の中にあります。

すでに店員も客も外に出て日比谷公園で避難していました。

地下鉄の客も、周辺の官庁街からの避難者も集まり
日比谷公園は人だかり。

日比谷パレスの従業員は、客のために
外に椅子を並べ、ひざ掛けを配り、外に避難している間に
公園通路に散乱していた鈴懸(プラタナス)の実の清掃をしていました。
えらい!

その後、落ち着いてからは、無料で水やホットゆずを配ってくれました。


仕事はキャンセルになり、待ち合わせたクライアントも
地下鉄の中で閉じ込められた来ることができず

私は歩いて東京駅に向かいました。

時すでに遅し、ネットで調べたところ男性対象のカプセルホテル以外は
満室でした。

通りがかりに八重洲富士屋ホテルによると
ホテルマンが表やフロントで
「客室はすでに満室ですが、ロビーは開放しております」と
説明をし、そのうえ手製の近隣のホテル電話番号リストと地図を
配っていました。

その対応と配慮がすばらしい!!

東京駅では、改札の中も外も人だかり
床に新聞などを敷いて
これで桜でもあれば、花見の様相。

でも、顔つきが暗い。

ホームに上がる階段も、人がびっしり座って
まるでひな壇。

でも、顔つきが疲労。

私もお雛様の一人になって
仕事用のスーツとコート姿で階段に腰かけて
一晩過ごす覚悟を決めました。

幸運にも新幹線はほどなく動き
新幹線最寄駅から徒歩圏内の私は
無事に被災していなかった自宅で
お風呂に入ることもできました。

本当についています。

大宮で被災した夫は、
東京駅まで来ることもできず、
ホテルはとれず、

とりあえず食料をということで、ハンバーガーショップに入ると
バンズが品切れでほどなく店を閉めるという状態。

客と店員が口論していたのだそう。
「いつも、利用しているのに、こういう時こそ
開放して、客に誠意をみせるときだろう。
さっさと店じまいするとはなにごとだ」

というような内容だったとか。

正確な情報がなにもないまま
後手後手に回りながら駅に向かって歩いていると
アリーナが避難所として開放されているという情報が。
そこで、乾パンと水を支給され眠れぬ一晩をすごしました。

被災の中心にいる人ほど正しい情報が伝わらず
混乱を増します。

タクシーに乗っても高速は使えず
渋滞が激しい。
動かないで大変な思いをした方も多いはず。


東京駅構内もキオスク以外の売店はすべて閉めていたが
長距離歩いて足の痛い人
寒い人、おなかが減った人などなど
きっといるはず。

薬局や、衣料品店や、靴屋や
客は少ないかもしれないけど開いていたら助かったのでは
ないかと思いました。

もちろん、一番大事なのは自分の安全ですけどね。

被災地の皆様にいまできることは
募金と節電ぐらいで、本当に、心が痛みます。

できることがあったら、遠慮なくメールください。
全力で協力したいと思います。

ボタン一つで動く洗濯機や
お風呂や
きれいな水や
そして、家族みんなで元気でいられることが
本当に幸運なことなのだと
しみじみと思い知らされる今回の地震でした。

ちなみに深刻な被災地に住んでいない私の届いたメールは
打ち合わせ相手のクライアントの次には
スウェーデン人とイギリス人と
ニュージーランド人とアメリカ人の友達たちでした。

海外でのリアルタイムのニュースで
心配してメールをくれたのでした。
世界の狭さも強く感じた出来事でした。

クライストチャーチ

2011-03-09 00:01:33 | エッセイ
ニュージーランドの地震で多くの人が被害にあった。
数年前、クライストチャーチを訪れたことがある。

ガーデンシティという名前もついていて
公私に関わらず庭がきれいだった。

庭コンテスト入賞の家庭をめぐるツアーもあった。

クジラ見物やペンギン見物の拠点でもあった。

画像はペンギンの生息地への観光バス。
バスの上にペンギンが乗っている。


「外国からの旅行者の家族の心労の方が大きい」と
外国人の捜索を優先して取り組んだ話や
お子さんを亡くしたご家族へNZの警察官が
「ご両親のもとへ無事な姿で帰してあげることができなくて
本当に申し訳ない」
と泣きながら謝ったという話をニュースで見た。

特に今回は、日本人の被災者の多くが
将来への希望に胸を膨らませて勉強していた方々だと思うと
無念さに涙がでる。

もっと、生きたかったよね。
もっと、勉強したかったよね。
もっと、笑いたかったよね。
もっと、苦労もしたかったよね。

彼らが生きたかった命を
今生きている私たちが
もっと大事にしなければ
申し訳ない。

いろいろな思いが去来する。