検査経過その3
検査当日。内容は血管造影剤をいれた脳部のCT撮影。
医師の前で本日の検査承諾書を書く。直筆署名ならば印鑑は不用との事。こんなものを書かなければならないほどの検査なのか。
アレルギーの申告を忘れない
忘れていけないのが、文面にあった「アレルギー」の自己申告だ。丸をつけるだけのものだがいくつかある。
子供の頃、「鯖」を食べるたびにものすごい蕁麻疹がでた。昨年の人間ドックのあと、食べ物で体質改善をという指導の下、久しぶりに鯖を食べた。とたんに蕁麻疹。何十年経っていてもだめなものはだめのようだ。申告の欄に丸をつけた。
遠慮しないで医師に聞く
アレルギーがあると何か都合が悪いのか。ステロイド系のものを点滴に入れますとのこと。呼吸困難になる人もいますから。なるほど。
撮影室へ
点滴のセットをごろごろと自分で押しながら撮影室へ。CTの台へのる。医師1名、技術者らしき人2名、看護1名。台の上ではまな板の鯉。
熱い!造影剤
50センチほどもあろうかと思われる長い太い注射針のようなものがチラリと目に入る。頭の上でくるくる回るものがある。時間感覚がなくなる。「どかっ~!!!!」と急に体が熱くなる。血管の中に熱湯を入れたような感じだ。
なるほど
検査後の説明で分ったことだが、この検査で呼吸困難になる人がいる理由はこうだ。蕁麻疹のあのぼろぼろの湿疹が肺にできるということだ。
今後どうすればいいですか?と聞いたところ、「私もこの検査はあまりやりたくないんです。死亡事故もありえますから・・・・」・・・・「脳ドックは受けてください。」 <詳細は略> 1時間以上、発疹がおさまったり、血圧が上がってくるのをまったりしてベッドに横たわっていた。何度も医師や看護士が様子を見に来る。
検査代金を支払い、ぼーッとした状態で帰宅。結構高価な検査だ。
気が晴れる 二日後、画像判断の日
「疑わしかったのはこの箇所ですが、大丈夫です。」 見事なほどまでの脳内の血管の様子が分る画像が目の前にある。この一言で重いものがとれた感じ。万歳!という気にはまったくならない。少しずつ全身の緊張がとれていくのだろう。世の見方が変わったと言ってよい。これだけの検査を待ち、受けただけで世の見方が変わる。人生観が変わるととうのはこういうことかと思う。静かに現実を受け入れ、「ほっ」と息をはいた。重い病を患っている方の心が分る。先日、自分の死亡推定年齢を決め、それを超えたらおまけの人生という考え方があるという話を知った。そうしようと思った。入院の準備までしていた、遺書まで書いたらどうかとさえ思ったことが嘘のようだ。歳を重ねるということはこうして成長するということかもしれない。
体調も不安となり、バイトも中断し、いやな2週間をすごした。
先日の脳ドックの説明が始まる前にちょいと寄るところがあった。
「関の刃物展」を駅の近くでやっていたので探しもののはさみがないか行ってみた。 欲しかったはさみをゲット。
検査経過その2
当日朝8:00に受付へ。しばらくして名前が呼ばれた。「説明に時間がかかりますので後になります」「は?」
よほど説明も難題があるのかと思った。10:00時になりようやく入室。説明もたいした時間もかからず終了。MRI画像で異常が出ている所をさらに詳しく調べるという説明。検査の仕方は当日説明される。昼食はかるめにしてください。今日は精密検査の日程を確定する日なのだと思った。本日の料金210円。
体調不良の原因を書く気になった。
気が晴れるとはよく言ったものだ。
脳内の手術を覚悟した3週間があっというまに過ぎた。
結論からいえば必要なしという医師の判断。
き が は れ た !!!!!
頭の上にあった重石が一気に取り外された気分。実に爽快である。
今年の人間ドックは8月。
メタボでもなく、一部以外は歳相応の結果であり昨年とあまり変わりは無い。
が・・・・「脳ドック」でひっかかった。
検査経過その1
内頚動脈狭窄があるという結果。
首からすぐ上の動脈だ。コレステロールが石化して血管の壁につまり、結果、細くなっているということだ。
MRIの画像判定の専門の教授にじっくり見ていただいた。3年とも同じ先生だったので安心。
「昨年より細くなっています」
「どうすれば?」
「運動とか、食事療法でなんとかなる域を超えています」
「え!」
「造影剤をいれたCT検査を受けてください。ほぼ手術となりそうです。大腿部からカテーテルで行うか、その部位を直接開けて血管の手術をするかです。この病院は他とは違い両方法とも手術が可能です。私の弟子が行うのでいいと思います。今すぐ入院ではありません。2週間ほどで結果と、再検査の依頼書を送付します。それを持って脳神経外科へ初診として行って下さい」
「はい」と言ったものの何が何だかわからぬ状態で帰宅。インターネットは便利なものだ。こういう場合の手術の方法とかその危険性とか色々の病院のHPに詳しく載せてある。知らぬが仏とはよく言ったものだ。知れば知るほど怖くなる。不安になる。
・・・・・・(つづく)