こぶた部屋の住人

訪問看護師で、妻で、母で、嫁です。
在宅緩和ケアのお話や、日々のあれこれを書き留めます。
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しばらく、お休みします。

2013-06-27 23:17:13 | 日々のあれこれ
2008年の9月から始めたブログです。

誰かに何かを聞いて欲しくて、始めたのだと思います。

最初はポツポツ、そのうち毎日更新していきました。

でも、この5年間に、本当にいろんなことが私の身の回りに起こって、自分の思考がまとまらなくて、最近ではまるで義務のようにPCに向かっている自分に気づいたりしました。

情けないことに、みんなに忘れられるのが怖いというのもあったのです。

でも、しばらくお休みしようかなと思います。

少々燃料が切れたみたいです。

いろんなことが次々と起こって、仕事自体もとても重くて、自分の気持ちもグラグラしていて、何を書きたいのか、何を伝えたいのかもわからなくなってきました。

今は、家に帰ると眠くて眠くてしかたありません。
PCの前でも、テレビを見ながらでも、気がつくと寝ています。

どうやら、
「少し休みなさい。」
「夜は早く寝なさい。」
ということらしいので、しばし早寝をすることにしました。

そんな遠くないそのうちに、またひょっこり書き出すと思います。
その時は、またこぶた部屋に遊びに来てください。

それでは、皆様ご機嫌よう。


「しょうがないこ」とだらけの在宅

2013-06-25 22:32:14 | 訪問看護、緩和ケア
「しょうがないよ。」
こんな言葉をよく聞くのが在宅です。

在宅だからって、ちゃんとしなくちゃ医療や看護とは言えない・・と、きばってぶつかって大破する人も、この世界には多いのじゃないかと思います。

いくらこちらが、ちゃんとした計画の上、確実な情報を得て、きちんと病状管理をしようとしても、それができないのが在宅です。
なかには、そりゃ細かくチェックして、痒いところに手の届く介護をされている方もいらっしゃいますが、生活の中で日々生きていくためのあれこれに追われていれば、病院みたいな介護はなかなか望めないのが現実です。

心臓も肝臓も腎臓もあまり良くなくて、バルンカテが入って帰宅した患者さん。
病院の退院指導書やサマリには、「毎日同じ時間に尿を破棄して、その量を記録してください。」と書いてあります。
当然、入院中にもその説明とともに、ご家族に破棄方法は伝えていたはず。

でも、実際在宅が始まってみれば、なんと本人がつかまりながら一日に何回かトイレに行き、その都度破棄しているということが判明しました。
当然尿量は不明です。
(ーー;)うーん、腹水も胸水も貯まる人なので、尿量は知りたかったなぁ・・
でもしょうがないから、体重だけでも測ろうと、お風呂場で体重計を発見して、乗っては見ても電池なし・・。

は〜〜〜

しかも、家の人に迷惑かけたくないからって、1包化した薬の袋から、緩下剤をポイポイ抜いては捨てるので、ここ数日排便もない・・。

お薬飲んでください。
ちょっとだけ、お腹とお尻確認させてください。
と懇願しても、「やだ!!」
「今日は、だいぶおかしなことを言ってるんです。」と家族。

そりゃそうです。
うんち出ていなければ、どんどんアンモニアも上がりますから、ますます変なことになってきます。

でも、だからといって強制的に何かすることもできません。
せいぜい、緩下剤を水液にする程度だと思います。

こんなことは日常茶飯事なわけで、いやはや「「しょうがないよね。」と言いながら、なんとか取り付く島を探すのも訪問看護というわけです。

認知症独居老人と訪問看護

2013-06-22 14:17:16 | 訪問看護、緩和ケア
核家族時代ですから、どうしても独居の高齢者は増えてきます。
最初の頃はなんでもご自分ででき、判断も出来ていて、大きなトラブルもなく過ごしていても、あるときから「あれれ??」と思うような言動がでてきて、ちょっとしたきっかけで、あとはもう急速に認知症状が進んでしまったりします。

でも、基本みなさんご自分が認知症だとは思っていないので、周りの干渉が鬱陶しくなり、下手をするといろんなサービスの拒否に繋がったりします。

とはいえ、そこは古き良き日本。

向こう三軒両隣、とはよく言ったもので、近隣の方々がいろいろ気にかけてくださって、声をかけたり様子を見てくださったりで、とても助かったりします。

ただ、場合によっては、それがトラブルのもとになることもあって、そういう近所付き合いをうまく活用できるかどうかで、安全・安心度が大きく変わってきたりします。

昔から良い関係で、買い物に声をかけてくださったり、何気なく様子を見てくださる方がそばにいると、本当にありがたいなと思います。
でも・・
時々出会うのは「ちょっと、ちょっと、おばあちゃんどう?何かあった?どんなことになってるの?うちもね、困るのよ。火でも出されたらさぁ・・。」なんてことを言いながら、家の中を興味本位で覗いてくる方。
さらに、根掘り葉掘り情報を聞き出そうとしたり、噂話を教えてくれたり・・。

私たちは、そういう話には一切乗りませんから、「ありがとうございます。ご心配いりませんので、大丈夫ですよ。」とかわしたり、なかなか対応が難しかったりします。
時に「火事でも起こさらたら困る!家族はなんで一人にしているの?施設とかないの?」なんてこともあります。


でも、近所の人の援助はやっぱりありがたいもの。
そういうインフォーマルなサービスをうまく使って生活できている人もたくさんいるので、関わる私たちもそこにうまく同調していければ、地域としての支援が確立できるのだとも思います。

たとえば、信仰している宗教団体が、通院や転倒時の介助なんかをしてくれるところもありますよね。
青年部みたいなのを作って、信者同士の助け合いしている人たちもいました。
うちも近所の教会も、牧師様が民生委員を長いことやっていて、ずいぶん独居の老人の面倒を見ていました。

同じような感じで、信仰している教会の人が、よく面倒を見てくれている患者さんがいます。
高齢で足も悪く、このところの認知症状の進行はかなり激しくて、周囲もかなり振り回されています。
サービスも勝手に断ったり、好き勝手にあちこち病院に行ったりと、ケアマネも行政も担当看護師もかなり困っている状況です。
そんな中、約束の訪問日に訪問すると、今まさにお出かけ直前の状況で「あんた、何しに来たの?あたしこれから出かけるから、お風呂なんて入らないから帰ってよ!」と言われてしまいます。
「え?今日はお約束の日ですよ。」「いや、これから病院に教会の先生が連れて行ってくれるからいいわよ。」
「お医者さんは、往診の先生になったから、行かなくてもいいんですよ。」「だって約束してあるのよ。今日は○×日でしょ?」
「いいえ、今日は××日ですよ。」「え?○×日じゃないの」「いいえ、××日」
「・・・。今日は何日?」「××日ですよ。ほらカレンダー」

そんな会話で時間が経っていくなんてことは、日常茶飯事です。

電話で確認しようにも、かなりの難聴で電話での会話はさらに成り立たず、訪問してはたびたびこんな会話になってしまうのです。

こうなれば、こちらから教会に連絡して、支援体制をこちらと協調していただけるようにお願いするしかなさそうです。

支援はありがたいけれど、やはりそこは連携していただきたいものだと思います。

さて、どういうルートで連絡したらいいかな、それが明日の課題です。

またまたターミナルの介護申請について

2013-06-20 23:19:46 | 訪問看護、緩和ケア
ずいぶん前にも触れたことがありますが、ターミナルの患者さんの認定について、いつも首をかしげてしまいます。

介護保険は病気で判断するのではないので、例えば脳梗塞の後遺症で麻痺があって、そのために生活に支障があれば介護度としてついてくるわけです。
こういう場合、重篤な疾患は現在は全くなくても何ら関係はありません。

認知症があっても、とりあえずADLが自立していて、介護の時間を取られるような周辺症状がなければそれも介護度にはあまり反映されません。

要は、人の手をかけて介護する上で、介護にかかる時間を計算して、ロジックに従い1次判定をするわけです。

そうは言っても、実際は見えないところで介護の手はすごくかかったりして、判定にそれが全然反映されないこともあるため、認定審査会では特記事項や医師の意見書と照らし合わせ2次判定を出すわけです。

だから、特記事項として、現実困っていることをしっかり記述してあると、そこで1段階ぐらいはアップダウンすることになります。

でも、これもある程度イメージした時に機能的な問題があることが前提になりますから、認定調査時のADLがなんとか自立していれば、介護度は低く設定されます。
あくまでも、機能と認知力が判定基準だから致し方ないのですが・・。

とはいえ、ターミナルの患者さんの申請をするときには、いつもながらそわそわしてしまうのです。
特に2号被保険者(市町村の区域内に住所を有する40歳以上65歳未満の者であって、各健康保険等に加入している者)のかたは、まだ若いので認知力は問題ありませんし、自律も強いためにどんなに辛くても、這ってでもトイレに行きますし、ギリギリまでシャワー浴などもこだわります。
どう考えても、どこにそんな体力と気力が残っているのだろうと思うくらい、排泄や清潔に関しては、ギリギリまで委ねられなかったりもします。
自分に置き換えれば、当然ついこの間までみんなと同じように日常生活を送れて、トイレも食事も入浴も更衣も出来ていたわけですから、急に下の世話になったり、裸を晒すようなことをしたくないのは当たり前です。

家族に抱えられて、亡くなる朝までトイレに通っていたかたはたくさんいらっしゃいます。

機能的に障害があるわけではないので、関節の拘縮などもないですし、足が動かないわけでもないわけですから、そこはまったく関係なく判定されます。
それに、調査時は比較的元気でも、その進行の度合いから審査会にかけられる1ヶ月後くらいには、既にベットから起きられない状態の時もままあります。
それどころか、調査の翌日には亡くなっていることさえあるのです。

それじゃあ何のために2号被保険者にがん末期を入れたのかわからないじゃないの??と思うことしばし。

だって、「機能は問題ないから、病名では取れないから、調査からひと月以上経っているけど、要支援ね。」っていう話で、必要なサービスを使えないのなら、残り僅かな時間のために介護申請する理由がわかりませんよね。

国の言いたいことはわかるけど、現実問題がん末期の申請を許可するのなら、その特殊性を考慮できる何かが欲しいなと思います。
こうなうると認定審査会の委員の考え方で、かなり最終の判定が変わってくるような気がするのです。

一番必要なのは、きちんと問題を明確にして、予後予測や早期に起こりえる病状の悪化、それに伴う介護力の必要性まで書かれた意見書です。
次に、申請書類にきちんと使ってるサービスや、必要とするサービスを記入し、調査員には、困っている事実をきちんと伝え、特記事項にわかりやすく記入することでしょうか。
もし、家族関係や在宅療養上に問題があれば、申請時に行政の担当者に相談をしておくことも必要だと思います。
この手間を惜しむと、全く誰の注意も惹かず1次判定結果のままに終わってしまうことがあります。

不要な申請は避けるべきですし、介護度が上がればいいってもんじゃないけれど、独居で終末期で強い在宅希望なんかがあると、前倒しでサービスをどんどん入れなきゃならないこともあるので、医師にも声をかけ、周囲にも声を上げて周到な申請が結果につながります。

うちは居宅介護事業所でもありますが、支援のプランは立てられません。
病院から「この人は絶対に介護度が付きますから、ケアマネごとお願いします。」と言われて、さんざん動いて「2ヶ月後に要支援でした。」なんてことも経験していますので、とても慎重になります。

ケアマネさんによっては「申請中ですから、怖くてサービスをあまり使えません。最低限度で入れますね。」なんて言っているうちに、サービスを使いこなせず亡くなられてしまうこともありますから、それも避けたいものですね。

そんな攻防を繰り返しつつ、訪問看護ステーションの介護申請は行われているのです。

伝わらない悔しさ。

2013-06-19 22:25:05 | 訪問看護、緩和ケア
長く関わっていて、一生懸命向き合って来た担当ナースが、日々の問題点をピックアップして、最近の問題をステーション内で検討したとき、それをどうしたらうまく周囲に伝えるのことができるのか、とても悩むことが多くあります。

長い関わりの中で、患者さんの置かれている状況も、患者さん自体の状態も少しづつ変わってきます。

自分ではなにもできず、チューブ類につながれていた状況から、地域で作ったチームの懸命の支援体制と、もちろん本人の頑張りで、びっくりするほど回復して、食事も食べられるようになり、もちろんチューブ類もとっくの昔に抜去して、往診ではなく電車に乗っての通院までできるようになる・・・。

ここまで聞けば、大成功のケースなのだけれど、実際にはその後だっていろいろなことは起こってくるのです。

回復して自立度が増せば、必然的に介護度は下がります。
実際は、ここからが問題になってくるのです。

今までたくさんの人が毎日訪れて、あれこれと世話をやき、心配して声をかけてくれていたものが、ある時期から突然自立を強いられるわけですから、本人の不安や負担は膨れ上がります。

だからこそ、徐々に自分で出来ることを増やしながら、自立した生活への準備を進めてきたのです。
案の定介護度はどんと下がり、それによって使えるサービスは激減するのです。

今まで毎日入っていたヘルパーも減ります。
訪問入浴は中止となり、訪問看護は生活支援のために30分に減らしました。

最初は何とか頑張っていても、やがて一人の時間を持て余すようになり、大好きだったお酒に手が伸びるようになります。
すると、飲んで寝てしまうので食事が取れません。
目が覚めれば、酔いの残った体では、ただでさえ面倒な食事の温めもしなくなり、また飲んで寝てしまいます。
すると、時間の観念はだんだん失われ、受診の日も忘れ目が覚めれば昼をとっくに過ぎている・・。もちろん薬なんて飲めません。
毎回、飲まなかった薬が山のように残ります。(この医療費はどこから出るのでしょうか。)

訪問に行くといつもまだ寝ていて、起こすと酒臭い息のまま、「淋しいんだよ。」と泣いたりすがったりすることが多くなってくるのです。

トイレに行くのも面倒なので、ポータブルトイレに排尿し、それを捨てることもなく朝までにあふれる寸前のバケツを、ヘルパーさんに捨てさせるのです。
ゴミは、ビールの空き缶でいっぱいになっていて、それを片付けるのもヘルパー任せになります。

こんなことを支えるのが自律を支援することなのか。

高齢になり、認知力もどんどん低下して、会話する相手もいないさみしさの中で、いくら自立しなさいといっても、それは難しいことです。
ましてその年まで、好きなようにその日暮しをされてきた背景があればなおのこと、支援の仕方はもっとほかにあると思うのですが・・。

伝わらないのです。

残念なことに。

あげく「管理するのではなく、支援しましょう。」と言われてしまった担当ナースは、もう本当にあんぐりですしがっかりです。
誰が管理をしようとしたのか。
「管理する。」と「支援する。」の意味は、言われなくても十分わかっています。

当の本人は、担当者会議で人が集まってくれて、それは上機嫌だったのでしょう。
「大丈夫。まだまだやれます。僕だって、いろいろ考えていますから!」と胸を張っていたそうです。

そうして決まったのが「区分変更」
区分変更をして、また人をたくさん増やすのだそうです。
再び往診も始まります。

でも・・お酒さえ飲まなければ、電車に乗って通院できます。
着替えもトイレも全部できます。
毎日ビールを買いに行けます。お弁当も買いに行けます。

独居で淋しいから、お酒を飲んじゃうから、それで低栄養になったから区分変更。

理解しがたいのは、私たちだけでしょうか?

ひとつの提案として、私は考えました。
声かけをすれば出来る人です。
話し相手が欲しいのです。
食事も声をかけて、一緒に食べてくれれば、美味しく食べれらます。
だれかの面倒も少しは見られて、自己の存在価値を見いだせれば、きっとまだまだ人生を楽しめるはず。

軽度の認知はあるけれど、ADLは自立しています。

質の良いグループホームの選択肢はどうでしょうか?

私たちは在宅療養の専門家です。
だからといって、在宅だけが全てではないと思っています。
適材適所。
家にいることを強く願い、確固たる信念のもとに在宅を希望されるのであれば、もちろんそれを支えます。
けれど、彼はみんなが帰ったあとに、「グループホームっていうの?見学に行ってみようかな。ずっと家なんて思ってないよ。」と看護師に言ったのです。

それをさっき言ってよね。

なんでうまく伝わらないのかな。
管理がしたいわけじゃないってこと。
支える意味が違うってこと。

あいーと 試食2!

2013-06-16 23:24:29 | 訪問看護、緩和ケア
「あいーと」を紹介したい患者さんがいて、ついでに最近出たメニューも試食用として送ってもらいました!

今回の試食はこれ。

そして、メイバランスのデザートムースも作ってみました。


これは、牛乳を入れて混ぜるタイプ。

こってりムース、これで2パック分。
味は、まあまあ・・かな。

あいーとは、お魚が美味しいです。

 鯖の味噌煮
鯖が好きな人にはいいかも。わたし的には、鯖特有の生臭い感じがしましたが、お魚感はしっかりしています。

この赤魚系はすごく美味しい!
生臭味もなく、味がしみていてお魚の味もしっかりしています。
添えてある栗も、すごく柔らかです。

これは豚の角煮。
ちょっとレバっぽい感じ。とても柔らか。

オカズの定番肉じゃがは、確かに肉じゃがって感じですね。
          
見た目も味も肉じゃがそのものですが、グリンピースまで舌で潰せます。

球麻痺などの嚥下障害の患者さん以外でも、十分食事を楽しむことができます。
量的には少ないように感じますが、そもそも食事量の少ない方がほとんどなので、1回食べきりサイズとしては適量なのかもいれません。
オカズの足りない人は、他の物と合わせればいいとおもいます。

値段的には300円後半から500円ぐらいとお高めですから、週に2回だけとか3日に一回だけとか、好きなオカズを頼んで食事を楽しまれるのもいいかとおもいます。

消化管の通過障害で、少ししか喉を通らない方も、時々楽しんでいます。

将来的には、もっと価格を下げて欲しいものですが、形があるものを食べるという満足感には変えられないものもありますね。


どうして入院できないの?!

2013-06-13 22:56:20 | 訪問看護、緩和ケア
タイミングよくいろんなことがスムーズにつながる人と、どんなに頑張っても、どうもうまく歯車が噛み合わない人がいて、その歯車をなんとかうまく噛み合わせようと、現場ではみんな四苦八苦しています、

たとえどんな病状でも、導入時点からトントン拍子に在宅医につながり、必要があればすぐに病院にもつながって、連携がスムーズにとれる。
こういうパターンは、動いている私たちも、気持ちが上向きで支援も楽しいのですが・・・

「どうしたらいいかわからない。病院にも入れてもらえず、途方に暮れています。」

そんな相談を受けて話を聞くと、今までも何回も救急搬送されては、あちこちの病院をたらい回しにされていることがわかりました。

ご本人は全身状態もあまり良いとは言えず、あげく転倒してひどい圧迫骨折をしていて寝たきり状態でした。
近くの開業医の先生が、好意で毎日点滴をしに来てくれています。

なんでこんな状態で入院できないのかな・・?

主治医が情報提供書を持たせ、大きな病院にやっとのことで連れて行っても、なんだか適当にあしらわれて帰されてしまいます。
私たちが関わりだしてからも、どんどん病状は悪化していて、連携室を介して救急搬送をしても、やはり処置だけして帰されてきました。

もう、1週間ろくに食べられていないし、ひどい血尿や腹痛もあり、ここ数日で傾眠状態にまで悪化してしまいました。

どんなに手を回しても、帰されてしまう・・。

このままでは危険です。
もう赤信号がずっと点滅しているのに、なんで入院できないのか。

大きな病院は、それぞれの科で別々にひとりの人間を見ます。

血尿は泌尿器、圧迫骨折は整形、肝機能障害は消化器内科・・・

それぞれの科は、その部分しか診ようとしません。
専門性が高まれば高まるほどに、人間の体をパーツでしか見ていないように感じます。
もっと全身を診て欲しい。
パーツで生きているわけじゃにんだから。

この1週間で2回も救急搬送されているのです。
いくつもの疾患で悪化しているのです。

「このままでは死んじゃいます!」「なんとかならないの?」

ただ情報提供書を書くだけじゃなくて、本当は主治医からも電話して欲しいのだけれど、そういう対応は慣れていないようで、結果すら自分で確かめてはくれません。
その情報はこちらで連携室から聞いて、それを先生に伝える状況では、全身管理も難しい。
同じような状況で、毎回なんでもないと言われ、結局全身の骨転移だった患者さんを思い出します。

それでも今日やっと、在宅支援診療所に繋げることができました。
事情を話し、あすには訪問診療を開始してもらえます。
とてもマメな先生なので、きっと総合的な判断をして、病院に繋げてくれると思います。
悪循環をまずは断つことで、リセットしたいのです。

ドクターショピングに困る。

2013-06-12 22:47:56 | 訪問看護、緩和ケア
世の中には、あちこちのお医者さん巡りが好きな方が結構いるようです。

お友達のAさんが「あそこの○×クリニックの先生がいいわよ。」といえばそこに行き、お隣のBさんが「いやいや、どこそこのバッテン大学病院が絶対いいわよ!」といえばそこに行って薬をもらう・・

そんことをしているうちに、どこの先生が責任をもって見てくれる先生なのかが、わからなくなってしまうのです。

家に行くと、何箇所もの病院からそれぞれの訴えに対応した薬が出ていて、何をどう飲んでいるやら、全くわからなかったりします。

特に独居の高齢者は、体調の変化に対しての不安が大きいので、そうなりがちなのかもしれません。

S子さんも、そんなふうにあちこちのクリニックを回っていました。
もともとかかっていた病院は遠くて、最近ではそこには行かずにタクシーで気の向くままに受診をしては、その中から気に入った薬だけを飲むという生活をされたいました。

なにしろ、90代でしっかりものだっただけに、周囲の意見は聞きません。

でも、ここ半年すっかり体力も落ち、転倒をくりかえし、食事も取れない事が有り、自分ではどこにも行けなくなりました。

呼吸も時折ゼーゼーしているし、何度もおすすめしている在宅往診医をやっと了解してくれたました。

薬は本当に思い込みで好きな時に飲んでいたため、数箇所から似たような効能の薬が出ているし、その薬も指示通り飲んでいないので、残数もバラバラ、ふるーい薬も混ざっています。

担当ナースが、何度も薬を整理させて欲しいとお願いしても、自分で飲めるから大丈夫と、頑として触らせてくれませんでしたが、今回は新しい先生が来るので、全部見せてくれました。


往診医が、「これからは、僕が全部薬を用意しますから、なにか欲しかったら僕に言ってくださいね。」と話し、ケアマネから「これからは、全部先生が見てくださるので、誰かに頼んで一人でどこかの病院に行ったりしないでね。ちゃんと教えてくださいね。」と言われて、頷いていました。

最近めっきり忘れっぽいS子さんですが、声をかけながら安全に穏やかに、大好きな我が家で暮らせるように、見守っていければいいな・・と思っています。

今年の社員旅行は・・

2013-06-09 22:29:30 | 旅行・グルメ
社員旅行の定番は、このへんだとやっぱり箱根、湯河原、熱海あたりでしょうか。

昨年、一昨年は、子供が小さいスタッフを配慮して、「うかい亭」でのお食事会にしていましたが、今年は3年ぶりに1泊の旅行となりました。

参加者12名での久々の熱海旅行となりました。

熱海までは「スーパービュー踊り子号」

今回幹事の選んだ宿泊先は「ホテルニューアカオ ロイヤルウィング」でした。

ニューアカオといえば、あの熱海の断崖絶壁にそびえ立っている大型の観光ホテルですね。

ずっと昔から、伊豆方面に旅行でいくと、あのアカオの横を必ず通過していましたが、今まで宿泊したことはありませんでしたから、興味津々です。

      
海から見るとこんな感じです。

今回の見所は、このニューアカオが所有するバラ園です。
20万坪っていうからかなり広いですよね。
山を開いてイングリッシュガーデンが作られていて、バラはもちろんハーブや色とりどりの花が咲き誇っていました。

    
            


中腹からは海も見えて、とても気持ちの良いガーデンでしたよ。


               

ホテルのお部屋は全室オーシャンビュー


真正面に初島が見えます。

ホテル内は迷路のようで、部屋までにはエレベーターを乗り換えたり、ちょっとした備品や接遇はまあ大型観光ホテルなのでこんなものかな・・と。(^_^;)

ただ、部屋の内線電話機の不具合で呼んだ、係りの女性が超態度が悪くて、それにはちょっとむっとしましたが、まあそう言う人はどこにもいるのかな・・。

夜は食事のあとみんなでカラオケを楽しみました♪

翌日は、初島まで船でわたり、観光地化価格のお刺身定食を美味しくいただきました。

お土産を買い込んでいる時に、ご当地コーラを発見。



息子のお土産はこれになりました。

月曜日からはお仕事です。
また一年、一生懸命働きましょうか。



主治医で困ること

2013-06-07 23:43:31 | 訪問看護、緩和ケア
訪問看護の現場で困ることのなかに、主治医との連携が取りづらい、または取れないという問題があります。

どういう時に取れにくかといえば、一つは大きな病院が主治医で、間に連携室などが関わってもらえないときです。
そしてもうひとつは、開業医さんだけあちこちかかっている時でしょうか。

病院連携室は、おもに入院中の患者さんの退院支援をされているので、外来しかかかっていない患者さんの把握までは到底難しく、場合によっては「直接外来に言ってください。」で終わってしまうこともあります。

ご家族がうまく必要なことを聞ければいいのですが、ご高齢であったり、先生の説明がわかりにくかったりすると、全く生活の中で困っていることや問題になっていることが伝わらず、やっとこさ受診してもなんのコメントもなく帰ってきたりするのです。
「先生なんて言ってました?」
「なんにも言ってませんでしたよ。」
「なんか色々言われたけど、何言ってんだかわからなかった。」

・・・

事前にFAXを送ったり、手紙を持たせたり、四苦八苦して連携しようとしても、これがなかなか難しくて。
薬が飲めないのに、薬が増える。
インシュリンが射てないから血糖値があ上がるのに、インシュリンが増える。
痛いのに鎮痛剤が出ない。
ちゃんと診て貰いたいのに「近所の先生が診ているならそれでいいんじゃない。」

こんなことは日常茶飯事です。

ケアマネさんがよく受診についていきますがこれも限度がありますよね。

家族は全部おまかせで、ケアマネさんが受診の手配から付き添いまでして、病院もそのほうが話が通じるから、「ケアマネさんと来てくだい。」って言ったりする。

でも、ケアマネは家族じゃないし、ほかにもたくさん利用者を抱えていて、毎回みんなの受診ににつきそうなんてできません。

たとえば、ヘルパーが付き添えば通院介助料金を請求できます。(介護保険でも実費でも。)
でも、ケアマネは半日受診に付き合っても報酬はありません。
ケアマネは毎月国から支払われる一律の報酬だけですから、動けば動くほどボランティア状態です。
それでも、ケアマネたちは必要に迫られて動くのです。

そういう現実の中で、医師との連携がもっとスムーズに行けば、こんなことは不要になると思うのですが・・。

でも、患者さん側にも問題はあって、ドクターショッピングを繰り返されてしまうと、誰が主治医で誰が今の状況を一番把握しているかもわからないのです。
とりあえず最近行っているドクターに聞いても、「僕は主治医じゃないよ。ほかにかかってるんでしょ?」と言われてしまったりします。

どうしたら、この現場のごちゃごちゃを改善できるのでしょうね。
まだまだ時間はかかりそうです。

ところで、あすは一泊二日での社員旅行です。

年に一度のスッタッフとの羽伸ばし旅行なので、楽しんできたいと思いいます。

緊急一番さんは、残念ながらお留守番ですが、お土産たくさん買っていきます。

いってきマース( ´ ▽ ` )ノ

監禁事件って・・・

2013-06-05 23:25:33 | 訪問看護、緩和ケア
昨日だったと思いますが、神戸の介護事業所と居宅支援事業所が、認知老人を監禁したとして、営業停止になりましたよね。
ちょっとびっくりな見出しでしたが、やはり徘徊老人だったようです。

たしかに、徘徊で行方不明になったり、自動車事故に巻き込まれたりというリスクはかなり高くて、多くはご家族が鍵をかけられたりしています。

今回は、ケアマネが言い出して、介護事業所がそれを実行していたようですが、問題は家族にも近親者にも了解をとっていなかったことでしょうか。
了解を取ったからやっていいかといえば、それもまた問題ですが、それじゃあほっておいて事故にあったり近隣の方にご迷惑をかければかけたで、またクレームが来たりするわけです。

全国的にみても、認知症のご夫婦や独居老人は増えていると思われます。

そういう方々を、どうすれば人権を損害することなしに支援できるか・・
とても難しい問題です。

外から鍵をかけるのは人権侵害で、嫌がる老人をすぐに施設に入れてしまうのは、人権侵害じゃないのでしょうか?

なんだかよくわかりませんね。
だからといって、この事業所やケアマネを養護するつもりは毛頭ないし、考えればご利用者の家に勝手に外からチェーンをかけるなんていうのは、ありえませんよね。

じゃあ、家族ならいいのかっていうのも、人権を訴えるのであればおかしいですよね。
家族でも、虐待は虐待です。
でも、実際には何十にも鍵をかけたり、大きな靴箱でブロックしていたりということも、昔を振り返れば経験しています。

じっさい、徘徊による問題はとても大きくて、夜中に高速道路歩いたり、毎日スーパーからお金を払わないで持ってきたりと、そのあと始末をするご家族は疲弊してしまいます。
わからないもの、どうしようもないわけで、身体的な危険を回避するために、最終的には拘束衣を着せたりすることもあるわけです。
特に病院では点滴を抜いたり、傷をかきむしったりする危険がれば、ご家族の同意書をもらって、拘束することもありますから、今回は無断でやったというこことが処罰対象なのでしょうね。

実際のところどのくらいの認知で、どのくらい危険な徘徊行動をとっていたのかはわかりませんので、何とも言えませんが、無理やり押し込めるよりは、安全を確保しつつ一緒に散歩するなり、通所を利用しながら、近隣の支援も求めるなど、ほかにやり用がなかったのかな・・と思います。
また、事業所内でのカンファや事例検討などで、こんなことをしていたら注意する人がいなかったのかも疑問です。
それほど、この行為に対してなんの違法性も感じていなかったとしたら、これはケアマネ以前の問題です。

それにしても、いつものケアマネやヘルパーさんがいなくなって、現在この方はどんな支援がされているのでしょうね。
それがちっと気にかかります。


わけがわからない日々もある。

2013-06-01 23:35:52 | 訪問看護、緩和ケア
訪問看護の管理者も、だんだん長くなるにつけ、いろんなことが起こってきます。

何が何だかわからないような、ありえないようなアクシデントに巻き込まれることもあり、ここ数日は帰宅しても何も手につかない状態でした。

それでも、時間はいろいろな混乱をほぐし、なんとか解決の糸口が見つかりました。

人と人との出会いは、多くの感動や喜びをもたらしますがが、それと同時にあらゆるアクシデントや、トラブルにもなる可能性を含みます。

いいことばかりではない訪問看護の現場ですが、それでもなお魅力的な現場でもあります。

その中で、自分はどこまで冷静でいられるのか。
自分の一挙手一投足が、あらゆる混乱を解決もすれば、増長を招くこともあるということを、身をもって経験することが出来ました。

また一つ、ステップアップできたのだと信じて、改めて明日を迎えたいともいます。

ちなみに、在宅現場はますます厳しい状況になっています。
訪問看護ステーションの乱立、新しい事業の参入、病院もそれらに参入してきていますので、これからは逆に淘汰されるステーションも増えていくのではないでしょうか。

うちがそうならないという保証はないわけで、これからの時代にどうマッチさせていくのかは、日々考えないといけませんね。

私はといえば、スライドを新たに二つ並行して作らなければならず、合間に大学のスクーリングもWeb試験も受けないければいけません。

夫が単身赴任をしている今、ポイッと夫にあとを任せて出かけることもままならず、私の24時間は見事に一瞬過ぎ去っていくのです。
しかも、この頃はめっきり持久力も体力もなく、集中力はさらに低下して、短期記憶は相当危ない状況になっています。

さて、来週は何から手をつければいいのだろう・・
優先順位を間違えないように、ひとつずつ課題をクリアしないと、道に迷ってしまいそうです。

そうそう、そんな中でもうららとの散歩は、唯一私の癒しの時間です。

このところ夕方の日が伸びて、水辺公園をよく歩いていますが、そこでフレンチブルドッグ仲間と度々会うことがあります。
フレンチブルドッグって、いないようで結構いることが分かり、なんだかとても嬉しくて、今日もお友達に会えないかな??と思いながら歩いています。

最近出会ったフレンチブルドックのだいすけくん。
フレンチブルドックは体の模様でホワイト・ブリンドル・バイト・フォーンなどがあるようで、うちのうららは黒に茶色の毛が混じっていて、お腹、足先、眉間に白が入っているので、ホワイト&ブリンドルという柄です。
お友達になた男の子は黒と白がはっきり分かれていて、バイトと呼ばれます。
フレンチブルドッグには、真っ黒はいないそうですが、バイトの子の黒いブチの部分は、本当にきれいな真っ黒です。
どちらにしても、お友達がいてうれしいです。



というわけで、ちょこちょことサボりますが、よろしくお願いします。