こぶた部屋の住人

訪問看護師で、妻で、母で、嫁です。
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訪問看護とマッサージ

2012-08-30 21:34:33 | 訪問看護、緩和ケア
訪問看護は、病状の観察や服薬管理、清潔援助や苦痛の緩和、家族の介護相談や、療養上必要な技術を提供します。
そのなかで、異常をいち早く気づいたり、これからの予測の上にいろいろな選択肢を提供したり、なにより私たちがそばにいることで、安心して日々の暮らしを営んでいただければ、とてもうれしいのです。

この患者さんには、今なにが必要なのか。
何に苦しんでいるのか、
どうしたら、その苦しみを和らげることができるのか。

在宅という生活の場で、穏やかに過ごすということは、病気をもって暮らす患者さんにとって、なかなか難しいことです。

平凡が一番難しい。
ただでさえ、そういわれる世の中です。

ですから、患者さんを受け持ってからは、どんなケアをしていこうかと考えます。

足が凄く浮腫んでいたり、体がだるかったり、関節が痛かったり・・。

足湯をしたり、安楽な体位を工夫したりしますが、少しでも楽になればとマッサージをしたりもします。

ところが、このマッサージが時に問題になることがあります。

誰でもそうですが、マッサージはとても気持ちがいいものです。

最初は、全身状態の観察や、清潔援助やリハビリの延長にあったマッサージが、だんだんメインになってくるのです。
そのうち、「マッサージをしてほしいから清拭はいらない。」とか、「もっと時間を延長してマッサージをしてほしい。」とか、「○○さんのマッサージをお願いします。」という話になってしまうことがあるのです。
こうなると、本末転倒で私たちは安上がりなマッサージ屋さんになってしまいます。

必要なケアをしようとすると、「それはいいから、早くここもんで。」なんて言われたりして、困ってしまうことも・・。

あくまでも、看護師は医療・看護に基づいた療養上のお世話ですから、マッサージをご希望であれば、マッサージの専門家をお願いしてもらいたいのです。

リンパドレナージと緩和のためのタッチングと、コミュニケーションツールとしてのマッサージは私たちの領域ですが、求められるのがいわゆる町のマッサージ屋さんと同じものならば、訪問看護にはなりません。
必要なケアや療養上の指導、必要な観察を限られた時間内で効率よく提供して、そのなかで行うものでなければならないのに、訪問看護の目的がマッサージにすり替わってしまう・・。

これは、入浴介助でもたまに経験します。
「今日は、調子が悪いので、お風呂入らないからキャンセルしてください。」

うーん・・・。

私たちは、お風呂屋さんではありません。
具合が悪いなら、見せてください。

いくら最初に説明していても、こういうことがしばしばおこるので、その辺を十分予測して、マッサージや入浴介助は行っていかないとだめですよね。

スタッフの中には、自分で勉強してリフレクソロジーや整体などを習得している者もいて、ぜひ患者さんに還元してほしいとは思うのですが、下手をするとご指名になったりするので、あくまでも訪問看護の中の一環としての提供ということで行うよう再確認しました。

意外に何でもやさんになりかねない訪問看護師。(ケアマネそうだけど・・)

どこかのラインで、訪問マッサージや訪問リハに切り替えていただく必要があります。

入浴介助にしても、何で看護師が行うのかを、ちゃんとわかってもらう必要があります。

訪問看護師として、提供できること、できないこと。
きちんと患者さんに伝えられるようにしたいものです。


なあるほど。

2012-08-28 22:28:17 | 日々のあれこれ
日々の暮らしの中で、「なあるほど!」と思うことはよくあります。

一昨日の日曜日、息子を追い出して、隣のアパートで友人たちと昼食会を開きました。
9月に、手術をする友人を仲間内で励ますというのが最初の目的でしたが、脱サラでリフレクソロジーを始めた、友人の夫の出張サービスも受けようということになり、鍋を食べながら変わりばんこにリフレを受けるというお楽しみ会になりました。

メンバーは、手術をひかえた友人、ベテラン助産師とその夫、学童の指導員、そして私の5人です。

明太子スープのしゃぶしゃぶという、シンプルでおいしい鍋など、たらふく食べながらずいぶん面白い話を聞きました。

助産師をやっている友人の話で、「なるほど!」と思った話がありました。

彼女の働く病院は、かなり大きな病院ですが、妊婦さんに対しては、初期から面談を行いながら、出産に向けてイメージを作り上げ、指導していくそうです。

そのなかで、最初のころに妊婦さんに「お産のイメージはどんなものですか?」と聞くのだそうです。
多くの場合、「すごく痛いんですよね。」「障子の桟がゆがむくらい痛い?」「鼻からボールが出るみたい?」などなど、お産の現実的な苦痛を上げることが多いそうです。
ちなみに、うちのステーションの妊婦ちゃんに聞いたら、やはり痛みを連想していました。

で、助産師たちは、こういう返事を聞くと面談時間も短めに、スムーズに妊産婦指導を行っていくそうです。

でも、最近「お産、神秘的~」「生命の奇跡ですよねー」みたいな返事が増えてきたのだそうです。


こういうお返事の妊婦さんは、助産婦さんたちのチェックリストに入るそうです。
そして、面談の時間を増やしていくのだそうです。

こういう返事をした妊婦さん、あとあと妊娠・出産・育児でいろいろ大変なことになるリスクが高いのだといいます。

確かに、奇跡だろうし神秘だろうけど、聞いているのは「お産」なわけで、それを自分の直面する現実として答えられないのも、やはり不安です。

「なるほどね。」「うん、わかる気がする。」みな、妙に納得してしまいました。

現実感のない夢見る乙女が、現実に向き合えないまま出産、育児に直面するとどうなるか・・

なんとなく想像できちゃいますね。

出産も育児も、半端じゃやなくしんどいものです。
その大変さの中にこそ、得られる幸せや喜びがあるわけで、現実はそこを必ず避けては通れないのです。

これは、社会の中でも同じなのだと思います。

楽しいゴールだけを夢見て、その前後を考えられなければ、問題に直面した時に「こんなはずじゃなかった・」ということになりますし、厳しい状況を美化してしまうことで、現実に向き合えなくなることもありますよね。

そんな話をしながら「なるほどねー」がたくさんあった一日でした。

話は変わりますが、今日患者さんからあるスタッフが、手編みのコースターをいただいてきました。



これ、レース編みのコースターですが、なんとレジ袋でできているのです。

スーパーのレジ袋を、5㎜程に裂いて鉤針編みで作っていくのだそうですが、とても可愛くできています。

この方法で、帽子やバックなんかも作っているとのことで、これも「なるほどー」って感じでした。

「これでスパ用のバックとか作ったらいいよねぇー!!」とわいわい。

でも、この患者さんの娘さんは「家じゅうのレジ袋がなくなって困る!」とこぼしていたそうです。

ステーションにあるレジ袋を、プレゼントすることとなりました。(^^)/


今週もいろいろなことがありますが、明日からも「なるほどー」に出会えますように。
どんななるほどがあるかなー。



再びキャンプ・その3

2012-08-25 22:58:38 | 旅行・グルメ
キャンプで一番心配するのは天気です。

特に、テントを設営するときと、撤収するときだけはなんとか止んでいてほしいのですが・・
今まで、天気が悪くてもテントの設営と撤収だけは雨が止んでいたのですが、今年とうとう土砂降りのなかテントを撤収する羽目になってしまいました。

おりしも前日の夜から激しい雨。
そのうち止むかなと思っていましたが、いっこうにやむ気配もなく、チェックアウトの時間となり、一家4人意を決して雨のシャワーをあびつつの撤収となりました。
でも、濡れるのさえ気にしなければ、どしゃ降りシャワーはけっこう気持ち良かったりして、仕上げに車の中で着替えを澄ませばOKです。


それより怖かったのは、前夜道に迷って真っ暗闇の山中を車でさまよったことですね。
霧が流れる山中、下っても下っても森の中は、どこか違う世界に迷い込んでしまったような、言い知れぬ恐怖でした。
家族そろっていたからいいようなものの、一人だったら気が狂いますね。
携帯ももちろん機能しないし、カーナビは山の中ではあまり役に立ちませんでしたから・・。
なんとか、村の入り口にたどり着いた時には、心底ほっとしました。

で、昼は何をしていたかと言えば、これまた延々ドライブでした。
天城を行ったり来たり、わさびの里でみた堂ヶ島のポスターに心惹かれ、堂ヶ島に行きました。

お目当ては、洞窟めぐりの観光船です。

お昼を食べて、船に乗り込み出発を待ちます。
食堂の人が、海が荒れてきたから早くしないと欠航になるかも・・と言っていたとうり、沖はかなり白波が立っています。

まずは湾内の奇岩を回りますが、すぐに大きなうねりが船を揺らします。
入り江の外に向かうと、そのうねりは激しくなり、波に対して斜めに、斜めに波を切って走る船は、ものすごい水しぶきをあげながら、時々船体を水面に打ち付けます。
ドーン!!という音と衝撃があるたびに船内から「きゃー!!」「わー!!」「ヒイェー!!」の声。
こんな遊覧船ははじめて・・
娘と息子は大喜び。
でも、入り江を回り目玉の洞窟に入ると、一転底は静かな世界となりました。

            
                

光と波と、影のコントラストの美しさ。
青の洞窟じゃないけれど、一瞬広がるエメラルドグリーンの光の洪水は、本当に美しい光景でした。

その洞窟を出て船着き場に戻ると、すでに欠航となっていました。
ぎりぎりでの就航だったんですね。

でも、すごく面白かったです。

翌日は、沼津にでて「深海魚水族館」を見てきました。
こじんまりとした小さい水族館ですが、めっちゃ混んでいました。
なにしろ沼津港の一番混んでる場所にあるので、こればかりはしょうがないですね。

深海魚といっても、本当に珍しいのはレプリカとか、ホルマリン漬けで、やはり捕獲や飼育は難しいのでしょうね。
竜宮の使いとか、本物見てみたかったですわ・・。(~_~;)

そこを出て、干物屋さんを冷やかしながらお土産を買い、どこで食べようかと迷いましたが、深海魚水族館のすぐ横にある、浜焼きのお店でかなり並んで食事をとることが出いました。

これは深海魚セット。

あと、貝のセットやハラスなども頼み、直火で焼きながら新鮮な魚介類をいただきました。
こんな派手なお寿司もおいしかったですよ~。

沼津からは、それほど道も混まず、明るいうちに帰宅することが出来ました。

こんなキャンプに、いつまで子供がついてきてくれるのかはわかりませんが、できれば来年も一緒に行ければいいなぁ・・
なんちゃって。(*^^)v

よくわからないぞ!定期巡回・随時対応型訪問介護看護

2012-08-24 23:58:50 | 訪問看護、緩和ケア
お国は、「定期巡回・随時対応型訪問介護看護」なるものを、在宅の主流にしたいらしいけれど、それがいったいどんなものなのか、現場には全然見えてきません。

昨年末だか、市の担当者から受けた説明では、到底私たちが参入できるような内容ではなかったので、様子を見ている状況でしたが、最近巡回をやっている大手の介護事業数か所から、連携依頼の相談が来るようになりました。

医師会の上のほうからの打診も、だいぶ前にありましたが、私たちにその意思はないことを伝えていました。
しかし、あれから半年以上・・
実際あの内容がどう変化して、現在の条件がどんなものなのかを知らないで断り続けるのもどんなものかと、いろいろ調べてはみたものの・・・

全くよくわかりません。
意味が理解できないし、報酬や契約内容など、何度読んでみてもよくわかりません。

この事業に参入したい介護事業所は多いのかもしれません。
でも、訪問看護ステーションは、ものすごく少ないと思います。(私の知る限り・・(^_^;)ですが)

でも、国はこれに介護事業を懸けているような話も、遠くで聞いたりします。

じゃあなんで、訪問看護ステーションにもっと細かい分かりやすい情報が降りてこないのか不思議です。
細かいことを教えると、みんなやりたがらないからかな??

聞くところによれば、この契約をしたご利用者さん全部が訪問看護の契約をしている訳ではないらしい・・。
 
*「定期巡回・随時対応サービス」の介護報酬についての“考え方”は、「医師の指示に基づく訪問看護を受ける者とそれ以外の者(介護サービスと看護職員による定期的アセスメントを受ける者)ごとに包括化してはどうか」と言うことらしいのだが・・。

でも、連携訪問看護ステーションには、オペレーターから「○○さんに、訪問して下さい。具合が悪いです。」とコールがあれば行かなきゃならないわけで、間の状況がたいして分からないのに、行ってちゃんとした判断が出来るのだろうか??
定期的なアセスメントって、誰がどんな風にするのか?
ただでさえ膨大な記録類に疲弊しているのに、さらにそんな記録の山が出来るのか?

仮に、、行ったら病状が不安定で訪問看護の利用が必要だったたら、必ずその訪問看護を受けることが出来るのか??


*デイサービス、ショートステイを併せて利用する場合は「日割り計算」を実施
って、たくさん利用している人は、介護報酬無くなっちゃう・・。(^_^;)

訪問看護も開始になったら、短時間に頻回なの?
それとも従来どうり、しっかりケアする時間はあるの?
その利用料は、随時対応型訪問介護看護利用料とは別途従来通り算定できるの?
いやいや、そんなわけあるはずない・・

 定期巡回・随時対応型訪問介護看護費(Ⅱ)〈連携型〉

    要介護1    6,670単位
    要介護2   11,120単位
    要介護3   17,800単位
    要介護4   22,250単位
    要介護5   26,700単位


別に訪問看護事業所において訪問看護費(要介護1~4
  は2,920単位、要介護5は3,720単位)を算定する。


と言うまるめの中でやれってことですね。

訪問看護60分が830単位で週一回ずつ訪問すると、1ヶ月それだけでもう3320単位です。

良くわからないので、誰か教えてほしいのですが、赤字の単位は訪問看護だけではないと思うのですが、介護と看護の配分はこの中でどうやってわけるんでしょう??

まるめだから何回訪問しても同じ金額だとしたら、どうやってプラン立てるのかな??

基本のサービスの利用単位は同じ??
随時の時に何度でもコール出来るってこと??

ここまで来ると、本当によくわからないので、どなたか最近の条件を教えてください。噛み砕いて・・

・・っていうことは、契約だけして、サービスを最小限にとどめることの出来る事業所は儲かるし、良心的に一所懸命ケアをするほど赤になるということでしょうか??

ちなみに、私たちのやっている訪問看護も介護も、昼のうちに必要なケアの内容によって、時間と回数を決め、その中で出来る限りのケアや環境を調整することで、夜間や休日のトラブルをなるべく回避できるようにプランニングしています。
巡回サービスが必要な患者さんは、いいかもしれませんが、存外短時間で何回も人が出入りするサービスを希望される患者さんは、少ないのではなかとおもいます。

また、何度もコールのある患者さんや、何度も処置の必要な患者さんは、このまるめの中ではとてもじゃないけれど人件費を賄いきれません。

正直、有料だからこそ、ご自分たちでも工夫をされたり、ご家族でシフトを組んだりと、「ここは自分たちで何とか乗り切ろう!」という結束力が生まれたり、家族の絆が再確認されることも少なくありません。

いったい誰を対象に、どこまでの支援がしたいのか、コールセンターの人がどこまでそれを妥当に判断できるのかも、はなはだ疑問が残ります。

もうちょっと細かい情報がほしいのですが、なかなか難しい現状です。

「私はもっとたくさん情報を持っているし、こんなメリットもありますよ!」というかた、どうかコメントくださいませ。





実態が不明なのだ。

2012-08-22 23:07:27 | 訪問看護、緩和ケア
訪問していると、なんとなく生活サイクルや食事の状況などはわかってくるのだけれど、時々どうもよくつかめない場合があります。

ご夫婦そろって認知があり、お子さんなどキーパーソンとなる介護者がいない場合、ヘルパーさんやケアマネさんなどと、何とかその実生活を把握しようとしても、どうもよくわからなくて、困ってしまうのです。

べつに、プライベートなことを全部知りたいわけではなくて、目に見えてご夫婦が痩せてきたり、どちらかの体調がすぐれなかったりと、異常のサインが出ていても、その原因を特定できないので、なんだか周りで遠巻きにあれこれ悩むことになります。


各事業所共通の一覧表を作成して、午前のヘルパーさんが用意したものを記入、さらに摂取した食事、水分も記入。ケアの内容もご夫婦それ記入します。

午後のヘルパーさんがその内容を見て、午前に用意されたものをどのくらい食べたか、残がどのくらいで、何を破棄したかを記入します。
翌日のヘルパーさんは、前日の残り物をチェックすれば、ある程度の摂取量がわかるかな??と、ケアマネさんが考えました。

事業所の違うヘルパーさん同士も、みな協力して記入しました。

多少の傾向はわかったものの、跡形もなくきれいさっぱりなくなっていることも多くて、じゃあ食べたのかというと、よく見ていると妻がしばらくするとさっさと処分していたりします。(~_~;)

ちなみに、ご飯を食べないご家庭なので、主食のアンパンとおかずということになりますが、ご高齢にもかかわらず、あまり和食のおかずを食べないようなのです。

かろうじて、冷凍の小さな焼きおにぎりを、二人で1個とか、多くて一人1個食べたらいい方で、おかずも一口二口で廃棄処分になることが多いようです。

結局、食事を作ってかたずけをしたら、ヘルパーさんの活動時間は終わってしまうので、食べるときにそばにいてなんとなく勧めたり、どちらがどのくらい食べたかを確認したりするのが、とても困難なわけです。

当初、横になることが増え、激やせした妻に気を取られていたら、最近は夫が痩せてきて、表を作って観察すると、大好きなアンパンさえ全部食べきらなくなってしまったというわけです。

いくら作っても、翌日のヘルパーが破棄する。を繰り返していて、なんというかもったいないし、栄養もとれていない二人なのです。

じゃあすごく悪いかと言えば、ヘルパーさんの水分の声掛けで、何とかこの猛暑も乗り越え、ちょっと前まで具合が悪いとしきりに訴えていた妻も、何気に落ち着いてきています。

うーん。
恐るべし日本の90代。

ご高齢になると、代謝も下がるからなのか、ほとんど食べなくても超低燃費で経過されます。

若いければ、絶対に栄養失調で倒れるほどの栄養で、意外に元気な90代。

90もとうにすぎ、食べろ食べろと周りからやいやい言われるのもいやだろうし、とりあえず低燃費で日常生活困っていないのだから、こんなもんでいいのかも・・と思ったりもして。

だって、本人たちはなあんにも困っていないし、逆にちょっとうるさそうです。

そんなわけで、押したり引いたり覗いたりと、微妙な駆け引きを続けるのです。

かねてよりお願いしていた体重測定は、夫の「体重なんて、何十年も図っていないから体重計なんていらん!」の言葉で、ストップしています。

主治医の指示だからと言って、何とか買わせてもらおう作戦を続行しています。
主治医は、残念なことにあまり関心を持っていないようで、何のアドバイスもありません。(-_-;)

ほかにもいろいろ疑問は山ほどあるけれど、とにかく命に直結するものは、やっぱり把握していたいなあと、今日もケアマネさんと頭をひねる私たちなのです。

親の介護

2012-08-20 23:38:48 | 訪問看護、緩和ケア
うちのステーションは、大体40代から50代が多くて、間がなくて30前後となります。

つまり、親の年齢もそれなりということになります。

私の両親は比較的早くに亡くなってしまったのですが、同居している夫の両親は、91歳と86歳と高齢です。
今のところ、何とか二人とも家では自立できていますが、おばあちゃんは伝い歩きで一度座ると立つのが大変です。
年に一度くらい、足腰が立たなくなったり、肺炎になったりして、その都度ADLが落ちてきているので、これからも何が起こるかわかりません。
おじいちゃんも、ますます耳が遠くなって、話はなかなかかみ合わないし、理解力もかなり下がって、ものすごい思い込みの世界で、確信をもって生きています。

それでも、おじいちゃんはダンスもカラオケも、詩吟も老人会もと、毎日毎日楽しんでいます。

隣に義姉が住んでいることもあり、私はそれほど二人を気にすることなく、仕事をさせてもらっていますが、スタッフの中には、田舎から認知が進んだ父親を連れてきて介護生活に入ったスタッフもいます。

施設入所中の両親に、毎日のように通うスタッフや、新幹線で母親の様子を見に通うスタッフ、同居してサービスを使っているスタッフなど、みな多かれ少なかれ親の面倒を見る立場になっています。

先日は、介護中の父親が転倒し、脳挫傷を負ってしまったスタッフが、心労から倒れたりして、実際は、仕事どころではない状況のスタッフもいます。

彼女は、仕事の継続すら悩んでいて、介護に専念することも考えています。

患者さんのご家族の中にも、就労しながら介護をされている方は、たくさんいらっしゃいます。

よく「仕事をやめなければいけないでしょうか?」と聞かれることがありますが、私たちは「やめないでもできる方法を考えましょう。」とお伝えします。

いろんなサービスを使うことも、家族の協力を得ることも、近所の仲良しさんにお願いすることも、あらゆる手段を考えて、せっかくの仕事をあきらめないでもいいような、生活スタイルを一緒に考えていくようにするのです。

誰か一人が犠牲になって全部をしょい込むことは、決して得策ではないと思うのです。

もちろん経済的な面も大きいし、患者さんが亡くなったあとの介護者さんの生活や生きがいも考える必要があると思うからです。

できることは何?
できないことは何?

そこから、介護は始まります。

仕事の継続を悩むスタッフも、できれば仕事を少しずつでもつづけながら、介護をしてほしいなと思います。

どこかで、違う世界を持つことも、楽しい介護には必要なことだと思います。

再びキャンプその2

2012-08-19 23:32:52 | 旅行・グルメ
毎晩、睡魔との戦いに負けて、なかなかブログの更新ができませんが、今は無理せずのんびり更新していきます。

キャンプの続きです。

          

今回のキャンプ場の特徴は、設備が残念な部分が多くて、林間サイトは水はけが悪くてどろどろ、こここならいいかとおもったら、トイレや水場まではるかかなた、お風呂どころかコインシャワーもない、水場がいつもあまりきれいになっていない・・。
でも、なんでもきれいな、なんでも揃っているキャンプ場のほうが、もしかしたら変なのかもしれないので、とりあえずここはここで楽しまなくちゃと気をとりなおしました。

どろどろの遠い林間サイトより、炎天下の日陰のない芝生のサイトを選び、家族4人でさっさとテントとタープを設営したのです。

夕食のバーベQを食べたる前に、ガスボンベ仕様のランタンのガラスが割れていることがわかりびっくり。

チェックインの時にもらった地図を見ると、ちょっと行ったところにホームセンターがあることがわかりました。

暗くなる前にと、娘と二人ホームセンターにランタンと持ってくるのを忘れた虫よけろうそくを買いに行きました。

手書きの地図は3枚。
近隣のスーパーや温泉などが書かれたもの。
最寄りの方面に、有料道路を使わないで行く抜け道。
キャンプ場内の地図。

温泉もついでに見つけておくつもりで出発しました。

キャンプ場から畦道をえんえんと通り村の中へ。
村の中をくねくねと走り、庭先の色とりどりの花を横目に、どんどん進むとやっと公道に出ます。
そして地図のさす方向に車を走らせることしばし・・

行けども行けども、目印のJAなんてない。
「ウソ、間違えた??」「間違えようがないよね」「マジ、何もない・・」
いい加減不安なったところで、やっと最初の目印の建物がありました。

そうか・・
つまり、私たちの「すぐそこ」と、この辺の「すぐそこ」は違うんだ!ということに気づきました。

地図だと、すぐ隣のように書いてあるホームセンターは、車で30分くらいかかりました。
そして、ホームセンターとは言い難い商品の少なさに再度びっくり。

それでも、電池式のランタンではない、大型のLED懐中電灯みたいなものを購入することができたので、持参のものと合わせて、キャンプ場の夜を、つつがなく過ごすことが出来ました。

帰り道に、村の中に小さな温泉を見つけ、夜はその温泉に行くこともできました。

源泉かけ流しで、なかなか風情のある温泉ですが、とても狭くて洗い場は二つ。
ヒノキのお風呂は3人くらいは入れるかな?
外にも4人くらいは、何とか入れる露天風呂もあり、ほかに人がいなかったので、なかなかいいお風呂でした。

ちなみに、翌朝はトマトソースのスパゲッティと、フライパンで作ったラザニア。

フライパンに、「青の洞窟」シリーズのラザニアを入れて、チーズをたっぷりかけます。
それに土鍋のふたをのせ、バーベQコンロに乗せ、土鍋のふたの上からも炭を載せます。



待つことしばし・・とろーりチーズのいい具合に溶けた、アツアツのラザニアが完成です。

  

それに、空芯菜の炒め物、地元の野菜サラダとボリューム満点でしたが、きれいさっぱりなくなりました。

この土鍋は、ダッチオーブンとしても使えるので、とっても便利です。
鋳物のダッチオーブンは重いし、手入れも面倒ですが、これはご飯も炊けるし、煮物、焼き物、なんでもござれの優れもので、我が家のキャンプには欠かせません。

ちなみに、キャンプ場と言っても標高はひくいようでかなり蒸し暑く、夜はかなり寝苦しい上に、横を流れる川は、時々放流される水のためか、ゴーゴーという大きな音が一晩中耳についていました。

そして、二日目といえばものすごい雨と風で、これまた何度も目が覚めました。

まあ、自然相手なのでこんなこともあるのでしょうが、終始今回は狸に化かされ続けたような気がしました。

家族で来るキャンプなんて、来年できるかどうかわかりませんから、それでもいい思い出にはなりますね。
さすがに、来年は下の娘も高校を卒業しているので、もしかしたら断られちゃうのかもしれませんが、できたら来年も一緒にキャンプをしたいなぁ・・と思う私です。

というわけで、「その3はいずれまた。



休み明けは怖い!

2012-08-15 23:31:12 | 訪問看護、緩和ケア
夏休み明けは、本当に怖いですね。

休み中に何があったか、まったくわかりませんから・・。
土日を含めてたった4日ですが、やはりいろんなことは起こっているんです。

お土産を抱えて出勤すると、私の机の上にはメモ書きの山。
ダイレクトメールの山。

ため息の出るようないろいろが、たくさん報告されていました・・。

何よりショックだったのは、先日来緊急電話が毎日あった患者さんT男さんが亡くなっていたことです。
近い将来、それは予測されていたことですが、この数年のかかわりの中で、驚かされるような事件が多かった分、なんというかすごく寂しいし、残されたご家族のことも含めて、どこか心残りなお別れになってしまいました。

担当ナースは、「T男さんは、潮時と知って自分で逝ったんだと思う。だって、いいお顔をしていたから。」と言っていました。
彼女は、本当によくT男さん親子を支えていましたから、たぶんすごく寂しいんじゃないかと思います。

あとは病診連携で、どうもうまくいかないケースやら、週末に相談されてお顔だけ見に行き、即受診していただいた呼吸器疾患の患者さんが、やはり肺炎で入院されたという話などなどで訪問の合間にあちこち連絡を取るだけで、あっという間に時間が過ぎていきました。

そんななかで、あらたな転移巣が見つかった患者さんの今後の方針も、すごく気になりました。

終末期の患者さんと言っても、そういう呼び方をするのは医療者サイドだけで、当事者はそんな呼ばれ方されたくないでしょうし、まだまだ戦いたいと思っている方も少なくありません。

たとえ、全身転移をしていても、化学療法やそれがだめならそれに代わるものを模索しています。

だからこそ、巷ではあらゆる民間療法や、法外な料金をふっかける代替え療法なども、横行しているわけです。

なかには莫大なお金をかけ、日々の生活を切り詰め、借金してもそういう治療法などに望みを託すかたもいらっしゃいます。
「それは全く効果がありません。効いた人を見たことありませんよ。」などとはいえるわけもなく、それをすることが患者さんやご家族にとって生きる支えであるのならば、それは見守るしかありません。

最前線の治療法でさえ、時期やタイプによって、効果はまちまちです。

でも、それに望みをかけたいと思うのは、誰だって同じですよね。

私たちは、それによってかえって悪化したり、苦しんだりするケースを見ていますが、それだって最後の望みにかけたい思いは、自分に重ねても理解できます。

でも・・
実際問題、当たり前の日常生活(実はこれが一番難しいと思う私です。)や穏やかな時間や、家族の経済的困窮などの犠牲の上に選ぶ、高額な民間療法や代替え療法などに対して、そういうものに法外な金額を要求する人たちに、憤りを感じずにはいられないのです。


だいぶ話はそれました。(~_~;)

ところで、うららは5日ぶりに我が家に帰ってきました。


でも・・
預ける前から出ていた湿疹が改善されていません。
うーん。悪化しているかも・・。
脱毛すごいし、一部禿げてます。
シャワーをしたら、とめどなく抜けるので焦りました。脱毛犬・・・

アトピーかな~。シクシク・・(T_T)

再びキャンプ その1

2012-08-14 21:29:55 | 旅行・グルメ
去年は、大学のスクーリングを優先して、キャンプに行くのをやめてしまいました。

絶対そんなことはないのだろうけれど、キャンプに行かなったことから、そのあとの歪みが出てきたような気がして、やはり夏は家族で協力してキャンプをすることにしました。

今年は近場を探して、伊豆高原方面に行ってきました。

でも・・・
今回は、なんども狐に騙されたような感じで、本当に道に迷ってばかりで、なんだか怖くなったりもしましたが、とりあえず何とか無事、帰ってくることが出来ました。

カーナビって、たとえば高速道路の下を並走している道路とかを、勘違いしてナビゲーションしたりしますよね。

今回、怖かったのがカーナビで検索して、ちゃんと住所もヒットして、目的地に設定したのに、「目的地に到着しました。」の音声ナビが聞こえた場所は、とんでもない山の中の道路だったりするのです。

伊豆は、半島を縦断するように、何本もの道路が走っていますが、山また山の深い森の中を蛇行しながらうねうねと登ったり降りたします。

で、最初はキャンプ場が全く分からず、目的地はその有料道路を走っていると、何もないところで到着となり、走りすぎると距離が倍に表示されたり、また近くなったりするのです。

ただキャンプ場のHPに書いてあった、目印からの行き方で探して、やっと一本のあぜ道のような田んぼの側道を見つけました。
そして、その崖下の道のわきに、ぽいっと投げ捨てられたような看板を見つけ、「ここか!」というのがわかりました。

つまり、スカイラインの真下にある側道のような道を、ナビは読めないのだということがわかりました。

キャンプ場は、車がぎりぎり通れる片側田んぼ、片側側溝の道をウネウネ走った先のドンずまりにあったため、森に遮られた上のほうのスカイラインで、「到着しました。」になってしまったわけです。

でも、無事到着をして、雨でどろどろにぬかるんだ林間サイトか、日差しを遮るもののない、とりあえずぬかるんでいない芝生のサイトを案内してもらい、後者にテントを張ることとしました。

チェックインの時、管理人さんに丁寧に手書きされた、近隣の地図をいただきました。
無料で街に出るための道順、近隣の温泉、買い物ができるお店の場所がそれぞれ3枚の紙に書いてあります。

地図を見ながら、「へ~。こんなに近くにあるんだ~」と感心。
さっそくテントを張りました。
                                      

途中、道の駅や直売所などで、地元の野菜をゲット。
野菜は、地場野菜に限ります。
見たこともない野菜に出会えることもあります。

香港、台湾で毎日のように食べた、空芯菜とにんにくの塩炒め。
この空芯菜は、1把100円前後ですが、シャキシャキしていて癖がなくて、本当においしい野菜です。
ほかにも、トマトやナス、キノコやジャガイモや甘長唐辛子などなど・・。

 お料理が楽しくなります。

この夜は、初日恒例のバーベキューです。
お肉はちょっと奮発して、おいしいお肉とおいしい野菜をたらふく食べました。
娘のリクエストで、土鍋でご飯もおいしく炊けました。

キャンプでは、もっぱら私は作る人。
夫と子供たちが洗い物をしてくれます。
業務分担で、楽ちんキャンプです。

前後逆になりますが、来る途中に伊東にある「ステンドグラス美術館」に行ってみました。

ここは、本当に素敵な美術館でした。

お食事も、お茶もできる素敵な美術館です。
中は撮影禁止のため、写真は載せられませんが、ステンドグラスも最高ですし、途中開催されている、オルゴールコンサートや、パイプオルガンコンサートもうっとりしますよ。
そして、この美しさです。
            
テラスから庭をのぞき、その向こうにある青い海と青い空。
                        
 本当にいい気分となりました。

ここまで書いて、もう睡魔が襲ってきました。
明日からまた、いつもの仕事です。

お土産、みんな喜んでくれるかな??

続きは、またぼちぼち書いていきます。

明日からキャンプ

2012-08-11 22:55:02 | 日々のあれこれ
明日から、家族でキャンプです。

最初は、うららを連れて行こうと思っていたのですが、いまだに車に慣れないし、外でトイレもできません。

内弁慶で、環境が変わるととたんにビクビク。
しかも、このところお腹を壊して、いまだに食欲が今一つです。

結局、近くのかかりつけ「たかまる動物病院」のペットホテルに預けることになりました。

うららは、何も知らず甘えてきます。

うーん、切ない・・。

でもしょうがないですね。
水曜日までの餌を持って、散歩しながら病院に向かいました。

うららは、いつもの散歩だと思っていましたが、病院の建物が見えた途端、いきなり方向を変えて走り出しました。
やっぱり、わんこでも病院は嫌いなんですねー。(-_-;)

ガスッとつかまえ病院に入ると、入り口のガラス張りのドアから顔をつけて外をずっと見ています。

動物病院のスタッフが「帰る気満々ですね。」と・・。(~_~;)

なんだか、かわいそうでかわいそうで、胸がきゅんとします。

「ごめんね、うーちゃん。ちょっとの間我慢新手ね。」

後ろ髪をひかれながら一人とぼとぼ帰りました。
来年は、絶対連れて行こう!!と心に決めた私です。(T_T)

というわけで、
明日から2泊3日で中伊豆にある「伊豆自然村キャンプフィールド」に行ってきます。

でも・・雨の予想です~。

連携できない病院

2012-08-09 21:16:05 | 訪問看護、緩和ケア
在宅では、連携できない病院が一番困ります。

くどいようですが、連携できないということは、在宅が困難になるということです。

全国的に有名な某病院は、救急患者を断らないので、とても有難いのですが、入院してしまうと全く情報がなくなってしまいます。

つい最近も、緊急入院をさせてもらって、間もなく退院の話が出ました。
独居ですし、ほぼ寝たきりでいろいろ問題が多く、退院準備のカンファを開くので、連携したいとケアマネが病院のSMWに連絡を取りました。
すると、情報がほしければ、自分が提供表を持って病棟に来てくださいとと言われたそうです。
ケアマネは早速提供表を持って病院を訪ね、認知もないクリアな患者さんのいるところで、退院に向けての準備がしたいので、現在の病状と在宅に向けての注意点を教えてほしいとお願いしました。
が、「ご家族にしか、そういう話はできません!」とバッサリ断られ、ぷりぷり怒って帰ってきました。
彼女は、ケアプラのケアマネですし、氏素性はきちんと提示しています。
なにより、患者さん本人が「いい。」と言っているのに、何でだめなのかが全く理解できません。

通常、病院の地域連携室などが、きちんと情報を整理して、しかるべきルートで地域との連携を図るのが当たり前の今日この頃です。

以前も、ご家族にパーソナリティ障害があり、妄想に近い独特の介護感で、お母さんの生命の危機をきたしたため、行政の担当者とケアマネと訪問看護師で、ほぼ強制的に救急車を呼んだことがありました。
この時も、唯一受け入れたこの病院に、状況をいくら説明しても、ご家族としか話をしてもらえず、唯一引き離してほかのご兄弟に委ねられるチャンスを逃してしまいました。

日本全国どこにでもある総合病院で、有名な人が創立して、地域のために作ったはずの病院がなぜ地域連携できないのか、壮大な理念はここでは全く生かされないのか・・。七不思議ですね。

そして困るのは、病院内での横の連携ができない病院です。

Aさんは、某病院で心臓内科、腎臓内科、内分泌科といくつも受診しています。
最近、彼は血圧が低くなっていて、収縮期で80mmhg台となり、よだれが増え活気が無くなっていました。
このため、担当看護師が指示書を書いてくれている循環器科の医師に連絡を取り、降圧剤の内服をどうすればよいか確認しました。
すると、その医師はそのままでいい、降圧剤を継続するようにと指示を出しました。
ええー??今もどんどん下がっているんだけど・・・(-_-;)

結局腎機能まで低下してしまうほど下がっていった血圧にびっくりした、腎臓内科の医師が降圧剤を中止しました。
ほっとしていたところ、しばらくして今度は、じわじわと血圧が上がってきました。
じゃあどこから降圧剤を開始するのか??

この病院の連携室は、とりあえず腎内の医師に指示を聞きましたが、「今後、こんな風に医師間の指示か違うのは困るし、指示書をもらっているのは心内の先生ですよね。双方の先生で話し合ってもらえませんか?患者さんも困っています。」と伝えると、連携室のナースは「先生たちの仲が悪くなると困るから、すぐには何ともできません・・○×△・・」と言われたそうです。
受話器を置いた担当ナースは「それはそっちの都合でしょう!!」と言って憤慨していました。

こうなると、主治医に対する不信感しか残らなくなりますね。

地域連携の意識が高く、ちゃんとそのセクションが機能している病院では、さすがにこんなことは起こりません。

なんでこんなにも差があるのでしょうね??
連携、連携騒がれている昨今、国としての底上げはどんなふうに考えているのでしょうか?
何とかしてくれないと、困るのは患者さんです。


ところで、
うちのうららですが、最近調子がよくありません。


10日ほど前から少しずつ食欲がなくなっていました。

夏バテかな~??
月曜の夜は、餌を少ししか食べず、おやつなど柔らかい口当たりのいいものだけしか食べませんでした。
火曜日の朝も自分からは食べようとしないので、口に餌を持っていくと少しずつ食べる状況でした。
気にはなりながら仕事に行き、帰宅するとのこりの餌はそのままで、部屋の中4か所に白い泡沫状の吐物があり、元気がありません。
息子も、昨日から吐き気があったみたいだよ。とのこと

うららを車に乗せ、いつもの動物病院に行くとなんとお休み。
別の病院に連れて行くと、こわもてスキンヘッドにアゴヒゲの先生が出てきて、一瞬ぎょっとしましたが、お話はすごく優しく丁寧でした。

腹部レントゲンを2方向撮り、胃がデローンと伸びていて、胃酸過多になっているとのこと。

注射をします。
胃の動きをよくして、胃酸の分泌を抑える注射です。とのこと。

その先生は、撮影した写真をCDに落としてくれて、「何の注射をしたか書いといたから、それを持っていつもの先生に明日必ず行ってくださいね。」と封筒を手渡してくれました。

中を見ると、
ザンタック
ブスコパン  SC

ABPC  SC

と書いてありました。

へー・・。
人間と同じ薬使うんだぁ!と感動。

胃の薬も、制酸剤も、抗生剤までおんなじなんだぁ・・。
SCは皮下注射の事です。

家に帰ってしばらくすると、なんといきなり食欲が出てきました。
翌朝も少なめに置いた餌を全量摂取。
安心して仕事に行き、家に帰るとあらら・・
また食べられなくなっていました。
結局いつもの先生のところに行き、内服薬をもらって様子を見ています。

ちなみに、このところニキビのような湿疹もあちこちで来て、すごく痒そうです。
これは化膿性湿疹と言われました。
人間でいうところの「トビヒ」ですね。
抗生剤の内服と、胃の薬としてガスターが出ました。
ほほー。これも同じだ~。

そんなわけで、今日もいまいち食欲のないうららです。
             

うららはやはり、がつがつ食べないとうららじゃありません。
早く元気になろうねー。

毎日事件

2012-08-08 22:00:10 | 訪問看護、緩和ケア
毎日、いろんなアクシデントがおこります。

あっちもこっちも問題山積で、緊急担当者会議が開かれます。

患者さんの病状とかの問題ではない、家族関係や周囲との関係、問題行動や突発的な事故など、よくも毎日こんないいろんなことが起こるなと感心します。

在宅というものは、結局そういうものなのだろうけれど、どこまで頭を突っ込んでいくのか、線引きが難しいジャンルです。

学生さんとのカンファレンスでよく言うのは、訪問看護って学生さんが学校で学んだことの総まとめなのだということです。

病気を知ること、その病気を抱えている人も見ること、その家族にも気を配ること。
自律を支えるために必要うなことは、選択肢を提示できることです。
選択肢を提示するためには、手持ちの駒を多く持つことです。

フォーマル、インフォーマル、地域として、そして制度の中で何が必要で何をチョイスして提示できるか、私たちのキャパが問われます。

多くの学生さんが、訪問看護の実習に来て、言われるまでケアプランのサービスを確認していなかったり、見ていても老健と特養の違いすら分からなかったりします。

保健所の実習を終えていても、区役所の中で在宅に係わるセクションに、どんな部署があるかもわからなかったりします。

それば、病院とは違ってばらばらに点在しているからで、一人の患者さんを中心に、点を線で、そして輪に繋げられないからです。
実際、これは在宅にしばらく身を置かないとわからなくて当然ですが、その点を線に、そして輪に繋げていく過程こそが、訪問看護でありケアマネでもあります。

そう考えると、大変ではありますが、本当に面白い世界です。
うちに来た学生さんの多くが、「本当に楽しかったし、面白かったです!!」と言います。

今の若者が、臨床で修業を積んでから、在宅に戻ってきてくれることを心待ちにしています。


ところで、瀬谷区役所での会議のあるとき、よくランチを取るのが区役所前の通りにある「FOOD LAND」です。
どちらかというと女性向のランチプレートで人気がありますが、最近ここのカレーにはまっています。
ポーク・チキン・ビーフとあり、それぞれルーから別々に作るので、それぞれが個性的でおいしいのですが、お店の方にそっと教えていただいたのが、メニューにないシーフードカレーです。

この日のスープはつめたーく冷えてスパイシーなガスパチョでした。

そして、シーフードカレーがこれ。

ルーは魚介のエキスたっぷりで、ライスの真ん中にはホタテ、エビ、タコそれにズッキーニや枝豆が見た目も鮮やかに盛られています。

ん~おいしい。

サラダのドレッシングも大好きです。

目立たない小さなお店で、感じの良いご夫婦?が二人だけでやっています。
お近くの方は、一度お試しくださいね。



線引きが難しい。

2012-08-07 23:37:17 | 訪問看護、緩和ケア
毎日のように緊急電話があって、多いときは昼から何度もかかってくるのですが・・

お父さんと娘さんの二人暮らしで、ヘルパーさんがいる間はいいとして、夜になるとほぼ毎日「足が痛いと言っている。」「騒いでいてうるさい。」そんな感じの訴えがほとんどです。
痛みどめのお薬と、不穏時のお薬はちゃんと用意してあるので、毎回それを使ってもらいますが、知的に障害を持つ娘さんにとっては、ほぼ四六時中どこかに携帯から電話をすることに依存していて、内容はかなりこじつけのことが多く、実際は自分の話を聞いてもらいたいことが多いのです。

でも、24時間対応の緊急電話は、そういう電話に長くおつきあいはできないのです。

いつ何があってもおかしくない患者さんがたくさんいます。
しかも当番は、自宅でそれを持って待機しています。

オオカミ少年ではないけれど、そうしているといつのまにか彼女からの電話を「またか・・」とおもうようになってしまいます。

でも、その電話の合間には、本当に命に係わる病状の時があるわけで、彼女のとりとめのない話から、その異常はキャッチしないと大変なことになってしまいます。

どうしたらいいのか・・話してもそれを理解してもらうのはなかなか難しく困っていた矢先です。

「台所で倒れた。口から何か出ている。」

その電話を緊急当番が担当ナースに回し、担当ナースが駆けつけると父親は台所で頭部を強打して意識を失っていました。
幸い、すぐに覚醒し大きなこぶができましたが、その後食事もとれ、とりあえずは落ち着きました。
しかし、こぶはほかにもあり頻回に頭部をぶつけているのだろう戸思います。

急性硬膜下血腫の可能性もありますが、外に連れ出すことが難しい方なので、しばらく様子観察をすることとなります。

電話は相手が見えませんから、状況は話から受け取るしかありません。

こういう時、緊急電話の対応の難しさを感じます。

テレビ電話でもあればいいけれど、お年寄りにスカイプというわけにはいきませんから、とにかく話を聞くことで訪問か経過観察かを判断するしかないのでしょうね。

とてもとても重い電話です。

またまた緊急当番

2012-08-05 22:46:08 | 訪問看護、緩和ケア
夏休みをみんなで交代してとるので、ぶつ切りで緊急当番が回ってきます。

今週末もまたまた緊急当番をやっていますが、やはり荒れ模様の緊急当番でした。

先週、ぎりぎりの状態でご自宅に帰られた患者さんの状態がかなり悪く、点滴もあるので土曜日も訪問しました。
すでに、意識レベルはJCSで3ケタです。

あと少しだけでも、奥様とお話をさせてあげたかったと思います。

ご夫婦でとても大切にしていた、古い壁掛けの時計がコチコチと時を刻んでいます。
でも、どういうわけか時間が完全に狂ってしまっています。

ご病気の発症後に、ご本人が時計の長針と短針を重ねて曲げてしまったのだそうです。

このころから、おかしな行動が目立ち、いくつもの病院を回され、病名が分かった時には、すでになすすべもない状況だったそうです。

それでも、妻はその時計を大切に磨き、いまも狂ってしまったまま時を刻み続けています。

そして早朝、奥様の最愛の優しい夫が、静かに旅立たれました。
妻は、しっかりとそれを見届けました。
「もう少し、10日くらいはいてくれると思ったのだけれど・・。」
いつも不安げだったけれど、芯が強い奥様だったのでしょう。
「みんなに大反対されたけれど、連れて帰ってきちゃったの。だって、せめて最後はこの家にいさせてあげたかったから。」

穏やかな、やさしいお顔で、眠る夫の顔を、そっと撫でながら話してくれました。

実は、その3時間前の深夜3時ころ、ポータブルトイレに座り損ねて床に落ちてしまったおばあさんの緊急訪問をしていたので、頭はかなりボーっとしていましたが、それでも、とてもよいお看取りができて、ほっとしました。

よく、ベットから落ちましたとか、トイレに行こうとして転びました、という緊急電話があります。

その時点でひどい痛みがあったり、怪我や意識障害があったり、頭を強く打っていたりした場合は、緊急訪問もしくは救急搬送となります。

でも、多いのはずるずると崩れ落ちて、どこも打っていないけれど、ベットに上げに来てほしい、というものです。

しかし・・

私たちはとても、患者さんを抱え上げるほどの力持ちではありません。

しかも、みんな実は腰痛持ちです。
私も、かなりひどい腰痛を持っていますから、とてもじゃないけれど患者さんを抱え上げるのは不可能です。
今の腰痛は、5年ほど前に患者さんを無理に抱え上げようとした時に痛めたものです。

緊急訪問は、基本的に患者さんのお身体のこと、病状の変化や不安、痛みや排泄のトラブル、お薬のことなどでの対応になります。

独居ならともかく、ご家族がいらっしゃる場合は、ベットからずり落ちた場合、その場所で座布団などを敷いてもらい、一晩を過ごしていただくことにしています。

まして、睡眠剤で朦朧としているだけで、薬が切れれば歩ける患者さんならば、その場所で寒くないように工夫をして、横になって朝を待つようにお願いしています。

昨夜は、どうしてもそのままでは困る、二人なら何とか持ち上げれるから来てほしい。とのことで深夜の出動になりました。

やはり、向きを変えれば畳の上で待てる状況でした。

うーん、困ります。

「訪問看護師は力持ち」と言っても、できないことはあるのです。

以前、何度も車いすからずり落ちる方がいて、奥様が救急隊に連絡していたそうですが、やはり朝まで待てる緊急性のないものにはこれません。と怒られたそうです。

「僕は、腰が痛いから、看護師さんベットに戻してよ。」と言った息子さんもいらっしゃいましたが、朝まで待ってケアプラザに連絡するようお伝えしたら、「いいよ、今何とか戻したから!」と怒って電話を切られたこともありました。

そんなことを思っていたら別の患者さんが「お父さん、台所で転んで動かない。」との電話。
よく聞けば、ご自分でそこまで行き、やはりずるずると座り込んだまま動かなくなったようです。
意識もあり、打撲もないことがわかりました。
いつもなら、ご自分でトイレにも行けます。
やはり、しばらく様子を見ていただくことにしました。
いつもの状況なら、ご自分で気がむけば、またベットに戻られるからです。

は~。
24時間緊急対応、どういえば分ってもらえるのでしょうか。

最初の説明の時に、別紙で文書を作って、改めてしっかりご説明したいと思います。





仕事、時々オリンピック

2012-08-03 23:10:17 | 訪問看護、緩和ケア
柔道、残念ですね~。
本家本元なのに、一人しか金がとれませんでした・・。
ジュリーだか何だか知りませんが、相撲の物言いみたいなちゃちが入って、すぐに主審の判定がひっくり返るのは、いいのか悪いのか、かなりイラッとしました。
第一、オリンピックのjyudoは日本の柔道とは、根本的に違うような気がします。
心技体、日本の柔道はもっと美しいような気がするのは、私だけでしょうか・・

でも水泳の若手はいいですね。
これからがめっちゃ楽しみです。
なんというか、本当に健康そうな笑顔がキラキラしていて、見とれてしまいました。

これから、ナデシコジャパンのサッカー試合が始まります。
眠い、でも気になる!!

どうしようかなー。


実は今週末は、緊急当番です。

しかも、このところ急変、ステルベン、休日訪問とツキまくっているので、なんだか気が重い週末です。

すでに経口摂取もできず、意識レベルも低下している患者さんが退院されています。
病院では、一日3本1500MLの維持液が末梢から点滴されていました。

終末期でお看取りをご希望の場合、多くは維持液の量を絞ります。
静脈からの点滴だと、管理がご家族の負担になります。
24時間のキープだと、微量点滴セットで繋がなくてはならず、点滴の追加や時間調整をしなくてはなりません。
血管確保をしておいて、点滴が終わったら針だけ留置して外す場合は、針の中が詰まらないように、生理食塩水などでフラッシュをして、ロックをしておかなければなりません。
でも、これは血管内に生食といえども注入しなくてはいけないので、ご家族にお任せするのは通常難しい処置です。

100cc 程度の抗生剤だけなら、看護師が訪問中に入れて、ロックして変えればいいのですが、500CCとなれば、終わるまで待っているわけにはいきません。

そんな理由もあり、ご本人の負担も考えて、在宅ではお腹に針を留置する持続皮下注射をすることが増えています。

これだと、血管から漏れる心配もなく、輸液も接続だけ看護師が行えば、あとはご家族に任せられます

抜くのは針の先に延長チューブをつけ、そこにシュアプラグという逆流防止弁付のコネクターをつけて、そこから引っこ抜くだけでいいので、ご高齢のご家族でも簡単にできます。

こういう場合、毎日点滴の指示が出ますから、土日も訪問することになるのです。
まだ、主担当もつけていないまま、状態が負の方向に激しく傾いている患者さんです。
週末は私が訪問することにしました。

せっかく、ご家族の強い思いで連れて帰ってきた患者さんです。
できれば、せめて1週間でもおうちで過ごせればいいなと思います。

今日、10歳くらいのお孫さんが、涙をぽろぽろとこぼしながら、何かの賞状を見せ声をかけていました。
きっと、おじいちゃんは君の声が聞こえているとおもうよ。
吸引でわずかにできた眉間のしわが、穏やかに消えているから。

あと、数日。
ご自分で手入れをした庭の見える部屋で、奥様やお子さん、お孫さんの声を聴き、気配を感じてくれたらいいなと思います。