こぶた部屋の住人

訪問看護師で、妻で、母で、嫁です。
在宅緩和ケアのお話や、日々のあれこれを書き留めます。
看護師さんも募集中!!

看護師ブログのランキングです。ポチッってしてもらえると励みになります。(^^)/

にほんブログ村 病気ブログ 看護・ナースへ
にほんブログ村

定期巡回型随時対応訪問介護・看護に再び悩む・その2

2012-11-30 23:55:13 | 訪問看護、緩和ケア
そうそう、続きです。

まず料金ですが、まるめで何回利用しても定額というのが最大の売りです。
訪問看護との同時利用であれば、介護度4で22250単位(ほぼイコール円です。)
介護度5だと26700単位です。

この料金を定額支払うことで、24時間いつでも必要と感じた時にヘルパーさんか看護師さんがやってくるというわけです。

もちろん、プランも立てるので、帯で巡回サービスもいれられます。
国が想定しているのは、水分補給20分とかおむつ交換30分とかかなり短い滞在時間で数を入れるというものでしたが、実際はどうなんでしょうか??
ボランティアではないので、もちろん利益が出るようなプランニングがされるのだとは思います。
とにかく、それでも何度でも呼べるのです。
じゃあ、Aさんの場合いつ呼ぶのかな??
と考えると、とりあえず朝・夕のおむつ交換、丸めなら寝る前もおむつ交換と口腔ケアなど。
また、清拭に更衣、食事介助とかでしょうか。
あまり突発的なコールは少ないのではないかと思います。

それに比して、褥瘡の悪化や拡大があり、さらに基礎疾患からくるけいれん発作が時々あります。
スキントラブルや時に排便ケアとして浣腸や敵便が必要なこともあります。

この状態で、週に一回30分で何とかなるのか・・。
緊急訪問を入れると、事業所的に赤字です。
極力ヘルパーさんにお願いするとして、病状の把握や医療的な視点としての全身の観察・異常の早期発見ができるのでしょうか。
褥瘡にしても、重症度によって、随時処置や環境調整を行う必要がありますが、そこは大丈夫なのでしょうか。

一体型の事業所ならまだしも、連携型では現状緊急訪問まで入れるとつぶれます。
実際、現段階で行われているこのサービスで、オペレーターから訪問看護に緊急要請したことはないと、この地域の事業所の方が言っていました。

そして、Aさんの場合は重量級のうえほぼ寝たきりです。
まして褥瘡が悪化傾向なので、今後は訪問入浴が必要です。

ですが、この定期巡回型随時訪問介護看護で、ほとんどの単位を使ってしまいますから、残った単位では、介護度4では月に1回しかお風呂に入れないことになります。

国は、デイサービスを間に利用して、そこでの入浴を想定していますが、デイサービスを嫌がるご老人は意外に多いのです。
また、Aさんの場合は経済的にデイサービスのご利用はかなり厳しく、中止しています。
デイやショートを使った場合は、既定の丸めの料金から、施設利用した分介護も看護も日割りで差っ引かれます。ご利用者さんには優しいシステムですが・・。

今まで、その時の状況でヘルパーや訪問看護などもキャンセルしたりしていましたが、これもできません。今月は厳しいからサービスを減らして・・はできません。

逆に通常のプランなら、介護度4あれば朝・夕のおむつ交換のほかに、訪問看護60分週2回、訪問入浴週1回を入れることが出来ます。
訪問看護や入浴の時は、ヘルパーを減らすこともできます。
週に何回か、ケアの時間もプラスしてヘルパーを入れたとしても、ぎりぎり入れることが出来ます。
もちろん区変も同時に行います。

こう考えると、Aさんに関しては、このサービスを使うにはデメリットの方が大きいようです。

もう少し介護度が低く、医療ニードの比較的少ない方で、確実な内服管理が必要だったり、失禁が頻繁だったり、寂しさから身体症状が出るようなケースには、とっても良いかもしれません。
実際、看護のご利用者さんは、みな30分でのプランで、バイタル見て時々便秘の時に浣腸をするような方が多いと聞きました。
ケースバイケースですが、国が当初想定したような中重度者を対象とするには、ちょっと無理があるような気がします。

で、そんな話を含め、担当者会議が行われ、Aさんに関しては、現在のプランを見直し、ヘルパーを朝夕入れることでご家族も同意されました。

その後、医師とも相談し、レスパイトの意味合いも含め地域病院に急きょ入院することが出来たので、、全員ほっと胸をなでおろしました。
とはいえ、入院中に今後の方向を決めて置かないといけませんから、ケアマネさんも大変だとは思いますが・・

まあ、なんというか『帯に短し、袂に長し』という感じです。

ちなみに、月に1回30分とか、2回30分とかの訪問看護で、緊急に入ってもらって、緊急訪問がないようなケースだと、訪問看護ステーションはかなりの収益になります。

でも・・
私たちの訪問看護とは、根本的に違いすぎます。
ちゃんと見て、聞いて、触って、観察して、向き合って、根気よく対話して、築いてきました。
事業所的には利益の話になってしまうけれど、看護の質という視点で踏み切れないでいる私たちがいます。

定期巡回型・訪問看護に再び悩む。

2012-11-28 22:09:12 | 訪問看護、緩和ケア
10月からいよいよ始動が始まった「定期巡回型訪問看護介護」。
うちは、とりあえず静観をしていましたが、ある患者さんを巡って、連携型で連携するかどうかを考えざるえなくなりました。

もともと、重度者を対象に考えられたようですが、どうもふたを開ければ重症者はあまり多くないようです。

連携型では、訪問看護ステーションと特定の患者さんを巡って連携の契約を取る形なのだそうで、特定のAさんの定期訪問と緊急訪問を、その丸めの中で行えればいいという事でした。
が・・・
このまるめが大きな問題となっています。

例えばこんなケース。
Aさんは、介護度4で、認知もかなり進んでおり、ご本人はいたってのんきで言いたいことを言っては、周囲を笑わせています。
けれど、高齢でご自分も病気がちなご主人は、このところほとほと疲れ切っています。
しかも、最近はADLもすっかり落ちて、全面的にオムツとなり、褥瘡もできてしまいました。
お風呂も、訪問看護師の介助でも難しくなり、今後は訪問入浴も必要です。

それじゃあ、いろんなサービスを入れて・・と思っても、最低年金で経済的にぎりぎりの生活の中、100円でも切り詰めていかないと生活が成り立ちません。

生活保護の方たちが、医療費も介護保険のサービスも一切無料で、毎日サービスが入っている反面、個人経営のお蕎麦屋さんや職人さんなど年金制度があやふやな年代を過ごされた方の中には、無年金や一人3万程度の年金しかもらえない人たちが、医療費も生活費も切り詰めて、本当につつましく生活しているのです。

生活保護は、「生活に困窮する者が、その利用し得る資産、能力その他 あらゆるものを、その最低限度の生活の維持のために活用することを要件として行 われる。」わけですが、一生懸命つつましく働いてきて、わずかな年金をもらっているだけで、生活保護の対象にはなりません。
こういう場合、多くは小さいながらも自宅があることが多いのです。

こういう場合に「リバースモゲージ」という、家を担保に生活保護を受ける制度がありますが、ほかに病気の子供がいたりすれば、簡単に家を担保にというわけにもいきません。

生活保護はいろんな面でクローズアップされますが、こういうぎりぎりの年金生活社に関しては、国はまるで問題視していないようです。
この格差は、どう考えてもおかしいし、生活保護者の中には、自宅がある人だって実はいるのです。

話がそれましたが、そういう生活状況の中で、施設入所は金銭的にとても無理です。
デイサービスでさえ、食費がこたえるのです。

それでも、おむつ交換は高齢者にはとても大変ですし、特に重量級のAさんは、看護職でも大変です。

で、ケアマネさんから提案されたのが「24時間定期巡回型・訪問看護介護」です。

「でも、メディカルさんは、連携施設ではないんですよね?」と言われました。
「ではないです。」が、長いおつきあいのAさんに関して、「はい、うちはできません。」と簡単に答えることもできないです。


現状でも、サービスの減免措置値は受けているので、利用料は全体の半分程度で済みますが、それでも厳しい。けれど介護者の体はもっと厳しい。

現状でさえ10000単位も使わずに一人で頑張っている夫です。
定額で、何度でもヘルパーが訪問できると言っても、介護度4でこれを使うとなると25170単位(訪問介護・看護療法で)、金額で言ってもほぼ同じですが、減免措置を使えば13000円弱です。

さて、ここで考えました。

今は介護度4でも、10000単位弱しか使っていません。
つまり、定額料金は増えるわけです。
そのかわり、まめにまめに何回でもヘルパーさんは訪問に来てくれます。

ヘルパー事業所サイドでみれば、身体1の254単位だったら、月に100回入っても利益が出ます。

反面、訪問看護は30分で4回が限度で、それ以上はいると人件費は持ち出しとなります。
つまり、今まで行ってきた全身状態を見つつ、褥瘡の処置や排泄援助(時に排便ケア)や、入浴介助、清潔援助などは、切り捨てながら30分でできる範囲に絞らなければならないのです。

ここから、何が必要で何が不要なのか。
頻回にヘルパーの訪問を分けるメリットと、医療面のサポート力の不足を補えるのか、本当に通常のプランではできないのか、本当に定額で介護者は納得できるのかなどを、スタッフと考えてみました。

というところで、もう遅くなってしまったので、続きは次回にします。
いやぁ・・・。
なんか変なシステムですよ。
それではまた。

朝から緊急訪問

2012-11-26 22:27:11 | 訪問看護、緩和ケア
先週木曜日から緊急当番でしたが、今週は電話がかなり鳴りました。

老衰の終末期のかたが3人、ずっと低空飛行で代わる代わるお電話をもらいました。
終末期の病状の受け止め方は、人それぞれなので、そのご家族のキャラクターに合わせながら、今の状況や今後の予測などを繰り返しお伝えします。

それでも不安なときは、訪問して実際に確認し、直接お話をします。

まもなく、ご家族とのお別れが来るわけですから、この期間は緊張と不安で眠れないご家族も多いのです。

いつもよりも早い呼吸や、時折ひどく痰がらみがしたり、急に高い熱が出たりと症状も変わってきます。

昨日の朝緊急訪問した患者さんは、昨日までとは打って変わって、血圧も80台で、酸素飽和度も80%前後とかなり低く、水分もほとんど取れないために、息子さんは心配でいたたまれないといったご様子でした。
何度も、何度も話し合いをして、100歳近いご高齢のお母さんを、このままそっと見送るのだと決めたのですが、いざ急激な病状の悪化があると、再び気持ちは大きく揺らいでしまいます。
実際、100歳近いお母さんの息子さんですから、かれもまた高齢者のうちに入ります。
そういう介護状況は、実はかなり多くて、介護者自身の身体状況も心配されるケースが多いのです。

前日は往診もお願いし、日曜は私もじっくりとお話をしました。

このまま食べられないのを、ただ見ているしかないのか。
でも、拘束して針を刺すなんてしたくない。
胃に穴をあけたり、鼻から管を入れるのも絶対いや。

ほかに何ができるのか。
「口に入れても、すぐに吐き出してしまうんです。」

何度も何度も、同じテーマで話し合いをしました。

結局、やはりこのまま、ご本人の身体の声を聴きながら、自然の経過に任せることになりました。
でもきっと、明日になれば、同じ悩みで彼は苦しむのでしょう。
私たちが何を言おうと、これは彼の気持ちの問題なのです。
なんどでも、私たちは付き合っていきます。

そして夜になって、また別の患者さんのお嫁さんからの電話。
呼吸がいつもと違う・・と。
やはり、通過障害のため、経口摂取がほとんどできない状況です。
いつも献身的に見守る、明るいお嫁さんがみています。
こちらのご家族は、すでにご夫婦でしっかりとその時を受け止めています。
ブレないで、臨もうとしています。
週に何回か、少量の点滴を皮下点滴しています。
そして酸素。

訪問すると、少し落ち着いたあとで、ご本人は「苦しくないし辛くない。」といいます。
表情も穏やかです。
でも、呼吸は努力様で咽頭喘鳴もあり、肺は呼吸のたびにバリバリと言っています。
酸素を2リットルにすると、少し穏やかな表情になり、酸素飽和度も92%くらいまで回復したので、あとはご家族の見守りをお願いしました。

在宅では、最後の時間はなるべくご家族との時間に充てたいと思っています。
そんななか、私たちは不要です。

そして早朝、お嫁さんからの電話は、呼吸の停止を告げるものでした。

クリニックの先生の死亡確認の後、担当看護師と待ち合わせ、最後の身支度に伺いました。

穏やかなお顔でした。

この数日、お嫁さんはベットの下でずっと付き添い、昨夜も30分おきに口を湿らせたり、痰を吸引したりしていたそうです。

それでも、彼女は一言も介護が辛いと言ったことはありません。
「眠れないから辛い。」「こちらの方が具合が悪くなる。」と言ったよく聞かれる言葉を、彼女は最後まで口にしませんでした。

いつも明るくて、それでも時折大きな目を潤ませて、よく介護しました。
こんなお嫁さんをもらった息子さんを、きっと誇りに思って旅立ったのではないでしょうか。

本当によく頑張りました。とても良いお看取りでした。

そんな形でまた一週間が始まりました。

そして今日も、いろんな問題が目白押しでした。

さて、明日からも頑張らないと。
お仕事が山のように待っていますから。

S状結腸憩室出血

2012-11-24 22:58:36 | 家族のこと
うちのおばあちゃん、4月に肺炎で死ぬ思いをしてから8か月、すっかり元気になっていましたが、ここにきてまたアクシデント。

先週末から、排便時に出血があると言ってきました。
それもけっこうの量で、真っ赤だったと。
内服中のバイアスピリンを中止し様子を見ました。

週明けまでに数回、コアグラの混じった下血が数回あり、肺炎以来フォローしていただいている小澤先生に相談し、町田内視鏡クリニックの町田先生に紹介状をいただきました。

でも、町田先生は外来ではリスクがあるとして、T病院での入院検査を勧めてくれました。

そのまま、義姉に付き添われT病院を受診し、週明けに検査入院を予定したものの、採血でヘモグロビン値が9.0まで下がっていることがわかり、翌日から入院となりました。
9月末には12.0でしたから、かなり出血したのだろうと思います。

その日からCF(大腸ファイバー)の前処置で下剤が始まり、丸一日ポータブルトイレに乗り続け、そのたび真っ赤な出血があったようです。

当初より、憩室の可能性が疑われていましたが、CFの結果やはり憩室出血という事がわかりました。

S状結腸の憩室という事でしたが、クリッピング直前に迷走神経反射が起こりショック状態になってしまい、一旦休止。
再挿入した時には、出血が止まっていて出血点が見つからずクリッピングできませんでした。

結局、その後絶食で1週間の様子観察入院となっています。

悪いものではなかったものの、高齢のおばあちゃんにとっては、急激な貧血や医療処置はけっこうしんどいものだと思います。

絶食も可哀そうだし、かといってすぐに食べてまた出血して、下剤からまた始めるのはもっと可哀そうです。

調べてみると、高齢者でほかに症状がない鮮血の下血では、憩室出血の可能性が高いようです。

憩室と言っても、悪くすると穿孔を起こすこともあり、あまりなめてはいけないようです。
特にS状結腸は穿孔しやすいとあり、おばあちゃんのように、抗血小板薬を飲んでいれば、再出血のリスクはかなり高くなりますよね。

まあ、なんというか24年度師走になっても、我が家はドタバタドタバタといろんなことが起こっています。
ちなみに、おじいいちゃんはやっぱり寂しそうです。
どこか元気なないし、ずいぶんと気を使いすぎていて、こちらも心配です。

92歳と86歳。
ともに白髪の生えるまで一緒に来た二人です。
どちらが欠けても、相方のいない空間は寂しいものになってしまうのでしょうね。

一人でお茶をすするおじいちゃんは、なんだかしょんぼりしています。

ケアマネ更新研修2日目

2012-11-21 23:33:42 | 日々のあれこれ
ケアマネ更新研修の二日目です。
今日は、場所は上大岡のウィリング横浜で、午後からの講習となりました。

上大岡は、私にとってはとても思い出深い街です。

学生時代ダイビングのショップなんかもあって、随分通ったのですが、当時から比べると、すっかり様変わりしてしまい、賑やかでファッショナブルな街になってしまいました。

ダイビングショップで知り合った仲間とは、すっかり音信不通になってしまいましたが、きっと皆それぞれの場所で、元気にやっているんだろうなぁ~。

そんな感慨とは裏腹に、今日の講習は「サービス担当者会議」についてで、グループワークを含めて、3時間びっちりとお勉強しました。

講師の方は、介護関係の方ではないのですが、会議の司会者としてのケアマネが、どうあるべきかをひも解いてくれました。

話し方の専門家ということで、何気なくしている会話にしても、なるほど細かく分析すると、コミュニケーションのあり方が全然変わって来るのだという事がよくわかりました。

1回目の研修のときは、本当につまらなかった更新研修ですが、さすがに回を重ねるごとに、なるほどと思えるような講義を聞けるようになりました。

それに、この研修では毎回思わぬ人とも再会できたりして、うれしかったりもしました。


とはいえ、電車通勤は全く慣れないので、帰ってくるとぐったりです。

お父さんたちは、毎日ご苦労様なんですねー。

人の波にもまれながらの通勤は、なかなか辛いものがありますね。

しかし・・これが後二日残っているんです。
今度は朝から夕方までの1日講習ですから、考えるとやはりげんなりしてしまいますが、気をしっかり持って頑張ります。

ところで、うちの夫は昨日無事半月板の部分切除を終え、今朝何事もなく帰宅しました。

私が半月板を手術した時には、1週間の入院と毎日のリハビリがありましたが、夫はなんと2泊3日。
これって、何が違うのかよくわかりません。
同じ病院ですが、ものの2~3年でこんなに変わってしまうんですね。
これも在院日数の短縮と関係あるんでしょうか・・??


それと同時に、おばあちゃんは急きょ隣の区の某病院に入院しました。
早急な大腸ファイバーが必要なのですが、あの前処置を自宅でやるにはリスクが高すぎ、しかも貧血も進んでいたために院長先生の強力な説得で観念したようです。

病院嫌いのおばあちゃんですが、明日の検査結果がよい結果になり、早く退院できることを信じて、頑張っています。

本当に最悪だった24年度が、結果オーライで終われるように、家族みんなが元気で年を越せるように、心の底から祈り続けています。






この頃の病院

2012-11-20 00:27:08 | 訪問看護、緩和ケア
なんだか、このごろの病院って、おかしいなと思います。

あまりにも専門科別になってしっまって、自分の専門の病気しか見ていないような気がします。
病気は、複合的に起こってくるのだと思うのですが、どういうわけか、自分の専門以外の病気の相談をしても、全く興味を持っていないというか、面倒くさい相談にイラっとするのか、ろくに話も聞かないで「それなら○○科に行って。」という答えしか返ってきません。

ある患者さんは、某総合病院の整形外科で入院中、尿管結石が痛んで訴えたところ「僕には関係ない。退院したら泌尿器科へ行って。」と言われ、ものすごく憤慨していました。

でも・・
圧迫骨折で入院中とはいえ、尿管結石でも腰は痛くなるだろうし、同じ人間の全身の状態を知っておきたいとは思わないのでしょうか。
私が病院で働いていたころには、何科に入院していても、他の病気が疑われたらすぐに併診してくれたし、他科の先生とももっと連携していたような気がします。

それが今では、おなじ人間を見ているのに、おなじ人間の臓器しか見ていない先生が多くて、びっくりしてしまいます。

看護は、総合的に病気ではなく、人をみるのでその辺の気持ちは全く理解できないのです。

自分の専門じゃなくても、話くらい聞いて、せめて専門の先生に紹介してくれても、いいんじゃないかと思ってしまうのです。

絶対にリンクするはずですよね。同じ人間におきていることなんだから。

専門バカとはよく言ったもので、全体を診れない先生は、どこかで大事なことを見落とすような気がします。

もちろん、専門医は必要ですしありがたいですが、そこしか興味を示さないのは、やはりおかしいです。

入院中などは、在院日数が伸びたりするのが嫌なんでしょうか??

って、このところそういうケースで困ることが続いたので、ちょっと愚痴になりました。

なんか、そう考えると総合診療科って大事ですよね。

院内で横の連携をもっとスムーズにやってくれたら、きっと助かる患者さんは増えるんじゃないかと思います。


ところで・・

明日は、私の夫が半月板損傷のオペなので仕事休んで病院で待機です。
しかも、うちのばあちゃんがまた調子が悪くなっていて、それも心配です。
明後日は、ケアマネの更新研修の二日目でもあり、なんだか毎日いろんなことがあって、時間に追われる毎日です。

24年は、正直辛い年でした。
でも、それももうすぐ終わりです。
来年こそは、晴れやかな年になりますように。
後ちょっと、頑張ります。

死ぬまで親は親です。

2012-11-17 23:40:27 | 訪問看護、緩和ケア
いくつになっても、「死ぬまで親は親なんだなぁー」と思います。

言葉には出さなくても、ずっと関わっているとなんとなくそうなんだろうなー・・と思うことがあります。

憶測でものを言わない。
勝手に思い込まない。

っていうのは、重々承知の上で言いますが、やっぱり自分も親だから、そうなんじゃないかなーと思ってしまうのです。

回りくどくなってしまいました。

数年前に、娘さんの家に同居することになったAさん。

脳梗塞で半身麻痺はありましたが、それでも家の中は伝って歩いていましたし、不自由ながら言葉も話すことができていました。

お母さんを自分のもとに連れて来ることができて、娘さんは本当に喜んで、一生懸命介護をされてました。
娘さんのご主人も、とてもとてもお義母さんを大切にしてくれました。

でも、ひと月もしないうちに、お母さんの様子は一転して、脱水や発熱を繰り返し、肺炎も併発して入院を余儀なくされました。
娘さんは、お母さんを手元から病院に託すことが辛くて、毎日朝から時間ぎりぎりまで付き添いました。

そんな入院を2度ほど繰り返すたびに弱っていくお母さんを、娘さんはもう入院はさせずに、最後まで家で看る事にしました。

何度も話し合いをして、娘さんの意思に沿ってくれる主治医に変え、献身的な介護生活が再開しました。

その姿は、ストイックと言えるもので、具合が悪いときはずっと添い寝で過ごすほどでした。
周りから見ていて、さぞや大変だろうなぁ・・というかんじでしたが、その実娘さんは、介護を辛いとは思わないといいました。

学生さんが「介護で一番大変なことはなんですか?」と聞いたら「??言っている意味が分かりません。介護を辛いと思ったことは一度もないですよ、母を介護することは、私の喜びなんです。」そう言って学生さんをびっくりさせました。

身体の清拭や更衣は、絶対に娘さんがご自分でされましたし、口腔ケアもお部屋の環境調整も完ぺきでした。

でもやはり、お母さんは時々病状が悪化して、死の淵をさまようことが何度もありました。
その都度、娘さんはパニックになり、お母さんの名前を呼び、頬ずりをし、在宅でできることのすべてを望み、不眠不休でフラフラになっても、お母さんのそばを離れませんでした。

そしてしばしの穏やかな時間には、本当に幸せそうに過ごされていたのです。

そんな風に、決してお母さんとの別れを認めたくない受け入れたくない娘さんの心境が、最近少しずつ変わってきたのです。

お母さんが、今までどれほど頑張ってきたのか、もうこれ以上頑張らせることが、本当は酷なんじゃないかという風に考えるようになったのです。

何度も何度も危篤状態になっても、娘を思えばきっと逝くことが出来なかったのだと思うのです。
もう、頑張るのはしんどいけれど、今はまだこの子を置いて逝くのは、後が心配・・・
そんな風に思ったのでしょうか。

何度も、娘さんの呼び戻す声に答えて戻ってきてくれました。

最近の衰弱は今までになく、もうぎりぎりのところなのだと思います。

いま、自分のために頑張ってきたお母さんを、やっと静かに見送る気持ちになってきた娘さん。

いくつになっても、親は親です。

今、やっと冷静に母の老いや死を受け入れられるようになった娘さんを見て、きっとほっとしているのではないでしょうか。

金曜日の月例カンファでも、みんな思うところは同じでした。

長い時間がかかりましたが、これからは静かに、残された命の炎を見届けることができるのでしょうね。

いくつになっても、親は親です。
なんだか、お母さんの親心を感じずにはいられませんでした。

ケアマネ更新研修!

2012-11-15 22:43:30 | 訪問看護、緩和ケア
5年に一度のケアマネ更新研修。
いよいよ始まりました。

うちのステーションからも6人が研修に行かなくてはならず、少しづつ時期をずらしたりしながら調節しています。

今日は、3人が一緒の場所での研修となり、海老名市文化会館まで行ってきました。

前回の研修までは、とにかくつまらなくて、内容もほとんど興味をそそられるものもなく、あまり身になるお話がすくなかったなぁ・・という感じでした。
そういう声はあちこちから聞こえてきましたが、今回初日のの研修は、ところどころ記憶がないものの、時代に即してなかなか興味をそそられる内容でした。

最悪だったのは、海老名文化会館の設備の不具合で、とにかく寒かったことです。
頭の上から空調の冷風がずっと吹き付けていて、暖房もろくに効かず、会場の参加者はみな、コートを着込んで震えながらの講習となりました。

午前中は、「介護支援専門員の課題」午後からは「介護支援専門員特別講義」ということで、なんのこっちゃと思いましたが、改正後の介護保険制度にまつわる話や、これからの日本の介護保険に関する考え方や、その矛盾点などをけっこうバッサリ話してくれました。


現在の介護保険受給者は、開始当初の3倍にあたる435万9200人。
今後団塊の世代が高齢化していくわけで、この数字はこれからもうなぎ上りになる見込みです。

ドイツで3年で赤字になったと介護保険が、今何とか黒字を保っているのは、近年改正という名で給付を削ってきたからで、これからもどんどん暫時削られていくのは必至だそうです。

だいたい、要支援1・2の人たちがそもそも対象ではないという意見も多く、たしかに要支援をもらってカラオケだ旅行だといって元気に動き回っているお年寄りが多いのも事実です。
独居や老人所帯で「お掃除」の名目でヘルパーさんが入っているケースは山ほどありますから、この辺も目をつけられているゆえんです。

とにかく医療保険や介護保険の負担を減らすために、病院では在院日数を減らすようにお尻を叩かれ、それじゃあ受け皿はと言えば、施設系では全く足りていない現状があります。
(一部の地方では、ガラガラで利用者の取り合いになっているところもあるそうですが・・)
今後国はその解決策として、医療・介護・予防・住まい・生活支援サービスを切れ目なく一体的に提供できる「サービス付き高齢者住宅」を在宅の要として作っていくそうです。
現在、全国に5万個ある高齢者専用賃貸住宅ですが、サービス付き高齢者住宅は60万戸を目標にするというので驚きです。

いわゆる現行の高専賃にたいして、24時間複合サービスが提供できるようなものを作って、サービス提供効率を上げ、在宅困難者をまとめてケアすることで施設入所を減らす。
さらに、施設などで公費がかかる部分を、住宅手当、管理費など本人に払わせ、介護報酬も定額払いで給付管理も楽々!!
という理想的な発想なのだそうです。(笑)

今年から始めた定期巡回型訪問介護看護や、小規模多機能の複合型サービスもこの考え方なのですよね。

そして、一部の自治体ではすでに始まっているというケアプラン適正化事業というのも、なにやらケアマネにとっては、頭の痛い事業のようです。
そのケアマネのケアプランが、ちゃんと個々のニーズに沿って適正なアセスメントの上に計画、実行され、さらにそのニーズの背景がなにかも把握できているか、また適正なサービスをちゃんと利用できているかを、地域ケア会議という会議の中で検討するのだそうです。

そこには、行政や包括支援センターの指導グループや、他職種なんかもいて、プランについていろいろ言われるわけです。
それに対して、ちゃんと答えられなければ、そこで下手をするとランクずけされちゃうわけです。

掃除のヘルパーだけ入れて、リハビリを入れていない!とか言われても、そこにはいろんな事情があるわけだろうし、へたするとケアマネにとってはつるし上げになってしまうかもしれないですね。

ただ、講師の方も言っていましたが、短期目標に「生き生き入浴ができる。」とか「毎日明るく過ごせる。」とか当たり前に書いているケアマネがいることも事実なので、そこにケアマネそのものの力量の格差がある以上、「何も言えなくなっちゃうよね。」という事も言っていました。

生き生き入浴って、どうしたら生き生き入浴ってことになるんでしょうね。
毎日明るくって、あなた。そんな脳天気な・・。(~_~;)

看護師は、学生時代から看護計画を嫌っていうほど立てさせられるので、比較的計画立案は聞いたことはあっても、あまり変なことにはならないと思いますが、慣れないとそんなことになっちゃう人もいるのでしょうね。

あと、ちゃんとした情報さえ集められず、ニーズの背景さえわかっていないケアマネが多いということから、居宅サービス計画書にあらたに課題整理表とモニタリング表とかが追加されるそうです。
ちなみに、講師の方曰くものすごーく労力がかかり、何倍もの時間がかかるという事ですから、私なんかケアマネ業務は絶対増やしません。

ほかにもいろいろと、内部事情を話してくれたので、なるほどーという話でした。

それにしても、このままでいくとデイサービスには手厚く、訪問介護はますます低賃金のまま置いてきぼりになるという悲劇的な状況になるのだそうで、それは現場の人間には絶対避けてほしい話です。

あり方検討会か何だかしらないけど、もっと現実的に現場を知っている人で検討してもらいたいものですね。

ただ働きに終わることも。

2012-11-13 23:45:00 | 訪問看護、緩和ケア
はじめて関わる病院の連携室から、退院前にカンファをするので来てくださいと言われました。
近くのめぐみ在宅が入り、お看取り希望という話で、めぐみのナースと、私とうちのケアマネと3人で出かけました。

退院調整看護師やらMSWやら入り、娘さんご夫婦も交えての話し合いになりました。

ですが、自己紹介のあいさつの後、すぐにご家族がおずおずと話し始めました。

「あの・・。私やっぱり、無理だと思うんです。私は介護なんてしたことないし、とても自信がないんです。私自身の体調も悪くて、やはり転院先を探していただきたいんです。おむつ交換も心配だし、お風呂だって入れられるかどうか・・。家で病院と同じことなんて、できませんから。とても家には連れて帰れません。」と。

???
MSWからの情報はいったいどこに行ったのか・・。

思わずケアマネとめぐみのナースと顔を見合わせます。

でも一番あわてたのは、「私は、在宅でも仕事をしていましたから、在宅の事はヨーク知っています。」と豪語していたMSWでした。

さすがに、ちょっと離れた在宅のクリニックと、訪問看護ステーションを呼んでのカンファですから、呼んでおいてやっぱり在宅は中止ですっていうのは、ばつが悪すぎますよね。

いえいえ、在宅ではいろんなサービスがあって、そういうことも全部お手伝いが出来ますよ。から始まって、いろいろ説明をされ始めました。

こちらサイドも、在宅での不安にこたえるような話は伝えましたが、要するに今日の今日までそういう話をされていなかったという事なのでしょうか??

だって、お看取り希望まで言っていたはずですが、ご家族のニュアンスでは、とてもそんな気はないようです。
どこでそういう話になったのか。

ケアマネの役割も、在宅支援診療所がどんなものかも、訪問看護がどんなものかも、在宅サービスに何があるかも、全く聞いていないらしく、私たちにしてみれば、そちらの方が驚きでした。

カンファの前には最終的にどこに繋ぐか、何が不安で、最初に最低限何が必要かは確認するんじゃないかと思うのですが・・。

とりあえず、その場はMSWのかたの「とにかくやってみないとわからないじゃないですか。その為に今日はみなさんきていただいています。なにより、患者さんはあんなに帰りたがっているんですから、今しかないですよ。」という説得で、ご家族もなんとなく了承されました。

でも、なんだかご家族の顔色が優れません。

翌日にケアマネが訪問して、介護保険のご説明やベッドの導入などをしに行き、介護保険でのベットも設置されました。

でも・・。
休日にご家族から電話が入りました。

休日中に、尿閉でバルンカテが入ったそうです。
今、病院からバルンの取扱いの指導を受けているが、もう絶対無理。
もともと、関係がよくなかったらしく、今度はきっぱり『無理です!こんなものまで入ったらできません。転院先を探してもらいます!』という事になってしまいました。

入れた介護ベットは、実費でも構いませんとのこと。

もう、ここまで来たら無理ですから。

結局、退院はなくなりました。

ケアマネもうちも、クリニックも退院前共同指導料はもちろん取れません。
動き始めたケアマネは、全く無駄骨となり、肝心の病院のMSWからは、いまだにその件での連絡は入っていません。

なんだかなあ~。
退院調整自信満々な在宅を熟知しているMSWは、いったいどう思っているのかなぁ・・。

でもまあ、こんなことは始めてではないので、これも仕事の内と言えば仕事の内ですかね。

でも、なんだかなぁ・・。
もっとよく意思確認してから呼んでください~。




休日

2012-11-10 17:04:46 | うらら
天気の良い休日は、うーちゃんと楽しくお散歩がしたいもの。

で、海軍道路に再び行ってみました。



空はスコーンと青くて、草原に秋風が緩やかに吹いていました。

うーちゃんは、草原をクンクンしながら歩きます。
               誰か遊んでくれないかな??

でも、みんな飼い主さんとしか遊んでいません。
うーちゃんには見向きもしてくれないし、飼い主さんは、あまりよその犬を近づけたくないみたい・・。


しばらくすると、大人の柴犬君がこっちを見ています。

うーちゃん近づく。

グルグルグル!って言いながらも、柴犬君はちょっとだけ遊んでくれました。

さらにその先、なにやら白いフワフワわんこが4匹も日向ぼっこをしています。
優しそうな女の人がお世話をしていましたので、そっと近づいていくと「こんにちわ―!」あちらから明るくご挨拶をしてくれました。

うーちゃんよかったね。遊んでくれそう。

近づくと真っ白でとにかくふぉわんふぉわんの毛のワンちゃんたち。
しかも優しいくてフレンドリー。

あっというまにうーちゃんは、ふわふわの白い毛に囲まれてしまいました。
    


このワンちゃんはなに??

お姉さんが、「ピジョン・フリーゼ」と教えてくれました。
私にはあまり聞きなれない名前・・
でも、なんともきれいなフワフワの毛と、穏やかな瞳の持ち主でした。

聞けばこの子たちは親子だとか。

すると、近くにいた男性が「フレブルちゃん、かわいいねー!!」と言ってやってきました。
ほかにもワンちゃんが何匹かいて、どうもご夫婦のようでした。

「こんなにたくさん、飼っているのんですか??」と聞くと、「いえいえこの子たちは、お預かりしているワンちゃんです。うちはペットホテルをやっているので。」とのこと。

「うちは、毎日こうして遊ばせているんです。ゲージの中でほったらかしにはしません。ゲージに入れずに、フリースペースで過ごさせます。そして必ずあちこちで遊ばせるんです。」とのこと。

す・・すごい。
犬を飼っていると、家族で旅行と言ってもわんこをどうするかが問題になります。

ゲージに入れっぱなしで、一日1回だけちょっとのお散歩・・。
なんだか可哀そうで、すごく辛い選択です。

港南区のペットホテルなのに、こんなところまで遊びに連れてくるんだ~。とびっくり。
聞けば、この辺も対象エリアで送迎もあるとのこと、
さっそくパンフをもらいました。

調べたらHPもありました。

「Violette Farm」

今度お出かけの時は、絶対にここにお願いしようと思います。

とまあ、すっかりわんこバカになってしまった私ですが、今の私には一番の癒し犬なのです。
あのふざけた顔は、落ち込んでいる時や疲れているときの、心の強力カンフル剤。

先週は、なんだかバタバタしていて、患者さんはみな具合が悪いし、入退院も多いし、新患さんも多くて、かなりしんどかったのですが、青い空とわんこのいる景色に、すっかり癒された休日でした。

顔がお疲れ。

2012-11-08 22:43:45 | 訪問看護、緩和ケア
10月中ころまでは、患者さんが少しずつ入院や入所をされたり、旅立たれたりでちょっと余裕があり、「営業でーす。」なんて馴染みのクリニックに電話したりしました。
でも、10月末から新患さんのご依頼がバタバタと重なり、アッという間にスケジュールが埋まってきました。

今は、毎日のように退院前訪問やら、初回訪問でちょっとお疲れ気味です。

1~2年前までは、こんなスケジュールなんて、難なくこなせていましたが、なんだか最近ひどく身体にこたえます。

特に、初回訪問では、なるべく不安を与えないよう、また訪問看護を理解していただけるよう、内容の説明から、現状の観察とケアの方向性の提示、さらに契約書の説明や法的な説明をしていきます。

そのなかで、今の問題点を見定め、ご本人やご家族の思いを聞きながら会話を進めていると、訪問が終わってステーションに戻ると、顔が笑ったまま奥歯をかみしめていたりするんです。

私は、若いころ顎関節症になって、口が開かなくなりシーネを作ったり、超音波治療をしたりと、口腔外科に随分と通ったことがあります。
あの時も、ずっと奥歯を強くかみしめていました。

結局、あの時もストレスと言われ、いつの間にか治ったのですが、最近のストレスはそんな生易しいものではなく、眠っているときも奥歯をかみしめている自分に気ずいて目が覚める始末なのです。
なので、顎周辺がめっちゃ疲れるのです。
もしかしたら、ひどい肩こりや首、頭の痛みはここからきているのかもしれません。

そんな状況ですから、毎回初回訪問を終わるともう、笑ったまま顔が固まっているようなコリを感じて、カチコチになっています。

だからと言って、初回訪問が嫌なわけではなくて、新たな出会いはとても得るものがあるので、とても楽しみでもあります。

ただ、初回訪問の後は、担当ナースを決め、初回計画を立て、導入のための環境調整やら、医療機関との連携はじめなど、やることがいっぱいあります。
緊急カードもすぐに作成して、緊急当番が困らないようにしないといけませんし、あるべき医療備品がなかった場合は、早急に調達しないといけません。

そんなわけで、仕事中はばたばたしながら、その調整やスタッフの相談事やらにこたえていますが、帰宅後はどっと疲れが乗っかってくるのです。

食後、うららの散歩を何とか終えて、テレビを見ていると、いつの間にか意識が遠くに行ってしまいます。
はっとおもうと、もう就寝時間だったりして「、わーまた時間を無駄にしたー!!」と自己嫌悪になります。

ブログにも書きたいことはいっぱいあるし、ほかにもやりたいことがいっぱいあります。
大学の勉強なんて、開店休業状態です。

一日があっという間に過ぎて行って、でも何もできていない自分があって、焦りと自己嫌悪で嫌になったりもします。

でも、しょうがない。
今をがんばらないと、明日もしょうがなくなっちゃう。

先日、私の患者さんが看護学生さんにこんなことを言っていました。
「今日と同じ明日じゃだめなんだぞ。昨日違う今日を、明日を創っていきなさい。」と。

カチコチお疲れ顔の私じゃなくて、すっきりさわやか顔の看護師さんでなければ、患者さんが疲れちゃいますね。

対処その一。
とにかく、もう寝る。

これが今私にできる最善の方法のようです。



在宅で必要なアンペア

2012-11-05 22:11:53 | 訪問看護、緩和ケア
時どき、医療機器を入れる必要に迫られたときに、15アンペアしかなくて、酸素濃縮器使用中に何度もブレーカーが落ちたりすることがあります。

古いおうちや、独居のお宅に多くて、機械を入れるときは必ず確認しないと・・と、以前書いたことがあります。

普通は、電力会社に電話をすれば、すぐにアンペアををあげてくれます。

契約アンペアは10アンペアから60アンペアと7段階に分かれていて、さすがに10アンペアのおうちにはあったことがありません。
時々ある15アンペアの場合、基本料金は390円。
20Aで520円、30Aで780円、40Aで1040円、50Aで1300円、60Aで1560円になります。

でも、これが最初の配線の時に低く設定されていると、大がかりなリフォームでもしない限り、アンペアをあげられないという事になります。

テレビ平均1.5A、冷蔵庫2A、炊飯器14A、洗濯機6Aこれだけでもゆうに20は超えてしまいます。
普通のご家庭では、これに掃除機(強で10A)やら電子レンジ15A位は使いますし、エアコンを使えば12~15Aと、さらに跳ね上がります。

寒い冬の夕飯時なんて、かなりの電力を使うという事になりますよね。

ここに、新たに未知の医療機器が入るとしたら、さてどんなことになるのでしょうか。

ちなみに、酸素濃縮器で1~2A位と聞きましたが、これも機種によって違うようです。
これも機種にもよりますが、人工呼吸器本体の最大使用アンペア1.5A + 加温加湿器の最大使用アンペア3.5A=5 A(1名あたりの最大使用アンペア)くらいだとして、安全に使うには、できれば最低でも30Aくらいはないと不安ですよね。
場合によっては、これに吸引器などが加わったり、電気毛布や複数の暖房器具などが加わることもありますから、ちゃんと考えて使わないとまずいことになります。

うちは60アンペアだと思いますが、部屋ごとにあるコンセントも、うまく使わないとブレーカーが上がってしまいます。
台所で、炊飯器とティファールを使うとバチッと飛ぶのです。

でも、もともと15Aとかのおたくは、暖房器具はストーブで、家電は小さいサイズで、必ず一度に電気は使わないし、なるべく節電して暮らされていたりしますから、その生活がいやじゃなければ、生活そのものは困らないのでしょう。


先日、どうしても15Aからあげられない患者さんの家に、酸素を入れようとしたとき、やっぱり足りないけれどどうしようという事になりました。
「それなら液体酸素にすればいいよ。」という主治医の提案で、液体酸素を入れることになりました。

酸素濃縮器と違って、一切電力を使わない反面、液化した酸素を気化させながら使うため、定期的に本体の交換が必要になります。
そして、アラームがないので、チューブの折れや、接続が外れていても気が付かない場合もあると思います。

外出を多くされる場合は、小型の携帯容器に、液体酸素を移すのですが、この作業はちょっと手間がかかるので、その手順がこなせる方でないと難しいのかもしれません。

でも、その分電気代もかかりませんし、レンタル料も酸素濃縮器と変わりませんから、お財布には優しいかも。
ただ、突然今すぐ使いたいといっても、そんなにすぐには対応できないようなので、これも選択の判断材料でしょうか。

まあ、いろんなケースがありますから、こういうものが臨機応変に使えるようになっているというのはとても安心です。

ということで、また今日から1週間が始まります。
先は長いぞー。
新患さんが、5件ほど待機しています。
気合を入れて頑張らねば!

めげちゃうときだってある。

2012-11-01 23:23:35 | 訪問看護、緩和ケア
訪問看護師は、患者さんだけじゃなくて、介護者や環境など、包括的に支援するのだといってきましたが、時にほとほと疲れてしまうことだってあるんです。

訪問看護師は、医療機関の橋渡しだなんてよく言うけれど、それだってスムーズにいくとは限りません。

最初のボタンを掛け違うと、なかなかそれが直せなかったりするわけです。

患者さんは、看護師やケアマネには、いろんなことを訴えてきます。
いろんな不安、病院ではこうだった、こんなことがあった、こうしてほしかった、これが辛かった、こんな言葉に傷ついた・・

私たちは、それを受け止めるように耳を傾け、できることならうまく繋がるように、患者さんが辛い思いをしないようにと、連携室やケアマネとの間に入ったりします。

何度も電話を受けて、つらい思いを聞いて、これからの希望を聞いて、それじゃあと言って、間に入ると結果患者さんの気持ちはどんでん返しで、なんども申し入れをしてきた私たちは、ただ騒いだうるさい訪問看護師になってしまったりします。

こんなことは何度もあって、もう二度と振り回されまいと思うのですが、やはりつらい思いを訴えられたり、病状の悪化にあって、うまく医療機関とつながらなかったりすると、またも言いたくないことを言う羽目になってしまうのです。

それでも、患者さんの不安や苦痛が最小限になるのならと、結局放っておけない私たちは、なんだか悲しいピエロみたいです。

このところ、そんなことが何例か続いたので、もうあまり深入りしないほうがいいのかなと、心底思いました。
なんだか、代弁者の私たちだけが騒いでいるみたいな、ものすごく空回りな気分になっています。

伝えたいこと、知りたいこと、なぜそうなったのかも、在宅の場合医療機関からはあまり降りてこないのです。

休日前は、特に患者さんの状況を把握しておきたいし、薬や環境の調整も万全にしておきたい・・。
難しい理屈は別にして、単純に患者さんが不測の事態に我慢しないで過ごせるようにしておきたい。

言われなければわからないし、伝えなければわかってもらえないから、伝えようとするけれど、それがうまく伝わらないのは何でだろう。

別に面倒なことを言っているつもりはないけれど、結局面倒くさいな、と思われちゃうのなら、いっそ何も見ないふりをしていた方がうまくいくのかもしれません。

先週は、間に入って何度もやり取りをして、往診医を入れて、でも結果家族内の意見は実は分かれていて、いろんな人が動いた割に、中途半端に何とか落ち着いた患者さんがいました。
後で振り返れば、あれほど毎日相談の電話がかかってきたご家族は、今は往診の先生につながったことで、すっかり何事もなかったようにされています。
でも、そのことで連携室に随分とうるさいことを言ったり、面倒なことをお願いしたので、私的には、なんだかその連携室と溝ができたような気がしています。

もう、あまり余計なことはしない方がいいのかな。
黙っていても、なるようになるのかもしれないし。
うまく伝えられず、結局遠回りになっても、自分で伝えられるようにしなければ、それは私たちの言葉としか受け止めてもらえないのです。

今日も、伝えたいことがあったけれど、やっぱりうまく伝わらなかった。
別に、私たちが出した処方箋じゃないし、私たちのためにお願いしているわけじゃないのだけれど、結果私たちがしたいようにしていると思われたみたい。

でも、もうそういうことも疲れてしまったので、あとは遠巻きに見守るしかないのかもしれません。

私たちだって、めげることがあるのですよ。
そんなに、熱血でばかりはいられないです。

うまく繋がればすごくうれしい反面、どうにもかみ合わない時には、やりきれない思いだけが残ります。

・・でもね、こんなこと言っても、結局はおせっかいおばさんになっちゃうんだろうな。
うーん。
損な役回りです。