こぶた部屋の住人

訪問看護師で、妻で、母で、嫁です。
在宅緩和ケアのお話や、日々のあれこれを書き留めます。
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6月も終わり!!

2009-06-30 21:21:35 | 訪問看護、緩和ケア
21年も、半年過ぎちゃいました。
今月は、公私ともに忙しい月でしたが、元気に働ける健康に感謝!です。

今日は6月末日と言うことで、居宅の書類整理をしようとしていましたが、結局夕方6時近くになって、飛び入りの新患さんに初回訪問しました。

さらに、今週中あと4件の新患さんに行かなければなりません。

そして、金曜日の夕方からは、年に一度の社員旅行です。

緊急当番を一人残し、今年は東京方面です。
ディズニーランドのそばのホテル泊、翌日は「シルクドソレイユ」鑑賞です。
一度見てみたかったので、すごく楽しみ!

でも、来年はやっぱり温泉カナ・・・
今年の緊急当番は、「自然がない所なら、自分が留守番する。」と言って手をあげてくれました。
来年は、自然たっぷりのところかな?

今月の新患さんのうち4人は「ケアマネごとよろしくね!」というわけで、退院調整やプランの相談から始めているので、けっこうバタバタしています。

いつもなら、プランは専任ケアマネに任せるのですが、初心者のうちのケアマネさんは、困難事例をいくつか抱えて、ちょっとお手上げだったので、私がとりあえず導入中です。(一人は、担当ナースに丸投げしましたが・・)

そんななか、ダイエットを始めた私は、こんにゃくゼリーを時折口に放りつつ、まわりの誘惑に打ち勝って仕事をしました。
このまま、入院に突入すればきっと痩せられるぞ・・・
って、その前に社員旅行の宴会が待ってます。

とにかく、7月には私も大台。
しかも、誕生日が手術。

とにかく、仕切りなおして即刻復帰します!!


死を意識して思うこと。

2009-06-29 23:22:37 | 日々のあれこれ
ずっと緩和ケアをやってきて、一生懸命わかろうとしても、やっぱりわからなかったこと。
今回、造影CTで肺に影があるといわれて、かなり本気に「死」を意識しました。

今日の午前中、呼吸器外科の先生に診ていただいて、がんではないこと、あまり心配いいらないこと、定期的に経過を見ていくことと言う説明を聞いて、本当に力が抜けました。

自分の中では、直腸 からの転移かも??と思ったり、いや何か昔の炎症の痕かなんかに違いない、と思ったり…
でも、金曜日に夫と二人で肺の陰影を指摘されて、今日の受診までの2日間は、頭の中でぐるぐるいろんな事がまわっていました。

バカみたいな話なんですが、娘にちゃんと卵焼き焼けるように教えなくちゃ。とか、二人の大好物の「茶わん蒸し」をたくさん食べさせないと・・・とか。
そんなどうでもいい事まで考えていました。

それから、子供たちにどうやったら、大切にしてほしいことを伝えられるか、なんて思ったり。

結局、謎の陰影ではあるものの、悪いものではなさそうということが分かって、今日は穏やかに過ごせました。
病院の帰りに思ったのは、これって、あちらの母やじいちゃんが、身体に注意だよって言って導いてくれたのかなー、ていうことです。
最近太りすぎてるし、もっと健康に気を使えって言ってくれてるのかもしれないって・・
なんか、そういう風に考えたら、直腸 の手術も大丈夫かな、と思えました。
なんて単純な人間。

でも、いろいろ考えていて、きっとここで宣告されたら、最初はすごいショックを受けるけど、次はなんとかそれを受容して、自分のなすべきことを考えるようになるのかなって・・・
守らなければならないものがあれば、きっとそれは強く意識するんじゃないかな・・と。ちょっとだけわかったような気がします。

災害時看護者ボランティア ステップアップ研修1回目

2009-06-27 18:59:59 | 訪問看護、緩和ケア
今日は朝から、災害時ボランティア研修に行ってきました。
今日の主催は看護協会なので、参加者はみんな看護師です。
講師は、NPO災害看護支援機構の山崎先生と言う方で、すでに海外、国内の被災地で実際に活動されてきた方です。
実際の現場のエピソードを織り交ぜ、とてもわかりやすく、今後の課題としてもすごく考えさせられた研修でした。

今テレビでも、救命救急の現場がすごくクローズアップされたりしていますが、こういう災害時の看護ボランティアっていうと、自分がそこでバリバリ「救命病棟24時」みたいに活躍するつもりで名乗りをあげるみたいです。

でも現実は、拠点病院にはDMATと呼ばれる、機動性のある専門教育を受けた医療集団が、厚生労働省から即派遣されるので、病院の人出は足りちゃうのだそうです。
災害時、実際看護師が必要なのは、避難所とか、近隣の老人をまとめて限界まで収容してしまう老人施設、崩れかけた家から出ようとしない老人とかのお世話なんだそうです。
中越地震の時も、あちこちから志願した看護師を、オリエンテーションまで全部して、そちらの支援をお願いしたら、「私たちは、救命医療をしに来たのであって、そういう所に行くつもりではないので、帰ります!」と言って、何もせずにとっとと帰っちゃた方もいらしたそうです。
そういうケースが何回もあったという事で、あきれるやら、くやしいやら、なんで看護師になったんでしょうね。そういう人は・・
自己満足のための、救命ですか?
狭い避難所や施設で、医療や看護を求めている人のほうが、圧倒的に多いのに。

災害時の看護は救命しかないと思っていて、自分がすごいエキスパートなんだと思っているのでしょうか?
せめて、避難所の現場を見るくらいしてもよさそうなものなのに・・

それから、日本人の死生観にも触れ、御巣鷹山の日航機墜落の時のエピソードはさらに衝撃的なものでいた。

飛行機事故の損傷はとても激しく、ほとんどが肉片でしか残らないそうです。
半分に千切れた体は、おりからの暑さですぐに腐敗が始まり、大量のウジがわき、悪臭を放つそうです。

この時派遣されたのは、日赤の看護師だったそうですが、その悲惨さを前に、なすすべをなくした彼女たちは、「今自分たちに何ができるか」を考えたそうです。
なにしろ、残されたものは、片手だけであったり、お中の肉片だけであったりするわけですから、ご家族に確認をさせるのも、非常に辛い場面となることがわかっていました。日本人は、ご遺体をとても大切にする国民です。
それは、日本人の死生観から発しているものです。

そこで、看護師たちは、その腐敗したウジをきれいに取りさり、汚れを取りました。
そして、その方の、性別や身長、特徴などの情報をもらい、同じ大きさの人形を作ったそうです。
それからその方の残った部分をその人形にはめ込み、服を着せて棺に納めたというのです。
悲惨な状況を覚悟で、棺を開けたご家族はどんなに安堵したことでしょうね。

野田 正彰著 「喪の途上にて」を読むことを勧められました。
ネットで検索してみると、著者の対しては賛否両論あるようです。
予定の本を読み終えたら、ぜひ私も読んでみたいと思っています。

実際の写真を見ながらの、ご遺族や支援者の苦しみについてのお話は、胸を何度も詰まらせました。

傾聴すること。逃げないでとどまること。

それは、いつも緩和ケアで確認していることと同じでした。
できれば、災害なんかが起らず、ボランティアなんて必要なければいいのですが、こればかりはわかりません。
もしもの時、かっこいいことでなくても、自分に出来ることが何かを、ちゃんと考えられる自分でありたいと思いました。

サンダルのゆくえ

2009-06-26 23:21:28 | 日々のあれこれ
昨日は医師会の役員と、区長をはじめとする区の担当者の方々との意見交換会がありました。
うちは、医師会立の訪問看護ステーションなので、毎年その後の交流会に出席しています。
ここでは、私が司会進行役となり、あと二人のスタッフがお手伝いをする決まりになっています。

夕方、仕事を早めにかたずけ、ステーションを出るばかりになって、下駄箱のいつもの場所に手を突っ込んだのですが、ないんです・・・
私のサンダルが・・・
なんで??どこに脱いだっけ?
あちこち探せど、どこにもない。
このままでは、交流会に行けません。

「どうしよう!サンダルがなくなっちゃったんだけど!」と叫ぶと、事務の二人も探してくれました。
でも、ないんです。

うちの冷たいスタッフが、「本当に朝から履いてきました~?」とか、
「スリッパで来たんじゃないの??」とか言って、私に疑惑の目を向けるんです。
いくら私が間抜けでも、スカート履いて裸足じゃこないし、スリッパ履いてくるほど、認知も進んでいないと思います!

で、奥の下駄箱に黒いサンダルが残っているのを事務が見つけ、いる人みんなに聞いても持ち主がいないことが分かり、間違ってはいていった人がいることが判明しました。

結局電話をしたら、看護師Uが間違った事が判明。
でも、足の大きさ違うし、はき心地違うでしょうー??
それはいて、隣町まで自転車で帰ったんですよ。
やっぱ、はき心地違うと思うんですけど・・
本人は、電話が来るまで気ずかず、「何はいて帰った?」と聞かれて、「このステーションって、サンダル禁止だったんだ」と思ったそうです。
でも、間違いに気ずいてぶっ飛んでいました。
翌日、今年から働き出したUさんは、耳まで真っ赤にして恐縮していました。

ちなみにこれがそのサンダルです。

 

ちなみに上が私のです。似てますか??

木村至信BAND/恋

2009-06-25 23:27:12 | 訪問看護、緩和ケア
木村至信BAND/恋


You Tube をいろいろ見ていたら、キムシノ先生の映像がありました。
素敵な曲なので、一回聞いてみてください。
いつも往診の時、キムシノ先生とのおしゃべりがとても楽しくて、おバカな話やら、患者さんのお話やらで盛り上がっています。
でも、本当は、こんなに素敵な歌を歌ってる人なんだなぁ・・と改めて思いました。
水曜日の往診の時、「先生、もし歌でブレイクしちゃったら、どうするんですか?」ってきいたら、外来はちゃんとやりたいって言っていました。

歌、ヒットしたらいいのに、とおもいつつ、一緒に往診まわれなくなるかと思うと、それも複雑な心境です。

今、耳鼻科は高畑耳鼻科のキムシノ先生、皮膚科はいずみの皮膚科の増田先生に往診お願いしていますが、二人とも本当に素敵な先生です。
何が素敵かって、患者さんへの思いです。
笑顔で、ご本人にも、ご家族にも声かけを忘れません。
病状の説明はもとより、ご本人にも患者さんにもねぎらいの言葉を忘れませんし、
本当に優しく接してくれます。
医療は、ハートがないと、やっぱりダメです。

耳鼻科は、耳垢除去のほか、慢性の中耳炎や嚥下機能低下などで再診の必要な方が多く、私が忘れていても、患者さんのご家族から、「そろそろ、お願いしますよ」
と声をかけられるくらいです。

昨日は午前に耳鼻科2件、午後に皮膚科3件の往診があり、保険外で先生をご案内しました。
そして、車中はたくさんおしゃべりをして、とっても満足な時間を過ごせました。
なんだか、うちのステーションって、先生に恵まれています。

在宅現場は、制度上ばかみたいな縛りが、まだまだ沢山ありますが、在宅を支えているのは私たちです。
これからも、やる気元気の先生や、スタッフ、地域の人たちといい街作りができるといいな・・なんて思ったりしています。

やっぱり怖いのに~。

2009-06-22 22:46:22 | 日々のあれこれ
今週の金曜日に、この前の造影CTの結果が出ます。
「ご家族と一緒に来て下さい」と言われていますが・・・
叩けば埃の出る身です・・また、何か出てくるんじゃあないかとドキドキです。
そんなわけで、不安や妄想(なんの?!)が膨らんでくると、安定剤を速やかに飲むことにしています。
だって、ばくばくしちゃうんですよ。心臓が。
本当に精神力のない奴です。

さっき、小澤先生の所へ行って、腰痛のシップなどのほかに、安定剤も処方してもらいました。

私  「安定剤もください。」

先生 「何かありましたね?」

私  「実は、CFで直腸に粘膜下腫瘍が見つかりました。手術になるので、また、ご迷惑をおかけします。」

先生 眉をひそめて 「えっ・・」

(・・でも先生、この前忙しい時にちらっと言ったら「大丈夫生きていればいいろんな事があります」っていったの、やっぱり忘れてますね・・・?)

私   「造影CTもとったんですが、なんかいろいろ出てきそうで、怖くて。患者さんたちはすごいですね。私なんて、これくらいで不安になっちゃって」

先生 「大丈夫です。何があっても支えがあれば。大嶽さんの支えは何ですか?」

私  (ええっ!私の?いきなり?)
   「し、仕事ですね。すぐ帰ってきますから。すぐ!!」

クリニックナース  ぼそっと「先生と一緒ですね!」

先生 「仕事だけではなく、仕事ができなくなったときの支えはありますか?」

私  (仕事ができなくなる・・って、エンドステージを想定してます?)
   「それは、もちろん娘や息子や、夫や・・家族がいますから。
    あ、だから絶対死ぬわけにはいきませんから。帰ってきますから。すぐ!」

先生  「何かあっても、支えがあれば大丈夫。なぐさめは、何にもならない。そして、腹を決めることです!」
    
私   (それって、最悪の場面を想定して言ってますよね?まだ、悪性って決まったわけじゃあないんですが・・・)
    「え、でもたぶん平滑筋腫だと思うんですが・・先生も見た感じはそうだって言ってましたし・・・」

先生  慈愛の瞳・・・

私   (なんか、そんな感じがしてきた・・・)
    「一応、最悪ストマって言われましたが・・・」

先生 急に笑って「あはは、ずいぶん脅かしますね~!」

って、先生どこまで本当に言ってるんですかー!
私、結構気が弱いんですから、ターミナルを想定した会話しないでください。
支えは尋ねたことはあっても、面と向かって尋ねられたことはないんですぅぅぅ・・私は、この際慰めてくれたほうがいいです!

耳鼻科のキムシノ先生も笑いながら「大丈夫よ~!最悪ストマだから。命まで取られないって~!」という、妙な慰め方をしてくれましたが。

もう嫌です。
こんな世界にいるから、こんな話にどんどんなっちゃう!!
「知らぬが仏」がいちばんいいのに!

ベランダの住人

2009-06-21 16:03:48 | 日々のあれこれ
うちのベランダは、花の苗を作ったり、ちょっとしたハーブを作ったりしています。
そのため、急に暑くなると、アブラムシや、ハダニなんかが湧いて、急に若葉がだめになったりするのですが、今年は、アブラムシが増えません。
今年、たくさんの掃除人が住みついていて、どうやら、害虫を食べてくれているみたいです。
バジルの穂先のすぐ下にいます。
小さいけどみえますか?
葉っぱの裏側にじっとしていることが多いです。

2階には、カマキリの卵はないのですが、どこから来たんでしょうか?
最初は10匹くらいいましたが、だんだん減って今は5匹いるかな?
でも、ちょっとずつ大きくなっていきます。
たぶん、アブラムシは捕食するのにちょうどいいんじゃあないでしょうか?

私は、虫が付き始めると、カマキリ君を移住させています。
テントウムシの幼虫もいいみたいですが、2階にはあまり来てくれません。

そのほかに、最近こんなお客さんが住んでいます。

この子は、とてものんびり屋さんです。 
夜は、ベランダの壊れかけたトレリスの上に寝ています。
尻尾を触ってもわずかに前進する程度で逃げません。
昼は、物干し台の足元で、日向ぼっこをしたりしています。

何食べてるんだろう?・・カマキリ君を食べるのはやめて下さい。
こんな小さなベランダでも生態系は出来上がっているんでしょうか?

ベランダで出会うのが楽しみなお客さん達です。

紫蘇ジュースなどなど

2009-06-21 11:48:35 | 草、花、収穫
週末、睡魔に勝てずぜんぜんブログの更新ができませんでした。
で、ここ2~3日の出来事、忘れないうちに書かなくちゃ・・・
先週は新患さんの依頼や、ケアマネの依頼、急な退院などでハチャメチャな状態で、なんだかくたびれてしまいました。
金曜日は、午後から造影CTをうけてから、瀬谷区内のステーションの管理者と、聖マリホームケアのみなさんなどと、二俣川の「しらはま」で盛り上がりました。
瀬谷区内は、管理者同士めっちゃ仲がいいので、しゃべりすぎて声がかれてしまいました。
「しらはま」は魚料理がめちゃめちゃ美味しいので、お気に入りのお店です。
そんなわけで、土曜日のワインの会はお休みして、紫蘇ジュースを作ったり娘と晩御飯を作ったりして過ごしました。


紫蘇ジュースは毎年作りますが、去年までは酢を使っていました。
でも、酢だとちょっと刺激が強いというか、喉がいがらくなるような気がして、今年はレモンバージョンとクエン酸バージョンで作ってみました。

紫蘇は、ふた束で枝や茎を取って800グラムあったので、半分ずつに。

まずレモンバージョン。
紫蘇400g、今年はサトウではなく果糖400g、娘が絞ったレモン汁4分の3カップ
蜂蜜少々を使いました。

2リットルのお湯で洗った紫蘇を煮出して、レモン汁を入れたのですが、ちょっと色が薄い感じです。
ざるで漉して、果糖や蜂蜜で味を整えました。

 全体に色も味も薄いかな。
原液だとおいしいのですが、氷を入れるとかなり薄くなる感じです。
味は、上品でさっぱり系。紫蘇の味もあまり濃くないようです。
あったかいままが、意外とおいしかったです。

次に夫が買ってきたクエン酸を使ってみました。
水の量を気持ち少なめにしました。
そして紫蘇を煮出したとことで、クエン酸20gを投入!
ぱっと色が変わります。今度は見事な紫色。
一目で濃い感じです。ざるで漉して、果糖で調整。
 いかがですか? こちらのほうが、味が濃厚で紫蘇の風味を強いです。
でも、酢を使った時にある喉の刺激はなく、まろやかでおいしい!
娘やおばあちゃんも、こちらのほうがおいしいと言っています。
好みだと思いますが、氷を入れて飲むならクエン酸バージョンかな・・・
それにレモン汁絞ったらおいしいかも。
ソーダーで割ってもおいしいですよ。

それから、庭のミニきゅうり収穫できました。第一号です。
 実際はもおちょっと大きいものを収穫。
お仏壇に供えたから、子供たちがバリバリ食べてました。
まだ、苗そのものもあまり大きくないのですが、小さな胡瓜がびっしりついています。  これから、楽しみです!

そして夕飯は、卵焼きの練習中の娘と一緒に、豆アジのから揚げと、ピーマンの肉詰めを作成。
豆アジのえらとワタの取り方を娘に伝授。
最初は、アジをぶち壊していましたが、5匹ぐらいからとても上手に、えらとワタを一度に取れるようになりました。
ピーマンの肉詰めも、つなぎにおからパウダーを使って、ヘルシー美味しいフィリングを作り、娘がきれいにピーマンに詰めていきました。
娘と台所に立つというのは、とってもいいもんだなーと・・・
早く、夕飯の支度して、待っててくれるようになって下さい~。

今月の緩和ケア研究会

2009-06-18 21:45:48 | めぐみ在宅緩和ケア関連
6月16日は、めぐみ在宅クリニックの在宅緩和ケア研究会でした。
今月は、うちのステーションと下瀬谷ケアプラザ、Kヘルパーステーション、めぐみ在宅のチームで看取った、独居の方のケース紹介から始まりました。
ケース紹介の後、良かった点を挙げ、その方の支えは何だったのかを考えました。
そして、現実と希望のギャップをどこまで埋められたのかを検証。
本人の希望がある程度かなえられたことを確認しました。
では、現実に今後社会の中で、どのような体制があればいいかを、生活面と、医療面に分けて考え、また、支援や医療を拒否する人に対し、医療的な裁量を何所まで行使すべきか、をグループワークで話し合いました。

24時間体制のヘルパー事業所を増やすことや、ヘルパーの行える医療的な行為を増やす必要があること、またインフォーマルな支援をもっと増やしていくなどの意見がおおかったのはもっともな話でした。
しかし、医療や支援を拒否する人にとって、周囲の人がなんだかんだと入ってくるのは、もしかしたら「ありがためいわく」かもしれないという意見もありました。
たしかに、この事例の方も、自分から近隣のかたを遠ざけていたようです。
でも、寝たきり状態のなってからは、どうだったんでしょう?
近所の方ではないものの、私たちを受け入れてくれた。
必要な時に、必要なだけかかわってくれればいいんですよね。
だからこそ、最後まで覚悟をきめて一人でいられたのでしょう。
まあ、これも実際は難しい話ですが・・

自殺しようとする人を止めるのは、裁量権の行使ですが、末期癌の人が治療をやめて緩和ケアを選ぶことは、可能なことです。

じゃあ、癌じゃなくて衰弱している人を、本人の意思だからと言って放って置いていいのか?

けっきょく、法の問題が大きく立ちはだかり、答えは出ませんでした。
法律的なアドバイザーがやっぱりほしいですね。

でも、言えることは、自分の最後を自分で選ぶ権利と、十分判断した上でそれをサポートする人たちも、守ることができればいいなと思いました。
そこが守られないと、在宅での旅立ちを支援することが難しくなってしまうと思いました。

まだまだ、難しい課題を残す結果となりましたが、地域でそういう看とりについて、意識的にかかわれるようになれれば、それはそれでよいきっかけになったのではないかと思っています。

今回も、ケアマネや看護師のほかにも訪問入浴スタッフや、大学院生なども盛況のうちに終了しました。

ちょうど、ゲリラ雷雨で、外では激しい稲光と落雷で、帰りにみんさんずぶ濡れになったのではないでしょうか。



翌日の水曜日は、午後から横浜市民病院の地域連携会議に出席。
そのあと、市民病院の緩和ケア病棟を見学させていただきました。

全室個室で、広さもあり本当によく考えられて作られていました。
立派な機械浴もありました。
でも、私はどうなんだろか。ここで死ねるだろうか?
夜をどんなふうに過ごすのだろうか?
と、ちょっと考えてしまいました。
また、1泊あたり12000円弱の部屋代と、そのほかに治療費がかかるので、経済状態も余裕がないと入れないようでした。
大急ぎで見学してから、在宅人工呼吸器の勉強会に出席して、長い一日が終わりました。

ここにきて、波がまた寄せてきておます。
ケアマネと訪問看護セットで御依頼の方や、「早急な訪問お願いします。」
など、まいにち外から戻ると私のデスクは、張り紙の山です。
とにかく、一つずつこなしていくしかありません。
手術までの2週間で、なんとか収集をつけたいと思っています。

ケアマネさまざま。

2009-06-15 23:39:05 | 訪問看護、緩和ケア
明日の新患さんの初回訪問の確認で、ケアマネさんと連絡を取りました。
いつも、困難事例やわけあり事例を大岡裁きのように解決している瀬谷の母です。

「昨日先生の往診にご一緒したとき、先生はこの状態なら、訪問看護はいらないかもね。って言ってたけれど、今までの生活習慣や内服状況、入院退院の繰り返しを考えると、ちゃんと看護師さんに入ってもらって、生活習慣の見直しや、食事、服薬指導をしてもらったほうがいいと思ってます。よろしくね」と言ってくれました。
先日の、ケアマネは、病院が必要って言ってるのに、「今は落ち着いているからいらない。」って言ってましたっけ。
ケアマネさまざまですよね。
全体を見通して、きちんと役割分担ができるか。
将来を見て、今何が必要か説明できるか。

単位だけを見て、今しか見えないで、家族にも説明ができないから、言われるままにしかプランが作れない人もいれば、バランスよく必要なサービスをコーディネイト出来る人もいる。
お料理もそうだけど、けっこうこれもセンスがいると思います。
お料理も全体のバランスを見れないと、上手に作れないのと一緒です。

それにしても、訪問看護ってまだまだ知名度低いです。
ケアマネのなかには、まだまだ単位が高いだけの、扱いずらいサービスとしか見ていない人たちがたくさんいるんですよね。

でも、ちゃんとわかってくれる人もいるので、頑張らなくちゃと思います。
若いケアマネさんでも、電話でいろんな相談をしてくれる人もいるので、なるべくいろんな情報を提供したいと思っています。

今は、看護学生から、大学院の研究生からいろんな人たちが研修、実習に来ていますので、若い力をどんどん育てて、いつか在宅の現場にパワーを運んでくれるように願っています。

明日は、夕方からめぐみ在宅クリニックで「在宅緩和ケア研究会」があります。
「地域で看取る。」がテーマです。
私達でかかわった「独居の看とり」を事例にあげて、フリーディスカッションをします。
区の高齢担当者も含め、地域ぐるみで取り組む基礎にしたいと考えています。
特に、福祉系のケアマネさんに看取りまでのプロセスをお知らせできればと考えています。
お近くのケアマネさんで、興味のある方、覗いてくださいね。

悲願!デジタル一眼レフ購入!

2009-06-14 23:31:02 | 日々のあれこれ
ずーっと欲しかった一眼レフのデジカメを、清水の舞台から飛び降りて買っちゃいました。(一番安い奴ですが・・・)
だって、小型のデジカメは、職場の褥創、湿疹撮影用になっちゃったし、携帯じゃあ画像がいまいちだし・・・
昨日、伊勢原で普通の一眼レフカメラで撮ってたんですが、最近普通のフィルムってあんんまり、売ってないんですよ。
スーパーとかでも、使い捨てばかり。
デジカメがこれだけ普及すると、普通のフィルムの需要がなくなるんしょうね。

普通のカメラで写真を撮ろうとすると、フィルムがいるし、電池もいるし、撮った写真をすぐ見れないし使えない・・
普通のフィルムを何本もいちいち入れ替えて、写真屋さんに出して、CDに落としてもらうと、現像料もとられて、2本フィルム出すと2000円ちょっと。
フィルムが2本で1000円として・・・
と計算すると、ランニングコストがかかりすぎ。
カメラ屋さんも行ったり来たりだし、電池も高い。
やっぱり買うぞ!
そういえば、ヤマダ電機のポイントが15000円位たまっているし。

と、言うことでヤマダ電機で今日、買ってきました。
デジタル一眼レフ。LUMIXだよーん。
べつに望遠レンズはいらないので、シンプルにレンズ付きで、ポイントと、還元ポイントもついて、50000円弱でした。

さっそく何かとらなくちゃ。・・・なんかピンボケ。
チャンと、説明書を読みなおして、お勉強します・・

ちなみに、これは、100均の多肉植物寄せ植えです。
もちろん鉢も100円。結構かわいいです。

ところで、ひとつ難点が。
いいカメラでの写真は、サイズ大きすぎて、ブログアップするのにちょっと面倒です。 ま、いいけどね。


伊勢原のデイサービス「のい」で遊びました。

2009-06-13 23:06:29 | 訪問看護、緩和ケア
瀬谷区メディカルセンター訪問看護ステーションを立ち上げ、3年前に退職するまで管理者をしていた上原さんが、自分の地元で訪問看護ステーションと、デイサービスを始めています。
今年は晴れて認定訪問看護師の資格も取得し、少しずつ利用者さんも増えているようです。
この日は、上原さんのデイサービス「のい」に、うちのステーションスタッフをご招待していただきました。     「のい」は、伊勢原市西富岡と言うところにあります。古い民家を利用したアットホームなデイサービスです。
中にはると、お手製の料理がズラッと並んでいました。
上原さんは秋田県出身で、うちの管理者時代から、よく郷土料理を作って食べさせてくれたので、懐かしい手料理にみんな大喜びでした。
なんだか、田舎のおばあちゃんちの夏祭りに遊びに来た、みたいな感じで、欄間の下、たたみに座って乾杯をしました。

中央で、オレンジの服を着ているのが、上原さんです。        この花は、何の花でしょうか?デイに入る道沿いに咲いていました。見たことない花です。
周囲は見事な田園風景。
大山の山裾に、のんびりとした田畑が広がっていました。下の田んぼの写真は、清潔なお風呂場をあけると見える風景です。
始まってまもないデイサービス、看護師たちが丁寧に一人一人入れているので、時間はかかって大変だけれど、そこは妥協しない上原さんのこと、きっと利用者さんのお肌はピカピカだと思います。

   

近くには、牛やさんもあります。乳牛です。
おもしろいのは、外から「牛さーん。」と呼ぶと、「なに?」とばかりに振り向くんです。  「も~うるさいよ」って感じでしょうか?

   
裏山のほうへも行ってみました。
あまり、人が入らないような山道がずっと続いていました。途中、アザミの花がいっぱい咲いていました。蝶々もひらひら・・・
上原ファームのキウイも、たくさん実をつけていました。もっと大きくなります。
  土手にミントがたくさん自生していました。 
上原さんの御主人は、趣味の菜園を持っていて、デイでは、そこでとれた野菜や果物も出してくれるそうです。

山道の入口付近に、山桃の木がありました。いっぱい青い実を付けています。
いいなー。赤くなったら、ジャムにしたいなー。
          下の写真は、ズッキーニです。 
上原ファームを覗いていたらみつけました。 ナスの仲間と聞いていたので、ぶら下がってなるものだとばかり思っていました。あとで、包丁で根元からざっくり収穫しました。   胡瓜が土からニョキっとはえているみたい。
 散歩に行っていた高橋さんと岩瀬さんが桑の実をとってきました。 甘酸っぱくて、おいしかったですよ。

おなかいっぱいになったあとは、涼しい台所で話す人や、散歩する人、マッサージチェアでリラックスする人など好きに過ごしました。
上原さんは、魔法のように柔らかい手を持っていて、何人かはハンドマッサージ講習をうけていました。
それから、リラックスできるソフトタッチのマッサージ。
お互いにやりっこです。

私は、なぜは眠くて眠くて、マッサージチェアでうつらうつら・・・
マッサージチェアを桜井さんに譲り渡してからも、今度はソファーでうとうと・・
岩瀬さんに、手をもみもみしてもらったり、みんなの声を聞きながら、気持ちいい時間を過ごしました。
なんかこう、癒された感じでした。

 気持ちいい時間が流れます。 
デイの利用者さんも、いつもここで手や足をマッサージしてもらっているんですね。
                  

こんな時間を過ごせるところが、瀬谷の近くにあるといいのになー。
楽しい時間を感謝しつつ、みんなで帰途につきました。

伊勢原近辺の方、お勧めですよ。
訪問看護と、デイサービスは、「のい」をよろしくお願いします。

なんだか、もやもや。

2009-06-12 23:49:10 | 訪問看護、緩和ケア
2週間ほど前に、ご家族が訪問看護を希望されていると、連絡が入りました。
まだ入院中で、帰ったら訪問看護と、往診医を希望するとのことで了解し、入院中の病院と連絡を取りました。
病院の相談室にも連絡が入っており、退院時は往診医と訪問看護が入ることで退院調整を待っていました。
その方が、「急きょ退院になるのでお願いします」と病院から連絡が入り、医師にも訪問看護の指示書をお願いしましたが、何故か家族からもケアマネからも連絡が入りません。
ケアマネに連絡したところ、「は?」「訪問看護は、聞いてませんよ。家族が勝手に動いているので私は知りませんから、申込書はかけません。入院だって、10日もしてから知ったんですから」って・・・
どうりで、ご家族がケアマネの名前も知らないはず・・・
「でも、往診の先生も決まったし、今は落ち着いていて問題ないので、いらないと思います。往診医に面談についていった時も、そんな感じでしたから。ご家族にもう一度確認はしますが。」とのこと。
なに?なんなの? 
こちらは、病院と連絡とりあっていて、相談室と段取りもしていて、初回訪問の日とか相談するつもりだったんですが・・
とりあえず、病院の相談室に、ケアマネから「いらない」と言われた旨話しました。
相談室の担当者は「病状も不安で、今落ち着いていても近い将来悪化していく可能性が大きいし、ご家族も何かあるとパニックになりやすいので、訪問看護は絶対必要だと思います。ケアマネのところで止まっていしまうのは困るので、ケアマネには私からもう一度話します。」と言っていました。
しかし結局、夕方にはケアマネから「ご家族と話しましたが、何かあった時のために往診医を頼んだので、訪問看護は必要ありません。」との最終返答が来ました。
はぁ~。もういいです。
別に、私も暇なわけではないし、新患さんの導入はそれなりにエネルギーもいるので、必要とされないのに行く気はありまあせんから。
けれど、そのケアマネさんの、物の言い方や、いかにも嫌そうな対応、「家族が勝手に動いてるだけ」と言う言葉に、不愉快で憂鬱になってしまいました。

なんでしょうかね。声からするといいお年なのだと思いますが、断るにも断り方があるとおもうのですが。
こういう人が、病気のことも知らないで高齢者のサポートしてると思うと、気持ちが落ち込んでしまいます。

病院側からは、必要性の説明はちゃんとされているはずのなのですが、まあいらないと言われればそれまでなので。
結局、訪問看護がどんなものかを知らないケアマネが、ご家族に必要性を説明できないだけだと思うのですが、病気も含めて在宅療養を知らないケアマネさんは、まだまだ沢山いるんでしょうね。

往診医と訪問看護師は、役割が全然違う事も、きっと知らないんでしょうから。

とにかく不愉快な、お話でした。

気をとりなおして。
夕方からは、うちのステーション主催で、「デュロテップMTパッチ」の勉強会をしました。
今回は、区内の5つのステーション、近くのケアプラザや看とりを頑張っているNPOにも声をかけ行いました。
ヤンセンファーマ株式会社の担当者の方、どうもありがとうございました。

基本に戻り、ちゃんとご家族にも指導できるとおもいます。

毎日、いろんな事があるので、怒ったり、泣いたり、笑ったりと七変化で、一日終わると結構へたばります。

でも、明日は、前任の管理者が立ち上げた訪問看護ステーションのデイサービスの遊びに行くお約束をしています。
いやなことは忘れて、みんなで楽しんできたいと思っています。

訪問の道すがら・・・

2009-06-11 08:22:01 | 訪問看護、緩和ケア
往診の帰り、いつもの泉川をちょっとのぞきました。
曇天の空の下、この前見たときよりも、草ボーボーでしたが、真夏に備えて今のうちに、栄養たっぷりの水分を吸い上げているんでしょうね。
きっと、みずみずしい緑の葉を広げる準備をしているのだとおもいます。
携帯で撮った写真なので、川の向こう岸に、色とりどりの花を競っているアジサイが、映っていないのが残念です。
橋の真ん中から、数人の子供たちが、ザリガニや小魚を捕るのに熱中しています。
 
   宮沢から、下瀬谷に向かう裏道には、いつも季節の花が植えられています。
なんか、ローカルな雰囲気で、道沿いに並ぶのは、赤いタチアオイです。
後ろの、ブルーのアジサイとのコントラストがきれいでした。

私の中でタチアオイは、真夏の農家の庭先に咲きほこる、力強いイメージです。
ずっとむかし、あちこちの農家の庭先にはかなりの確率で、タチアオイが咲いていたような気がします。・・・夢かなー??
とはいえ、やっぱり瀬谷は「田舎だなー」とおもいます。

10日は、午前中に耳鼻科の往診4件、夕方皮膚科の往診2件あり、瀬谷中をクルクル回っていた気がします。
皮膚科の往診中に、ステーションから10年担当していた患者さんの呼吸停止のメールが入りましたが、何故かしみじみと、淡々として受け止めていました。

3年前に癌がみつかり、今年に入って全身の転移が分かりました。
もともと、下半身に麻痺があり、痛みがわからなかったので、発見も遅くなってしまったのでしょうか・・
先月末、奥さまが「絶対家で看取る」といって、連れて帰ってきたときは、すでに癌性胸膜炎も併発していました。
褥創もひどくて、できればきれいに治して見送りたかったのですが、残念ながら
2度目の皮膚科往診の日に旅立ってしまいました。

往診のあと、もう一人の担当者神口姉さんと、死後の処置に向かいました。

10年以上、献身的に介護してきた奥さまが、笑顔で待っていてくれました。
ショートは断固拒否だったお父さんのために、旅行も我慢して、毎日献身的に(箱入れオジサン状態)介護してきた奥さんですから、「もう、何も思い残すことがないです。やるだけのことはやったから」とさばさばしていました。
決して冷たいわけではなくて、本当にやりきったことを、私たちは一番知っていますから、一緒に思い出話をしながら笑顔でお別れの支度をしました。
ご本人も、すごく穏やかに笑っているようでした。
「長い間ありがとう!あとは、奥さんがのこりの人生楽しく過ごせるよう、見守ってあげて下さいね!」そんなお別れをして、帰途につきました。
奥さんが、「本当に、看護師さんのおかげで今までこれました。」と言って見えなくなるまで息子さんと見送ってくれました。

昼過ぎにに、来週のめぐみ在宅診療所の「緩和ケア研究会」でのプレゼンの打ち合わせを、下瀬谷ケアプラザの方として、その原稿作りもしないといけないしで、気持ちばかりが焦っていて、なかなかあわただしい一日でした。
そして今日も、うちの専任ケアマネが受け切れない依頼に振り回されつつ、過ぎていきました。
明日は、看護学生さんのカンファレンスもあり、やり残した書類の山もかたずけなければなりません。ひょえー

忙しくなってきました。

訪問看護やりたい看護師さん、募集してます。来て下さーい!!

存在と生きる意味を支える援助。

2009-06-09 22:17:05 | めぐみ在宅緩和ケア関連

今日から、医学部看護学科の学生さんの実習が始まりました。
午前午後の同行実習の間に、めぐみ在宅クリニックでの「デスケースカンファレンス」に連れていきました。
今日のケースは、うちのステーションで1年以上かかわった患者さんの振り返りであったため、スタッフも4人参加しました。

「すべて自分で納得し、決定する。」それが支えでありました。
「生きたい。そのためには絶対にあきらめないで、最後まで戦う」
その強い信念のもとで、辛い化学療法に通い、痛みのコントロールがうまくいかなくても、麻薬の増量を嫌がり、病状がすすんでも決して在宅緩和ケアのための往診医を受け入れない方でした。

その間の、葛藤はとても壮絶なもので、常に傍で支え、寄り添い、受け入れていたお母さんなくては、成り立たなかったとおもいます。

そして、担当していたスタッフも、その苦しみを緩和できないことに、同様に苦しんでいました。

約1年間の療養の中で、ほとんど自分で決定し、ベットもリフターも車いすも、全部自分で選んできた方です。
反面、進行している現実は、気ずていたはずです。
しかし、あえて目をそむけているようでした。
そして、苦痛を取るために必要な、いくつかの医療的なアドバイスを、受け入れようとはしませんでした。
それは、自分の病気を受け入れ、現実を目の当たりにするかもしれない、恐ろしいことだったのかもしれません。

痛みのコントロールが不良で、何度か往診での緩和ケアもお勧めしましたが、それはきっと、「戦うことをやめることと」と考えたのではないでしょうか。

どんな言葉も、その方の強い信念のもとでは、空回りするだけでした。
しかし、病気はどんどんと進んでいきました。

しかし、振り返ってみて、「自分で決定すること。=自律」が支えである患者さんにとって、たとえそれが痛みを伴うことであっても、そこに沿うことが支えででもあるわけです。
本当に必要な情報を、提供する難しさはありますが、その支えに沿うことが、存在と生きる意味を支えることになる・・
私たちは、患者さんを管理するのではなく、その存在と生きる意味を支えることが使命なのですから。
この方の場合、そこにはお母さんと言うすばらしい援助者がいました。
本当に、このお母さんとであえたことを感謝しています。
こんなにも、母親は強く大きいものなのだと、教えられました。
何にがあっても、わが子の思いに沿った母でした。
苦しくて、当たり散らされて、なじられても、わが子を必死に守ろうとしていました。
担当のスタッフは、「本当に、お会い出たことを感謝いたします。」と涙していましたが、それはみな同じ思いでした。

お母さんは、時折ハンカチで涙を拭きながらも、静かに淡々と当時を振り、お話をしてくださいました。
結局、最後はお母さんの決断で、小澤先生に入っていただいたのですが、すべて受け入れご両親や御兄弟に看取られ旅立ったのはそれから10日ほどのことでした。

ほんとうに、勉強をさせていただきました。

どこか、あっけにとられたような感じの学生さんでしたが、きっと彼女たちなりに感じたことがあったと信じています。
まだ、臨床すらよくわからない学生さんたちですが、私たち看護師は決して、患者さんを管理する立場にあるわけではないことを理解してほしいと思います。
病院では、ともすれば病気は見れるけれど、プライドばかりが先行して、人をみれない看護師や医師がたくさんいます。
フィジカルアセスメントも大事ですが、その前に本当の意味での援助とは何かを、最初から学べる機会があるといいですよね。