3月9日 水曜日
前回挙げたアナフィラキシーの問題を考えるに当って、
ミツバチに接する人達はどうしているのでしょうか
?
とそこで、最近のイチゴ生産農家さんはどんなミツバチに受粉して
もらっているのだろうか?
実際に活躍するミツバチにその問題がないのか??
そんなことを考えている時こんな記事を見つけました。
「イチゴの受粉、ミツバチ不足で主力は‘マルハナバチ’」
マルハナバチ?…もしかして
以前からAが授業でも話していた
「あの“プーさんに出てくるハチ”かな?」
ビンゴでした
但し、マルハナバチも何種類かあって在来種と外来種があります。
Aが「昔は見かけなかった」と話したのはこのセイヨウオオマルハナバチ。
見た目はとっても可愛いのですが、残念なことに
「セイヨウオオマルハナバチが繁殖すると、餌や巣の競合により
在来種を駆逐したり、受粉を依存する植物を減少させる心配がある
ことがわかりました。このため平成18年国はセイヨウオオマルハナバチを
外来生物法で「特定外来生物」に指定し、飼育・保管・運搬等を
規制するとともに、飼養者に対しては野外逸出防止の適正な施設を
整備し、管理を行なうこと等万全な対策を講じることを義務づけました。
しかし、法施行前に逃げ出し野生化した個体は生態系への悪影響が
懸念されることから防除活動を行っています。」とのこと。
ちょっと可愛そうな気がします
一方 イチゴ生産農家さんでは在来種である‘クロマルハナバチ’に
受粉してもらっているようです。
この‘クロマルハナバチ’について少し調べました
この‘クロマルハナバチ’を販売されている企業さんの
HPから。
「利用者(=生産農家さん)から多く聞かれるクロマルハナバチの意見は、
① メス(女王バチ、働きバチ)とオスの識別が容易
② おとなしい
③ 働きバチの体サイズが大きく施設内での観察が容易
などが挙げられる。
性格がおとなしく やさしいハチで、セイヨウオオマルハナバチよりも
攻撃性が低く、ほとんど刺すことはありません。
セイヨウオオマルハナバチと比べ働きバチの数は少ないですが、
数頭のクロマルハナバチは数千頭のミツバチと同様の働きを
することがわかっています。身体が大きく、授粉活動も丁寧に行います。
また、セイヨウオオマルハナバチと違い、特定外来種に
指定されていないため、申請手続きなどが不要です。
日本にもともと生息するハチなので、生態系を崩す
心配もありません。
マルハナバチはイチゴの花が好きです好きという言い方は
正確ではないのかもしれませんが、トマトでの利用と比べた
場合明らかに巣箱の寿命は長いと言えるでしょう。
また、マルハナバチは本来寒い地域に生息しているので、
ミツバチが活動を始めないような早朝や曇雨天の日、あるいは
今年の初めのような強い寒波による低温条件でも受粉活動を
してくれることが確認されています。」
ミツバチよりも見た目、可愛いしイイかも
と思いましたが、
「巣箱の寿命」という言葉に引掛り調べました。
ミツバチの働き蜂寿命は1ヶ月~数ヶ月程だそうです。
それに比べクロマルハナバチは1ヶ月~1ヶ月半ないし
2ヶ月程と短命だとか。
巣箱の寿命が働き蜂と同じということは、飼育は無理なのでしょうか?
毎年購入しないといけないようです。
他のHPにはこんな内容の記載も…
「ミツバチより体が大きく同じ花を頻繁に訪れることで花自体を
傷つけてしまい、果実がうまく実らない恐れがある。
花粉交配に使える期間も短い。」とありました。
また
「クロマルハナバチに切り替える生産者や生産団体も少なくない。
しかし、安易な切り替えは新たなる生態リスクを生み出す危険性を
指摘する研究者もいる。
商業的に生産された遺伝的多様度が減少した個体群が野外に漏出した
場合、もともとその地に分布するクロマルハナバチの地域固有の
遺伝子を攪乱する可能性がある。これらのことから、法的な規制は
なくとも、在来種マルハナバチを利用する場合にも逸出防止のための
ネットの展張は必要である。もちろん、利用上の側面からもネットを
展張することは有用であり、野外の花への訪花、天敵による被害の
防止など在来種マルハナバチに施設内で安定的に授粉活動をさせる
ための最低条件と言える。」とも…。
やはり日本における在来種であっても各地そこそこの環境にあった
生物がおり、人為的に生態系を壊すようなことがあってはならないと思う
ということで、ニホンミツバチが最もエコなハチという結果になりました。
でも結局ミツバチもマルハナバチもアナフィラキシーの起因物質を
持っているのだそうです。
…はぁ
お疲れ様でした
続きはまた次回。