昨年末、突如発表されたHOYAとの経営統合(実質的にはHOYAへの吸収合併)そして、先日来の一連のペンタックス社内でのゴタゴタは、最近ではどの企業でもあるのかもしれませんが、一眼レフをペンタックス一筋で通してきてデジタルになってもペンタックスを使い続ける私にとっては、今後を考える上でも大変な心配ごとです。
昨年秋にK10Dをリリースしたときには、これでいけるな、これでデジカメ戦争の荒波をなんとか乗り切れる目処が立ったかな...と思いました。
HOYAとの経営統合が発表されたのはそんな矢先でした。
やはり、実情はそんなに厳しいのかということが、正直にそのときに思ったことでした。
単発のカメラであれば、その後そのメーカーがどうなろうとそれほどの影響はありませんが、一眼レフはそのレンズというものがひとつの資産になってしまいます。
今まで、そのユーザーを本当に大切にしてきてくれたのが、ペンタックス(旭工学)というメーカーでした。
ペンタックスは不器用なメーカーです、商売が下手だと思います。でも、だからこそ我々を裏切らないその姿勢に惚れ続けてきたのです。
株を投機目的に所有しているファンドやペンタックスが持っている一部の事業が欲しくてペンタックスを我が物にする方々にお願いしたところで、どうなることでも無いとは思いますが、
事業不振で畳まなければならないのならともかく、折角元気を取り戻している事業を同じ信念のもとで続けられるよう切に願う次第です。
おそらく、ユーザーをぞんざいに扱い、商売上手なペンタックスになってしまったら、技術者もそれを支持し続けたユーザーも離れてしまうと思います。
これは、日本のモノヅクリの精神にも関わる問題だと私は考えます。