能登尚彦 weblog

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ユビキタス無線工学第12回 (最終回)

2007年07月13日 11時10分38秒 | ユビキタス無線工学
4月からはじまったこの授業も今回で最終回となってしまいました。

今回の最終回はインピーダンス整合でした。

高周波を扱う上で、伝送の原理として

信号源のインピーダンス=伝送路のインピーダンス=負荷のインピーダンスということが理想です。

しかしながら、これがなかなか一致しないのが現実でインピーダンスの整合がとれていないところにインピーダンス整合回路を入れてやることが重要です。

また、高周波の回路を設計する上で「集中定数回路」にするか「分布定数回路」にするかを決定することは極めて重要な事柄です。この境目というのは取り扱う周波数で考えてもいいのですが、回路と回路を結ぶ線の長さが無視できるような波長の周波数を扱う回路を「集中定数回路」それが線の入り口と出口で電圧が変化してしまうほどの波長の周波数でその影響を考慮して設計をしなければならないような場合に「分布定数回路」の基板の設計をしなければならないというお話がありました。

このあたり、分布定数回路の基板の設計の基本になるようなお話(Qマッチセクションの話 (ユビキタス無線工学と微細RFIDの本74ページのあたり)をされました。

最後の10分ぐらいは試験対策として、フィルタの設計のおさらいをやりました。


この授業、初めに受講したのは社会人への公開科目となった5年前からですが、基本的なことは何も変わってはいません。ただ、毎年 このあたりの話題は旬のものということもあって微妙に重点を置かれる部分が変わったり、新しい生の情報を聞くことが出来て楽しいです。

ただ、年々感じることではありますが、授業の内容自体がホリュームアップしてきているのに13回という回数は少なくて(特に今年はハシカ休講がありました)特に今年は例年に比べて、やや抽象的な授業内容だったような気がしました。

でも、根日屋先生が口をすっぱくしておっしゃっていた、社会に出て必ず役に立つことは

    ①三角関数をしっかり覚えておくこと
    ②インピーダンス整合の基本的な方法をしっかり覚えること
    ③フィルターの基本的な設計をしっかり覚えること
    あと「共振回路」でしょうか。

おそらく、何年か先か何十年先かわかりませんが彼らが現場でアタマの中でパッと
思い出すことだと思います。

最終回の最後の一秒まで、熱弁を奮われた根日屋先生に大変感謝をしています。

ありがとうございました。

学生さん、また単位を目的として聴講されていたみなさん、来週の試験頑張ってください。