今年のインフルエンザが異様に速く席巻しているのはナゼか。。。
ここのところ、メディアも賑やかになり、管理人も関西ローカル(MBS ミント!)で解説したりしています。で、この取材を機にスイッチオンした頭で思いついたのは、2シーズン前からの経緯です。
1.2シーズン前に、「オージーインフルエンザ騒動」というものがありました。
2017年、オーストラリアを中心にH3N2が大炎上、それが入ってくるぞ・・と、往来多いUKはじめ英連邦諸国が戦々恐々としてマスコミには”Killer Aussie flu”の大見出しが並んだのでした。そして、実際にも、UKはじめ欧州ではそれなりの事態になりました。つまり、先立つ南半球、特にオーストラリアの状況は、続く北半球シーズンの「流行」と「心理、世間一般の雰囲気」の両面において影響が大きいという教訓が、2017年に得られていたのでした。
2017年9月の報道↓
https://metro.co.uk/2017/09/26/killer-aussie-flu-h3n2-is-heading-to-the-uk-6955857/
Killer ‘Aussie flu’ H3N2 is heading to the UK
2.今年の4月、南半球シーズン
今年2019年の南半球、就中、オーストラリアはといえば、(比較的穏やかだった2018年とは雰囲気が変わり)、結構なことになっていました。南オーストラリア州では急激な立ち上がりに、慌ててワクチン接種を前倒しということも大見出しで報道されています。
Flu vaccine program brought forward as surge in cases surprises health authorities
つまり、2019年は南半球シーズンとおなじ光景が、「流行」と「人心・心理」の両面で起こっているということになります。
3.LCCの大盛況
いま、流行レベルマップで真っ先に真っ赤(定点当たり30超えの警報レベルの色)がついている沖縄県。LCCの大盛況で東南アジアからも大きな奔流が。ひとつには、那覇空港は東南アジアに(関空や成田に比べても)近いことがあります。たとえば、Peachはバンコク線を、成田関空から飛ばしていませんが、那覇からは飛ばしています。4時間の壁、機材の性能やクルーのローテーションなどの要素から、A320型しかもっていないLCCが飛ばしやすいのが4時間以内の距離。その点で沖縄はとても有利。LCCの就航にも、インバウンドにみ、もちこみにも。
4.ラグビーW杯のマスギャザリング
言わずと知れた、当サイトの常連さん皆さんの頭の中に真っ先にあるのがこれ。
渡航医学会、愛媛の時から、マスギャザリングのシンポで言ってました。オリパラと並列で。W杯。あの時の話題は麻疹風疹・インフル・侵襲性髄膜炎でした。観客規模はずっと小さいけれど、バレーボールもやっていますね。
https://blog.goo.ne.jp/tabibito12/c/a1347fd0a6bbda67171ed387d746f0e4
その他、年によって流行の型とか、感染研サイト示しながら話していたのでした。
テレビ(MBS ミント!)でコメントしたVTRが番組HPからご覧いただけます。
https://www.mbs.jp/mint/news/2019/10/10/072600.shtml
Yahooニュースにも転載されておりますので、文字でもお読みいただけます。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191010-00010000-mbsnews-hlth