焦燥のK尾根コース

今日は何位でしょうか？

激坂に跳ね返されながら泣きの押しで上り部分を終えて下りに入った。
全体的に難易度の高いK尾根ではあるが、木の根に気をつけ、速度を落とせば意外に乗車率は高い。ほとんど誰もがクリアできないポイント３ヶ所以外は大丈夫だったりする。

この日は蜂も出ず、ハイカーさんも１人すれ違ったのみで順調に下っているかに見えたが・・・ライン（というよりは溝）から飛び出してしまった前輪を軌道修正できずにいるうちに転倒。

右肘から腕にかけての数本の傷を発見し『まぁいつものことか』なんて思った僕は傷よりも深い問題を出来事を発見してしまう。
それは傷口よりも大きく口を開けたサドルバッグだ！
淡い期待を胸に中を覗くと残っているのはタイヤレバー3本のみ！

え゛～っ、落とした中身ってサドルバッグより遙かに高いぞ！
当然といえば当然だけど周囲には何も見あたらない。とりあえず探しに逆戻りを始めた。さっきまで下ってきたトレイルを下を見ながら、脇の方もキョロキョロしながら押す。焦ってサドルバッグを閉めずに歩きだしている！

10分ほど歩いただろうか？『サドルバッグを開けたのってH寺駐車場だけだよなぁ～』なんて思いながら歩いていると画像のようなゴミが捨ててあった。
ボロボロのビニル袋にくるんだ塊に『誰だよ～しかも道の真ん中に！』

いゃ、それは僕の落とした替えチューブだった！もしかして！っと２ｍ程先を見ると靴下にくるまれた携帯工具らしきものが見える！
工具を拾うとその先には小型のワイヤー錠とCO2ボンベにアダプター、パンク修理パッチと全てが揃った。

きっとさっきすれ違ったハイカーさんは
『今日はゴミがたくさん捨ててあるなぁ』
と思ったことだろう。

9時25分、無事に総額6000円余りの品々を回収した僕は、関係あるかはわからないけどサドルバッグを容量拡大モードに切り替えてファスナーに負荷を掛けない状態にして再びK尾根を下り始め、9時45分に尾根を脱出。
よせばいいのにハンドルを次のT山方面にきってしまっていた。

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