国公立大学の合格発表が続々行われているよう。晴れて大学生になられたみなさま、誠におめでとうございます。
今日は大学生の先輩として、大学生ブロガー対談企画やってみます。医学部進学をテーマに語ってみました。本日お迎えするのは、同じく医学部生ブロガーのこなりかほちゃん。どうぞお楽しみください。医大生・たきいです。
こなりちゃんも記事を書いてくれてます。
医学部に入ってから知った医学部の実態(前編) │医大生たきいさんと対談
http://konarikaho.hatenablog.com/entry/2015/03/10/180000
●こなりかほ
北海道札幌南高等学校卒業。現役で医学部合格。春から医学部4年生。
「しらべぇ」のライターをこなすなど医学生離れした活躍ぶり。
その美貌と文才とは他大医学部男子をトリコにする。
Blog:こなりかほのそんなとこ
Twitter:@ka__amazing
2015年3月、新宿にて……
医大生たきい(以下、たきい):東大の駒場祭一緒に回ったとき以来だね、こなりちゃん。
こなりかほ(以下、こなり):うん、たきいさん久しぶり!今日はダイエットお休みしちゃおうかな(笑)
人の役に立ちたかったから医学部に?
たきい:ところで、こなりちゃんはどうして医学部を目指したの?
こなり:お医者さんになりたかったから!
たきい:医学部の入試には大抵面接があるけど、こういうときさらにツッコまれるよね。
こなり:人の役に立ちたかった、というのが一番の理由かな。医師って分かりやすく人のためになれるじゃない。だけどね、私、医学部を目指したワケっていろんな理由が組み合わさった総合的なものだと思うの。
面接では語れなかった医学部志望の動機
こなり:人の役に立ちたいといったこと以外にも、もちろんお金の理由だってなくはないし、人体はどうやったら効率的に使えるのかなっていう学問的な興味もあって医学部を選んだ。
たきい:確かに人が考えることなんて、どれも多元的な根拠に基づくよね。
こなり:私は、間違っていると思ったことは続けられない性格なの。だからノルマが課されるような職種は向いていないと考えていたかな。たとえば教育系のお仕事。自分の教育理念に反することを上から強要されるなんて私には受け入れられないよ。そんなことを高校の先生に面接の練習してもらったときに喋ったら、先生ね、ムッとなっちゃった(笑)
たきい:そりゃそーだろ(笑)。自分が本音でどう思っていたって、医学部の面接では選りすぐりのキレイゴトを作文してこなきゃ。本音は隠してあげちゃってもいいかもしれない。医学部を目指したきっかけっていろいろあるけど、その中でも積極的な理由のものを2、3個選んで話してあげる。これが志望理由を聞かれたときの受け答えのコツかもしれないね。俺は「作文」が得意な人間だったから面接とかこうやって切り抜けてきたけどさ。医学部入試って半分就活みたいなもんだから自分をよく見せないと(笑)
医学部に入ると医者になるしかない
こなり:高校生くらいまでは将来の夢とか聞いてみたり語ってみたりするじゃない。だけど医学部の中にいるとそんな将来の話なんて滅多にしなくなったよね。
たきい:みんながみんな医者になる人生だからかな。
こなり:みんな医者にしかなれないと思い込んでいるんだよ。医学部に入ったら医師免許を取るのは当たり前。だけどその先、ほんとはなんにでもなれる。起業したっていいわけでしょ?
たきい:俺はむしろ医学部は医者にしかなれない…!、未分化だったのは高校生までで予定運命が決まっちゃった…!って、むしろマイナスに捉えてたからその「思い込み説」は斬新かも。
こなり:自分の価値観に留まっちゃいがちだよね。医学部は勉強頑張らないといけないし、部活ガチ勢はもうそれだけで時間ないじゃない。医学部にいるとアンテナを広く持つのって難しいよね。
たきい:それは反省しがちなとこ。正直政治も経済も疎い。こんなんでこの先社会に出て大丈夫なのかなと、ときどき不安になるわ。
こなり:人を治療するっていうのは医者にしかできない専門的なことだから、それだけできればいいのかなという気もしてきちゃうけどね。
たきい:俺はでっかい人間になりたいから(笑)、医者の仕事だけって風にはなりたくない。いろんな角度や切り口で物事をみつめる姿勢はずっと持ってたい。そういう意味ではいろんな学問の入り口に触れられて、なおかつ本当に医学部に行きたいって自分の中で確認できた浪人時代は貴重だった気がするよ。
東日本大震災で医者への思いを新たに
こなり:私たちはバブルが崩壊してから生まれて、震災の後に大学に入った世代だよね。震災からもう4年も経つんだね。
たきい:実は中学生のころからずっと医者になりたいと思っていたんだけど、東日本大震災があって人生を見つめ直したんだ。宮城県の県立高校を卒業して、大学「不」合格発表を見届け、その2日後に被災。当時は今の自分には勉強することしかできないんだと思って勉強してたけど、あのときの東北の浪人生の無力感は凄まじかったと思う。そんなとき、テレビや新聞で被災地で頑張っている医師の先生の姿を見た。自分も困難にも立ち向かえるような力強い人間でありたいと、医師への思いはより明確になってさ。あれから4年。毎年この時期になると、思いを新たに頑張ろうという気持ちになるよ。
●医大生たきい(Author)
宮城県仙台第一高等学校卒業。一浪で医学部合格。春から医学部4年生。
医大生ブログランキング1位。医学部入学から毎日ブログ更新中。
22歳だと言うと驚かれるのが最近の悩み。
Blog:医大生・たきいです。
Twitter:@takimaru_gt
(こなりちゃんに締切伸ばしてもらって頭が上がらない人(笑))