本ブログの医学書レビュー記事のタイトルとよく見比べていただきたいのですが、
<医学書レビュー過去記事>
【極論】循内回る前に読んでおきたいこの一冊
【まとめてみた】精神科回る前に読んでおきたいこの一冊
今回のタイトルは
読んで「おきたかった」
でございます。諸般の事情をお察しくださいませ(笑)。正直者です。医大生・たきいです。
腎臓もやるじゃないか――
極論で語る腎臓内科 (極論で語る・シリーズ) | |
香坂 俊 | |
丸善出版 |
国試の腎内領域の問題、特に臨床実地問題には病理画像がつきもののようですが、本書は驚くべきことに腎臓なのに病理画像が1枚も載ってません。よって国試向けの勉強としては他の本でも勉強しないといけないのは明白ですが、逆にいうとそれが本書の最大の特徴かなとも思います。腎生検を取り上げない腎臓内科の本。「使える知識だけを」という【極論】シリーズの狙いは本書でも貫かれています。
病棟を回った時には、どうしてここにいる先生たちはこの診療科の道を選んだのだろうということまではたったの2週間では感じ取れなかったのですが、この本を読むと腎臓内科医の誇りのようなものがなんとなく感じれるのがgoodでした。
ただし、診療科の特性上なのか、極論で語る循環器ほどの読後の爽快感はなかったかも…(笑)
【極論】循内が、
うおおお、マジっすか!!!
って雰囲気だったと仮定すると、
【極論】腎内は
へー、なるほどねー。
くらいです。
「この本は腎臓病に興味のある学生さん、研修医、そして一部の若い腎臓内科医を対象としています。」
(極論で語る腎臓内科 あとがきより)
とありましたが、
むしろ、腎内って何が楽しいの?って思っちゃった医学生にもいいんじゃないかと。
未だに「腎生検画像がどれも同じにしか見えない」というレベルの筆者を「もうちょっとちゃんと腎臓勉強してみようかな」と思わせてくれたのが本書を読んだ一番の収穫だったのかもしれません。
(読み物系の消化器の本を熱望している人(笑))
極論で語る腎臓内科 (極論で語る・シリーズ) | |
香坂 俊 | |
丸善出版 |