医大生・たきいです。

医大生的独言。

お見舞いも学ぶこと多し

2015-08-25 23:59:59 | 医大生的生活

東北は秋の気配が色濃くなってきて、布団に潜るのが心地よいここ数日間でございます。関東以西はきっと自分の体には合わず、やはり東北であります。医大生・たきいです。



高校時代の友人が入院中で暇だからお見舞いに来てくれというので、共通の友人を連れて病院まで遊びに行ってきた。

病院というのは大抵の人にとって非日常の空間なはずだが、医学生も病棟を回り始める学年になってくるとそこは日常の空間なのだという風に認識を変えてくる。病棟が非日常だという医学生がいるなら、その人は低学年かサボり魔かのどちらかである。病院にいるとなんだか気持ちがお仕事モードになる。アウェイな場所であろうとも病院のつくりはどこも似たようなものだし、初めて来た病院でもなんとなくどこになにがあるのかくらいは想像に容易いのだ。お見舞いに来たはずなのにどうも実習中のような気分。

困ったことにたった数か月病棟に出ただけで医療者側の視線が身についてきてしまった。今日は面会者なのに用を足したくなればついついスタッフ用トイレを探してしまうし、自分の大学病院と比べたりなんかして施設のきれいさを気にしてしまう。さらには、整形外科でオペ後退院間近の患者と聞いただけで「なんだ元気そうじゃん」と早合点してしまったところもよくない。入院なんてさぞ辛かろうにとまず第一に思えないようでは心が優しくないし、こんな態度は医療人として失格な気もする。ちょっぴり反省した。

筆者がお見舞いに行ってくると聞いた我が母親からすかさず指導が入ったが、お見舞いにも社会的マナーがあるそうで、のし紙の「結び切り」「蝶結び」の使い分けには注意しなければならないそう。意外にも縁起のいい悪いが使いわけにはならない。簡単に言えば「結び切り」は1回切りであってほしいものに対して、「蝶結び」は何度も繰り返していただいて結構というものに対して用いるのだとか。従ってお見舞いの際に「蝶結び」ののし紙を送るのは禁忌ということになる。因みにその人には一回切りであるのが望ましい結婚の贈り物には、この理屈で「結び切り」を用いるというのも覚えておきたいところだ。我々医学生はこうした社会常識が欠如しがちな人種なので、国家試験にでも出題してもらって少々勉強させてほしい(笑)

友達に会いに遊びに行ってきた場所がたまたま病院だった…くらいのつもりだったが、案外学ぶことが多かった。病院はいつ何時も学びの場所である。さておき、お大事にね!








(12月開業の仙台市地下鉄東西線が地味に楽しみな人(笑))