カミさんが愛用している有名なサプリ
もう何年も前から…
だけど
そのおかげで
いつまでも若々しいとか元気だとか
そんな雰囲気は全く無いような…
少なくとも
僕の目にはそう映っている
さほど老けた感じはしないものの
驚くほど若く見えるわけもなく
いわば歳相応に…
(髪を染めてなければ立派なBBA!)
(かく言うオレもほとんど同じか?)
それにしても
ずっと続いてきた定期購入
累積費用も決して安くないから
やめればいいと僕は密かに思ってるけれど
いまさらやめるわけにもいかないか?
やめれば
一気に老け込むという呪縛?
恐るべし!
サプリメントというヤクブツの魔力…
今日も歩いたり走ったりしながら
10キロ以上はこなしたいと
いつもの11キロのジョグコースをゆっくり…
のつもりで走っていたが
途中で徐々に強まってきた尿意
暑い真夏の時期なら
汗で飛んでいく身体の水分
涼しくなった今
汗はそれなりにかくものの
余分な水分は膀胱に溜まり始め…
11キロコースの折り返しとなる6キロ地点
どうしようか迷った
このまま折り返せば
残り5キロの途中にトイレはない…
スロージョグの5キロ
30分以上は要する計算…
もつかもたないかビミョ〜な時間
というよりもってもギリ…か?
もう少し距離を延ばして
13キロコースに変更すれば
折り返しの7キロ過ぎに公園の公衆トイレが…
しかし左膝の痛み
昨日よりはマシだとはいえ
決して治ったわけではない
治ったと言うにはほど遠く…
出来るだけ短い距離の方が
膝の負担も少なくて済むし…
さぁどうしようか…
距離を延ばして公園までまっすぐ進むか
交差点を曲がって
途中やむなくの立ちションを選択するか…
それほど尿意がひっ迫してたわけではないが
走り続ければ家にたどり着くまでに
早晩その状況に陥ることが目に見えてる
今までの経験から…
実は
余儀なく立ちションをしたことも
過去に2〜3回はあるが
このコースではなく誰もいない山の中…
今日は車も人も通るコース
ジジイの立ちションなんぞ
醜いことこの上ない…
誰も見たくもない…
ってか
立ちションって軽犯罪…
だっけか?
悩みながら
痛い左膝に謝りつつ13キロコースへ直進
公園まで20メートルばかり高くなる坂道
頑張って登りきって下ればやがて公園だ
痛い左膝には結構な負担になるけれど
少なくてもそこまでなら尿意は大丈夫…
そう自ら鼓舞しつつ…
左膝を庇いながら坂道を無事に克服して
公園へ近づいた7キロ地点
公園の方から
僕と同じようにジョギングのジイさんランナー
もちろんヨボヨボというわけではないが
いかにもジイさん特有の猫背フォームで
遠目にもすぐジイさんだとわかる…
軽く会釈でもしておこうかと構えていたが
すれ違いざまに僕の前に立ちはだかった!
(えっ?なに?白髪まじりのジイさん!)
あの〜
すいません
今年の○○マラソンとか出ますか?
あっハイ…
今週末から始まるオンラインの大会ですね?
一応エントリーはしてありますけど…
そのアプリの使い方なんですけど
よくわからないんで教えてもらえれば…
(え〜っ?今走ってる途中だぜ〜!)
(ジョギング中にそんなこと聞く?)
(しかも会ったこともない他人に!)
TATTAってヤツですね?
でも実は僕も入れたばっかりで
大会期間が始まったら
若い連中にやり方を教えてもらおうかと…
競技をしている方たちですか?
まぁそんなとこです
そうですかぁ〜
どうもすいませんでした
(なんだよ…簡単に引き下がるのか?)
(立ちはだかって呼び止めた割には…)
いえいえ
こちらこそおチカラになれなくて…
お互いに頭を下げて走り出したが
思い出したように
ありがとうございました〜!
という彼の大声が背中に響いた
あまりの大声にちょっとびっくりしたが
振り返らずに右手を上げながら走り去った
ほんの1分ほどの間だったろうか?
それとも2分?
予想もしてなかった出来事…
走ってれば
こんなこともあるか…
それにしてもあのジイさんランナー
どうして走ってる最中にそんなことを
僕に聞いてきたんだろう?
別に僕じゃなくても
自分の周りに方法を知ってる誰か
若いヤツらでもいないのか?
それとも
すれ違おうとした僕が若く見えて
アプリに詳しそうに思えたのか?
オレンジ色の派手なTシャツで
少しばかり背が高かったから若そうに?
でも間近で顔や格好を見てみたら
白いアゴ髭と茶髪染めの歳相応の
同じようなジイさんだとわかって
教えてもらうのを簡単に諦めた?
というより
走ってるヤツに手当たり次第
訊いてるのか?
かもしれない
な…
周りにオンラインをエントリー済みの
仲間がいなければ…
ガンバレ…
歳相応の同じようなジイさん
無事にオンライン大会走ろうぜ…
そんなことより!
そんなことより!
トイレ!
トイレ!
思い出したように
僕は公園のトイレへ向かった
尿意とともに
忘れていた膝の痛みも
俄かに顔を出しはじめ…