道しるべの向こう

ありふれた人生 
もう何も考えまい 
君が欲しかったものも 
僕が欲しかったものも 
生きていくことの愚かささえも…

歳取るってさ…

2022-06-19 20:23:00 | 日記

蒸し暑くて
息絶え絶えに走ってた8〜9キロほどの地点

上り坂を登り切った信号のない交差点で
バァさん?というかオバちゃん?2人が
向こう側から横断歩道を渡ろうか渡るまいか
迷ってる風な感じが遠くに見えて…

坂道だから確認は出来なかったけど
おそらくクルマが近づいてるのだろう
たぶん…

でもクルマがすぐに現れることもなく
何を迷ってるんだろう?と…

渡る決心がなかなかつきそうにない
そんなオバちゃんたちを何気なく見ながら
ああやって迷うのって間違いなく老化現象?
だよなぁ…

年寄りってイヤだなぁ
そんなことで迷うなんて…

コッチは67歳だけど
まだまだ若いんだぜ!と
呼吸や足腰の苦しさを堪えつつも
何でもないようなフォームに見せようと
無理に背筋を伸ばして腕を振り続けたw

やがてオバちゃんたち2人は
横断歩道を無事?に渡り終えて
1人はボクの方に向かって
もう1人はボクと同じ方向へと別れて…

コッチヘ向かってきたオバちゃんは
典型的なオバちゃん風なスタイルと顔?
コケシ型というか絵に描いたような…
すでに思い出せないくらいなほどの…

ボクと同じ方向に向かったオバちゃんも
おそらく同じように…

そう思いながら段々と近づいて行ったとき
細い腰を振るようにして歩く後ろ姿に
バアさんが何だよと妙に違和感を覚えつつも
どこかで見覚えがあるような…

えっ?
まさか?

ひょっとしてこの揺れるように歩く腰は…

そういえば
彼女の家はこの辺りだっけ?
と思い浮かんだ

追い抜きざま
斜め後ろから
腰を振って歩くオバちゃんの横顔を
気がつかれないように覗き込むと…

ハッキリとは確認できなかったものの
若かった頃の面影はしっかりと残ってて
やはり彼女に間違いなかった

歳を取っても
歩き方は若い頃と変わらないんだw

そう思いながら
嬉しいような…

そして
哀しいような…
複雑な気持ちになっていた



もう35〜6年も前のこと
ボクが独身時代から結婚後までの数年間
ひょんなことをキッカケに
付き合っていた先輩?の彼女だった
ボクより4〜5歳年上の…

当時
彼女は早婚で
すでに小学生くらいの子ども2人がいて
ボクのどこが気に入ったのか?
彼女の方からアプローチがあって…

ボクも彼女に好意を抱いていたから
すぐにピンときて
男女の仲になるまでに
ほとんど時間はかからなかった

それにしても
子持ち2人の30代主婦が
独身のボクに声をかけるなんて…

元々そんなタイプの女性だったんだろうか?
見た目はまさに静粛そうなのに…

ただ腰を振って歩く姿だけが
なんとなく…



斜め後ろから盗み見るようにして覗いた
彼女の表情は
昔のままのようでもあり
バアさんになってしまったようでもあり…

まぁ
ボクが67歳なんだから
彼女はすでに70代になってるはず…

もう35〜6年も前のことだから…

そんな彼女に声をかけるでもなく
淡々と追い抜いて走り続けたが…
彼女はボクに気づいただろうか?

まぁ気づくはずもないか?
いくらボクが何年も前から走ってることを
知っていたとしても…

いや…
彼女も気がついたかもしれない
たとえキャップを被った
金髪のジジイランナーだとしても…

ボクが彼女を覚えていたように
彼女もまた…

男と女なんてそんなこと稀にあるよなぁ
特に特別な関係が昔時代にあったのなら…

とは言え
もう2人ともアラ古希
彼女にも
もちろん大きなお孫さんがいるはず…

ボクにも初孫くんがいて…






そんな彼女と付き合ってた頃
こんなバイクに乗ってたなぁ…

ふと思い出した


あの頃は若かったよなぁ…

何も知らず
全然オトナになれてなかったよなぁ…

彼女の良さが全く分からず…

簡単に別れてしまうなんて…





遠い昔に戻れたような…

今の現実を知らされたような…

そんなひとときのジョグ



歳取るってさ…

残酷…

でしかない…

よなぁ…



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