goo blog サービス終了のお知らせ 

えつこのマンマダイアリー

♪東京の田舎でのスローライフ...病気とも仲良く...
ありのままに、ユーモラスに......♪

「ベルト・モリゾ展」を観て

2007年11月24日 | アート
 印象派の女流画家、ベルト・モリゾの絵を観てきました(「ベルト・モリゾ展」)。

 彼女は印象派を語る上で欠かすことのできない存在らしいですが、女性画家であるがゆえに陰の存在に甘んじてきたようです。当時のフランスでは、女性は正規の美術教育を受ける機会を十分に与えられていず、サロンで評価されることによってしか世に出ることができなかったのですが、当時の伝統的な画法を踏襲していなかった彼女の絵が評価されるには、少し時間がかかったようです。

 マネの弟、ウジェーヌ・マネと結婚し、ウジェーヌがモリゾの才能を高く評価、画家活動をサポートしたため、モリゾはのびのびとその才能を開花させていったようです。

 印象派の他の男性画家とはモチーフが異なり、娘のジュリーや羊飼いの少女が植物の緑とともによく登場しています。母としての慈愛の溢れた、優しい柔らかい視線が特徴で、でも中心のモチーフと背景の描き分けにはメリハリがあり、心地よい躍動感を感じました。また、浮世絵に象徴されるジャポニズムの影響を受けたことは、モリゾも例に洩れていないようです。
 見ていて不思議と癒され、いつのまにかファンになっていました。モネ展も7月に観ましたが、モネより気に入っちゃったかも?! 

 くだんのHPの左側に載っている「夢見るジュリー」の絵は、ロマンチックなタイトルとは裏腹に、哀愁を帯びたジュリーの目がとても印象的な絵です。父親のウジェーヌを病気で亡くした直後に描かれたもので、父親を亡くした哀しみと、母親のモリゾを気づかう気持ちを湛えた、哀しくて静かで厳しい瞳なのです。

 それから何年もしないうちに、ジュリーからうつった風邪がもとでモリゾも亡くなってしまいました。54歳の若さ、ジュリーはまだ16歳でした。モリゾがもっと長生きしていたら、印象派やその後の絵画の流れが変わっていたかもしれないと思わされました。

 会場の常設展示では、厳重なる枠に入れられたゴッホのかの「ひまわり」も見られます。一緒に見た母曰く「これが50億以上だって? それほどのものかしら......?」 実は私も同感でした。

 「絵画音痴、絵心皆無」takuetsu@管理人の美術館レポートでした。

コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 富士山麓の秋 ~紅葉台~(1) | トップ | 富士山麓の秋 ~紅葉台~(2) »

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (にりんそう)
2007-11-25 07:12:20
わァ~!モリゾ展・・・、しっかりチェックしておいたのにすっかり忘れていました。
多分今日まででしたね。
残念!、今日はイタリアのオペラ歌手、コッソットさんの、”イル・トロヴァトーレ”を聞きに行くので、いけないのです。
見ておきたかったです。
彼女の素敵なタッチの絵、お嬢様を多く書かれているとか・・・機会を逸しました。
返信する
にりんそうさんへ:またの機会にぜひ! (takuetsu@管理人)
2007-11-25 10:06:17
おはようございます、いつも書き込みありがとうございます

そう、今日までですね。残念でしたねぇ。またの機会を狙ってください。遠くない将来その機会があるとよいのですが。

今日はオペラですか? ぜひ素敵な1日を! またお話聞かせてください。

「最近外出が続き、ガーデニングもブログの更新もままならない&家事はうっちゃってしまっているとんでもない主婦」のtakuetsu@管理人でした。
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

アート」カテゴリの最新記事