本号より、「武士道の言葉 ますらをの道を求めて」と題して、毎月四つの言葉を紹介したい。日本人のアイデンティティーが強く求められる世相の下、今日では「武士道」に関する書物も多数出版され、とても喜ばしい事だと思っている。しかし、言葉は認識するだけではなく、魂に刻みつけ、自らの生き方、日々の行動へと昇華されなければ、「道」とは言えない。私は、大学生二年生だった昭和四十九年九月二十二日に、立派な人物になろうと志を立てて、生涯独学の道を歩み始めた。その時に指針としたのが「武士道」だった。高校時代に空手部に属していた私は、済々黌高校のモットーである文武両道・質実剛健・武士道に強く魅かれていた。又、テレビで見るサムライの姿の、強く正しい生き方にあこがれを抱いていた。爾来、様々な武士道の言葉を自らの糧として生きて来た。 . . . 本文を読む