忠臣蔵・大石内蔵助その二(『祖国と青年』平成25年6月号掲載)
個人の恩讐ではない。同志全員の戦いなのだ。「抜け駆け」は絶対に許さない。
一人のあだにてはこれなく候間 独り立ち本意を遂げ申すまじき事
(「大石内蔵助の平間村より同志に与えたる第一訓令」10月25日から11月5日の間)
リーダーは常に、組織(会社)の行く末に思いを致す中で、自らの身を処す宿命を担っている。組織(会社)には使命があ . . . 本文を読む
忠臣蔵・大石内蔵助その一(『祖国と青年』平成25年5月号掲載)
素行が残した『精神』は赤穂藩危急の時にこそ甦る
将来万一緩急の場合など生じ申さば、思ひ当らせられる節もおはさう歟(浅野長矩公に語った山鹿素行の言葉)
前回まで紹介した山鹿素行は、赤穂藩に二度お世話になっている。素行には、三代将軍家光に取り立てられ幕臣となる内命があった為、諸大名の招聘を断り続けていた。ところが慶安四年(1651 . . . 本文を読む
日本会議の機関誌『日本の息吹』に挟み込んでお届けしている『日本の息吹』県民版(既に202号刊行)に台湾と熊本について5回小論を記していましたので、まとめて紹介します。①熊本の先達と台湾領有 ②台湾は何故「親日」なのか ③台湾教育に勇躍応じた濟々黌の俊才・平井数馬 ④平井数馬の来歴 ⑤六士先生の殉難 . . . 本文を読む
山鹿素行その三(『祖国と青年』平成25年4月号掲載)
態度が重々しくなければ武士と言えない。その為には常に「思い」を深く持て!
事物の間において常に思を深くし詳に慮らば、各々当然の則に近かるべし。 (『山鹿語類巻第二十一「士道」』)
今号では、四項ある「士道」の第三項「威儀を詳らかにす」第四項「日用を慎む」及び附録「先生自警」から紹介する。
十年位前からテレビの歴史ドラマを見て非常に . . . 本文を読む
山鹿素行 その二(『祖国と青年』平成25年3月号掲載)
先づ気を養ひ得るを修身存心の本とすべき也。 (『山鹿語類巻第二十一「士道」』)
今号では、四項ある「士道」の第二項目、「心術を明かにす」即ち、「日常の心の持ち方」について述べている所から、四つの言葉を紹介する。
素行は、「何よりも、気を養う事の出来る事が、身を修め立派な心を身に付ける基本である」と述べる。「気」とは何か。気を使った熟 . . . 本文を読む
山鹿素行その一(『祖国と青年』平成25年2月号掲載)
先師曾て北條安房守の宅へ召し出され、赤穂謫居の命を承けられたる時の事を見ても、先師平日の覚悟筋を知るべし。 (吉田松陰『武教全書講録』)
幕末の志士吉田松陰は、北方の脅威の実体を探る為に、肥後藩の宮部鼎蔵と共に東北視察の旅に出かけた。二人はそれぞれの藩で、山鹿流の軍学を教える教師の立場にあった。年齢は宮部が十歳上だが、日本の将来を憂える同 . . . 本文を読む
葉隠その五(『祖国と青年』25年1月号掲載)
真の智慧にかなひがたき時は、智慧ある人に談合するがよし。(略)大木の根多きが如し。一人の智慧は突つ立ちたる木の如し。(聞書第一 5)
今回は、「知恵」をテーマに紹介する。山本常朝は、聞書第二の中で、「武士たるものは、先ずは主人に身体と生命を捧げきり、更に内には『智仁勇』三つの徳を身に備えねばならない。三徳兼備などと言うと難しそうだが、実は簡単な事 . . . 本文を読む