ケイシロウとトークアバウト

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この世界の真ん中で

2021-09-13 21:46:00 | 日記




ウミノというジジイが、
とある高層ビルのバルコニーから、
下にひろがる光景を見下ろしていた。
そして、
ニヤリと笑い😏
「これこそわが手が成し遂げた物。わが意のままに、ノリノリに味付けした芸術」と呟いた。

ウミノは、
権威と地位と財力の結合であるとする下界を眺め回し、
名誉と権力こそ、
自身の生涯やったと独りごちた。
ウミノにとって、
人生は、
栄光の二文字やった。
そして、
「たとえ幾万の神々が降りて来ても、これほどの偉業を成し得るやろか❓」と呟き、
両手を開いて、
目を閉じ、
「祝福されよ❗️」と叫んだ!
すると、
ちびっと強めの風が、
ウミノに吹き付け去った。

そんなウミノの背後から、
若い女性の声で、
「いたいた。いつもここだ。おじいちゃん帰るわよ」と言う声がする。
けど、
ウミノは、
「見なさい。私の力の結晶を」と言う。
すると、
眼鏡をかけた若い女性が現れ、
「見たから帰ります。本当におじいちゃんは困りものだわ」と、
ウミノの手を取って、
バルコニーから引き離そうとした。

ウミノは軽く笑い、
「お前には見飽きたか?」と問うと、
眼鏡の女性は、
「見飽きたもなにもおじいちゃん、ここはよその方のところですよ!」と厳しく言った。
そして、
バルコニーそばの住人に、
「いつも迷惑かけます。本当にボケてしまって」と頭を下げると、
住人はやさしく、
「構いませんよ。おじい様の気が落ち着けてよかったです」と言ってくれた。

するとウミノは眼鏡の女性に、
「お前、私の手のワザは----😧❓」と驚いた。
女性はうんざりと、
「知ってます!」と吐き捨てた。
ウミノは必死に、
「ノリノリに味付けしたんや‼️」と叫ぶと、
女性も負けずに、
「そうでしょうよ❗️ウチは、味付け海苔専門店経営してたんですから。まあ、経営破綻しちゃったけどね!」と言い返す。
そして、
ウミノを建物の中のエレベーターに引っ張ろうとすると、
ウミノは、
「どこに連れて行く気や❓」と抵抗した。
女性は、
「どこもナニも、四畳板部屋の家に帰るんですよ」と言うと、
ウミノは、
「じゃあ、わしはリッチじゃないのか?」と、
問い返した。
女性は、
「もう、うんざり😮‍💨なんですから。おじいちゃんの上級国民ごっこに加わるのは」と言って、
ウミノをエレベーターに乗せて、
下界へと降りて行った。