ケイシロウとトークアバウト

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トナカイパパとある家族の風景

2023-10-08 22:31:00 | 日記




脇見恐怖症(さきみきょうふしょう)という病気がある。
意図しなくても、
人をジロジロ見てしまう心の病いで、
見る側も見られる側も双方ウツが入る結末となる。
そんな脇見恐怖症を父に持つ女子高生のアイコが語った出来事。

アイコの父は、
アイコが生まれる前から脇見恐怖症の為、
トナカイのマスクを被って生活した。
仕事はワニブックスのような本の原稿書きやった。
そして、
家族の前では絶対にトナカイマスクを取らない為、
アイコは、
実の父の顔を見たことがなかった。
食事を自室で食べる時には、
マスクを脱ぐらしいが、
父親は、
そのような狼藉(🤔❓)を許さなかった!
また、
厳格な性格を有する父は、
家族に自分を「父さま」と呼ばせた。

アイコには、
声優になる夢があり、
高校卒業後は、
声優養成学校を志していた。
母親は賛成したが、
父親は反対した。
それで家族会議となった。

家族会議には、
アイコの両親と中坊の弟の四人で行われた。
トナカイマスクの父親がまずアイコに、
「芸能活動すると人の視線が気になる。脇見恐怖症になるぞ」と言った。
アイコは、
「ナンで頭っからそんな結果を決めつけるんですか?」と問うた。
中坊の弟は、
「僕には芸能は無理だけどゲイにはなれる」と言った。
沈黙が場を覆ったので、
母親が入れたコーヒーを各自が飲んだ。

しばらくして、
父親がアイコに、
「声の世界で生きようなんて、お前は心の脇見恐怖症や」と言った。
アイコは強く、
「ナニを言われても、声優はあたしの夢です」と言い返した!
父親は、
「夢とはどういう意味か?声優になる為に眠るつもりか??」と問いかけるので、
中坊の弟が横から、
「声優は競争率キビいから製油工場で働きなよ。オトコも出来るぜ!」と言った。
アイコはガチギレして、
「ポルノ動画のシコシコ野郎が🤬タマを潰すぞ❗️」と怒鳴った!
父親はアイコに、
「下品な言葉を使うな!」と叱った。
アイコは父親に、
「やかましい❗️このトナカイが❗️」と怒鳴った!
と、
場は一気に静寂し、
言いようのない緊張に支配された。

重苦しい沈黙の中で父親がアイコに、
「父さまがトナカイだったら恥なのか?」と問うた。
アイコはせせら笑って、
「ハッキリ言わせてもらうわ!この基地外トナカイが❗️人がまじめに進路を相談してる時くらいマスクを脱ぎな!!」と怒鳴った!
父親は声を震わせて、
「許さんぞお前❗️」と怒鳴ると、
中坊の弟は父親に、
「ナンのカンの言って、テメェはトナカイフェチだろう😛⁉️」と侮辱した。
父親は中坊の弟に襲いかかり、
凄まじい親子喧嘩になった。
見た目、
トナカイマスクの成人男と少年の格闘やった。

そこに、
外からサンタクロースの格好したかっぷくのいいジジイが現れ、
父親に、
「お前はクリスマスの時にあちこちを見つめることからその病気が発症したのだ。今はクリスマスではない。脱ぎなさい❗️」と、
怒鳴った!
中坊の弟が、
父親に殴られた痛みから泣きながら😭『赤鼻のトナカイ』の歌を唄った🎤
この弟の歌声に合わせて、
父親はトナカイマスクを脱いだ。
その素顔は、
異形とも言えるデカい剥き目の男性で、
舌を出して唇を舐めまわしながら、
一同をジロジロ見るんやった。
そして中坊の弟に向き直り、
「お前の友達のナオくんはいつ見ても可愛いやないか⁉️」と言うので、
弟は、
「喜多川か⁉️お前は❗️」と怒鳴った!

父親の素顔が初めて晒されつつも、
家族間には、
父親の素顔に対する嫌悪感しかなく、
改めて、
父親に、
トナカイマスクを被るようにお願いした。
そして、
気が付けば、
サンタクロースのジジイは消え失せ、
アイコも声優になりたいという夢が覚め、
大学進学を志すことにした。
同時に、
心理カウンセラーになって、
多くの脇見恐怖症の人々と向き合いたいという、
目標を持つに至った。