鷹威処家（たかいとこや）

今から二十年ほど前の話。

ウエノという男が、

ヘアーカット代をケチろうと、

あらゆる安床屋を探していた。

が、

どういう訳か、

どれも気に入らなかった。

理由は、

チープ感漂いすぎているとかいうもんやったけど、

値段相応という言葉の意味を知らないらしい🤔

そんなウエノが、

何気なく、

人通りの寂しいところを歩いていたら、

『1000円カット』ののれんはためく、

一件の理髪店を見つけた。

その名も、

『鷹威処家（たかいとこや）』！

早速店内に入った。

チープ感はあった。

けど、

美人理髪師がうやうやしく出迎えた。

「ムッシュ！お席にお座りください」と色っぽい口調で話す。

ウエノは喜んで着座した。

この店は、

鷹威という、

天才ヘアースタイリストが生み出した、

流派を、

完全結続したことで、

常に、

鷹威の魂が店に宿るという意味込めて、

『鷹威処家（たかいとこや）』としたという、

店名の由来を聞かされた。

ウエノは、

そんなヘアースタイルの流派があることに驚いたが、

なぜか、

ハサミよりもバリカンが多用されるのが気になった。

美人理髪師は、

「お髭をお剃りいたします」とうやうやしく言って、

ひげ剃り機を出して、

剃った。

奥から若い女が現れ、

「鷹威流エアーシャンプーをいたします」と言って、

霧吹きで何かを髪にシュッとして、

うちわであおいだ。

この時点で、

ウエノは帰りたくなった。

美人理髪師と若い女は、

「お疲れでございました。グランドフィナーレでございます」と、

二人して頭を下げたので、

ウエノが千円渡したら、

美人理髪師はせせら笑って、

「お客様。なんの冗談でございましょうか？」と言ったので、

ウエノは呆気に取られて、

「散髪代ですよ」と答えた。

そしたら美人理髪師は、

「お客様って冗談のお好き方ですのね。当店は、10000円カットであられること知って、お戯れあそばされて」。

ウエノにガク（愕）😱が入った！

「そんな😨❓だってお店ののれんに1000円カットって出てますよ」と反論した。

若い女が外に出て驚き、

「エエ😵どこに1000円ってなってるの？10000円よお客さん！」と言ったので、

ウエノはキレた😡❗️

「ふざけるな❗️10000円床屋とかあるか⁉️お前らが、すり替えたんやろが‼️」と叫んだ！

美人理髪師は、

「ちょっと！誰がのれんすり替えただって⁉️言いがかりはよしとくれ‼️」と叫び返した！

そこに店奥から、

デブい刺青オンナと、

頬に傷のある大柄な男が現れた。

刺青オンナはウエノに、

「金払えば、あんじょう済むことでっせ」と言い、

頬傷の男は、

「払えん言わはるなら、痛い思いして遺体になりますさかい」と言う。

ウエノは、

怖くて心臓バクバクやったけど、

勇気ふるい起こして、

「警察の方の立ち会いで話し合いましょう」と言った。

すると、

若い女は、

「なんて強情なの😡⁉️」とキレて、

店奥に、

「じいちゃん‼️」と大声出した！

そしたら、

白装束の痩せこけたキツネ顔のジジイが入ってきて、

「金払わん者は、コンコン様の呪いを受ける」と言って、

太い数珠を取り出した。

若い女はウエノに、

「じいちゃんはコンコン教の宮司様なのよ！！」と凄んだ！

ウエノは、

「あれ、コンコン教って読むんですか？金光教かと思ってました」と答えた。

若い女は呆れて、

「ナンテ世間知らずなの😳❓コンコン教と金光教は別物なのよ😳😳❓」と言い返した。

キツネ顔のジジイが祈り出したので、

ウエノは恐ろしくなって、

1万円を払って逃げた！

後に、

他の被害者とともに、

警察連れて、

『鷹威処家（たかいとこや）』に行っても、

もぬけの殻やった。

ここに、

2020年7月22日書き込み記事『いなり寿司はオムライスの夢を見るか？』で起こった惨劇が、

繰り返されることになった！！

ウエノは後で、

ダチに、

こう話したと言う。

「鷹威処家（たかいとこや）は高い床屋😡‼️」



ケイジロウ。

安理髪店行く時は、

1000円カットか10000円カットかを必ず確認しよう。

でないと、

不愉快な真実と向き合う可能性がある❗️