バリヒンドゥーの特色

2016年11月12日 | 人生は旅である。

インドネシア方面へのインド文化の流入は西暦一世紀位から始まっていると推察されている(亮仙, 河野1994 *1)。

はっきりとした記録に基づけば、8世紀後半から9世紀半ばにかけて、ジャワ島に栄えたシャイレーンドラ王国が、大乗仏教の大仏蹟をジャワ島中部のボロブドゥールに立てたことから、ヒドゥー伝来前に仏教が存在したことが確認される。
バリ島の本格的なヒンドゥー化は、西暦10世紀末にジャワのクディリ朝の支配下に入った時からと推定されている。

バリ島ヒンドゥーは、ヒンドゥー諸派の中でもシヴァ神を重視するシヴァ教とされるが、上記の環境の影響もあってか、仏教(といってもヒンドゥー仏教とでもいうべきもの)との併存が認められる。バリにある仏教徒の総本山にあたるのがシラユクティ寺院である。

バリ・ヒンドゥーの特色として上げられるのは、祭司の二層化とその役割である。

まず、聖職者としてバリ・カースト制度のなかでバラモンを形成しているのが、プダンダと呼ばれる第一階層の祭司である。
プタンダは、マントラをとなえるなど儀礼を通じてシヴァ神との同一性を実感することにより、儀式を司る。

シヴァ神との一体を目指すのは、人間は本来本質的にシヴァと同じでありながらそのことを忘れているために輪廻にや苦しみの存在があるとされ(p.66)、宇宙の創造原理ブラフマン(梵)と輪廻する生命の本体としてアートマンを立て、アートマンとブラフマンの本質は本来一つである「梵我一如」を説くヴェーダの信仰(バラモン教)を受け継いでいる。

また、プタンダの重要な機能は「聖なる水」を作り出すことにある。プタンダにはシヴァのプタンダであるプタンダ・シワと仏教のそれであるプタンダ・ボダがあり、大きな祭典のときなど、並列して儀式をおこなうこともある。

プダンダ


プダンダ・シワ(シワ教の祭司、写真左右の僧)。   プタンダ・ボダ(仏教の祭司、写真中の僧)2016年10月12日バリ・ボン村にて



祭司の二層目は、プタンダとはカーストも儀礼法も違う、非バラモンのプラマンクーという宗教的職能者である。

彼らは、マントラをとなえながら、花などを神に捧げるという単純な儀礼をおこなう。一般の住民が寺院に参拝するときに、礼拝の後に聖水と米を分け与えるのもプラマンクーの役割である。


プラマンクー  プラ・ブサキにて


*1亮仙, 河野,「神々の島バリ―バリ=ヒンドゥーの儀礼と芸能」,里山堂,1994/1/25

バリ島くつろぎの空間 「ビラ・ビンタン」


インドにおける宗教と、仏教とヒンドゥー教の生成

2016年11月11日 | 人生は旅である。
インドにおける宗教の起源は、インダス文明の遺跡や遺物にまでさかのぼることができる(西尾秀生2001*1 )。

インダス文明の遺跡から出土した多くの印章に刻印された動物や樹、蛇神や卍印などヒンドゥー教や仏教に現れるさまざまな「記号」が確かめられている。また、女性像が示す農耕民族特有の地母神の出土物や、火葬の痕跡など、インダス文明のヒンドゥー教や仏教への影響を確かめることができる。

紀元前十五世紀ころに中央アジアからインド西北部に侵入したアーリア人は、村を形成し火の祭りを行った。そして、紀元前十二世紀を中心に、神々に対する賛歌の集成である、『リグ・ヴェーダ』を始めとした四つのヴェーダ *2が編纂された。
これらのヴェーダには、賛歌の対象となる神々、賛歌の形である歌詠、祭詞、呪詞が含まれており、宗教の基本要素である、信仰の対象(神)、信仰の対象と私との関係性(信)、信仰の形(儀式)が揃わっている。

ヴェーダをよりどころにする宗教的活動をヴェーダの宗教と呼ぶこともあり、この宗教環境を「バラモン教」と近代ヨーロッパでは呼んだ。

バラモン教の生命観は、「業」に起因する「輪廻」にあり、輪廻からの解放である「解脱」を究極の目標とする。また、解脱の形は「宇宙の原理であるブラフマン」と「生命の本体であるアートマン」が合一することにある、とする。特に「業と輪廻」は、後のヒンドゥー教、仏教、ジャイナ教での生命観に取り入れられて、現在に至っている。

仏教は、紀元前五世紀ころのバラモン教が正統とされた宗教環境の中では「沙門(異端の思想家)」の一人であるゴータマ・シッダルータによって起こされる。

西尾(2001)は、他に6人の沙門を紹介している(p.58-p.62)が、その中の一人 ニガンタ・ナータプッタはジャイナ教の開祖である。ジャイナ教は、業と輪廻と解脱を解くものであり、ゴータマの説いた原始仏教との類似点が指摘されている。

仏教成立後、紀元前四世紀から紀元後四世紀にかけて、ヒンドゥー教の聖典である二大叙事詩「マハーバーラタ」と「ラーマ―ヤナ」ならびにプラーナ文献が成立する。これをもって、ヒンドゥー教も聖典を基に体系化されていく。

仏教とヒンドゥー教は共に業と輪廻と解脱というヴェーダの信仰(バラモン教)の生命観を引き継いでいるが、根本的違いは解脱の主体の広がりである。両方ともに、解脱に至る道を「自らの行為によるもの」「精神的体験を通じた智慧によるもの」そして、「信仰によるもの」の3点を挙げている 。

そして、「信仰による解脱の道」すなわち他力救済が、バラモン階層に限定されていたそれまでの宗教観を一変させ、カーストを越えた汎宗教環境を生じせしめたと理解することができる。

インドで成立した仏教は東進して日本に至り、ヒンドゥー教はインドネシア・バリ島に定着した。

年表にすると、下のようになる。
"


*1 西尾 秀生,「ヒンドゥー教と仏教―比較宗教の視点から」,ナカニシヤ出版, 2001/1
*2 「リグ・ヴェーダ」、「サーマ・ヴェーダ」、「ヤジュル・ヴェーダ」、「アタルヴァ・ヴェーダ」

福娘になりたいっ!2022:廣田神社:西宮えびす:今宮戎:勝尾寺

2016年11月11日 | 人生はマーケティングもある。

こちらの駄blogでアクセスの定番の一つは、"十日えびす:西宮戎そして福娘"のエントリーです。
そして、このページは10月から11月にかけて特にアクセスが多くなります。
なんでかなぁ、と考えたのですが、どうもこの時期が福娘の応募時期に重なるようです。
せっかく検索していらっしゃったのですから、今年(2010年)の西宮えびす、今宮戎、勝尾寺の福娘募集状況を揚げておきます。かならず、リンク先のそれぞれのオフィシャルサイトで応募条件・日程などを確認ください。

そして、もし、もし、このページを参考にして首尾よく福娘になられた方がいらっしゃったら、コメントいただけたら幸いです。

廣田神社(2022年募集情報)

《応募資格》
・高校3年生〜25歳の未婚の女性
・面接、研修、年末清掃(若干日)、正月三ヶ日全てに参加可能な方
・黒髪ストレートヘアーの方
《応募方法》
廣田神社の授与所にて、規定の奉仕申込書・履歴書等に必要事項を漏れなくご記入のうえ、授与所へご提出してください。
授与所は9時から17時までの受付です。
応募締切は11月6日、日曜日の17時まで
tel: 0798-74-3489

西宮えびす

年末年始臨時奉仕者募集
西宮戎のサイトはこちら

ただし、福娘募集の情報はありませんので、平成十九年の募集要項を参考に上げておきます。今年の募集状況との関係は保証いたしませんのでご注意ください。

[概要]
【奉仕内容】迎春準備作業、正月十日えびす期間の神札の授与、参拝者対応など
【奉仕期間】平成十九年十二月三十一日~平成二十年一月十五日
        (奉仕日時は応相談)
【応募資格】十八~二十三歳までの未婚の女性(※高校生は迎春準備作業のみ)
【応募方法】応募用紙は平成十九年十月から当社社務所にてお渡ししますので、
        奉仕希望の方は直接受付までお越し下さい。


new今宮戎
情報はこちら

平成29年(30年正月)の募集情報30年福娘の情報を参考に上げております。

 

◎ 募集期間   平成29年9月1日~平成29年11月6日(必着)

◎ 資 格    十日戎に奉仕を希望する満18~23才、未婚の女性(但し高校生は除く)

◎ 賞 品    入賞者40名に15万円と訪問着一着贈呈

◎ 申 込    応募希望者は市販履歴書用紙に所定事項を記入の上 履歴書用写真貼付の上、下記宛先までお送り下さい (応募書類は返還しません)

◎ 審査日・審査場

1.第1次審査=書類審査

2.面 接 審 査=11月3日(祝・金)・11月11日(土)・11月12日(日) 今宮戎神社

(申込順に当神社が指定する日に面接を行います)

3.選 出 審 査=11月18日(土)  クボタ大ホール

※約500名より福娘40名を選出

4.発 表 会=11月25日(土)   国際会議ホール(大阪商工会議所内)

◎ 宛 先  今 宮 戎 神 社

〒556-0003大阪市浪速区恵美須西1-6-10  ℡06-6643-0150


new勝尾寺

平成29年(30年正月)の募集情報はこちら

[概要]
【応募募資格】
福娘 18歳~23歳までの女性
勝ちっ子 18~23歳までの男性・女性
花の茶屋ホールスタッフ 18~23歳までの男性・女性
【ご奉仕期間】
大晦日(夜)~1月5日までの2日間もしくは3日間
【ご奉仕料】
2日間:二萬円 3日間:三萬円

【服装】
福娘 【貸与】お誂え着物・法衣(ほうい)
勝ちっ子 【貸与】法被(はっぴ)
花の茶屋ホールスタッフ 【貸与】法被(はっぴ)
特別お念珠 全員に授与します。

応募締切 平成28年12月16日(金) 履歴書必着

◎ 募集期間   平成29年9月1日~平成29年11月6日(必着)
◎ 資 格    十日戎に奉仕を希望する満18~23才、未婚の女性(但し高校生は除く)
◎ 賞 品    入賞者40名に15万円と訪問着一着贈呈
◎ 申 込    応募希望者は市販履歴書用紙に所定事項を記入の上 履歴書用写真貼付の上、
aaaaaaaaaaaaa 下記宛先までお送り下さい (応募書類は返還しません)
◎ 審査日・審査場
aaaaaa1.第1次審査=書類審査
aaaaaa2.面 接 審 査=11月3日(祝・金)・11月11日(土)・11月12日(日) 今宮戎神社
aaaaaaaaaaaaaa(申込順に当神社が指定する日に面接を行います)
aaaaaa3.選 出 審 査=11月18日(土)  クボタ大ホール
aaaaaaaaaaaaaaa※約500名より福娘40名を選出
aaaaaa4.発 表 会=11月25日(土)   国際会議ホール(大阪商工会議所内)
◎ 宛 先  今 宮 戎 神 社
aaaaaaaaaaaaaaa 〒556-0003大阪市浪速区恵美須西1-6-10  ℡06-6643-0150