無類の本好き達、元宮城県図書館展示ボランティアメンバーからなる古書読書会「パピルスの会」の創設20周年を記念して、仙台市街を一望に見下す向山に110年前から続く懐石料理の名舗「東洋館」で会席料理での祝賀会を開催した。
当館はは土井晩翠、阿部次郎、など明治大正時代の東北帝国大学教授だった名だたる著名人が、広瀬川の瀬音を聞きながら俳人芭蕉を語り合い談論に時を過ごしたと言い伝えられる、仙台では頂点に位置位置づけされる格式の古いお店である。
古書を学習する者達の20周年を祝うにふさわしい会場と決めて、永年講義してくださる講師先生と共に20年の図書館での奉仕活動、学習、研修の歴史を振り返り、ここ東洋館を常宿とした縁の文人墨客に思いを馳せながら、「東洋館と芭蕉俳諧研究会」と題する講義を同じ部屋で聴き、各部屋を見学した後、季節感あふれる懐石料理で祝杯をあげた。開館当時と殆ど建物や内装が変わらずに、今の4代目が継承しており、当時集った超一流に人達が戯れに描いた水墨画、南画、揮毫、文人画などがが今も大切に保存され、誰でも自由に閲覧できる。竹久夢二の絵などもさりげなく飾ってあり好事家には垂涎の場である。
華やかさはないが侘び寂びをを感じさせる落ち着いた雰囲気の室内と調度品が和む
熟練の調理人の技で季節の野菜魚貝類がみごとにな姿と深い味わいのハーモニーを醸す
日和に恵まれ、会席から仙台中心街を見おろす爽快さは格別