朝はめっきり涼しいというか、寒いと感じる今日この頃ですが、みなさんはいかがお過ごしでしょうか?
朝刊にTPPの文字があちこちに見られます。これに日本が参加するのしないのとあれやこれやと言っていますが、TPPとは何なのか?なぜ今TPPなのか、そこらを良く考えてみる必要があると思っています。「参加してみないと分からないので、まずは参加してみることだ」と言う人がいますが、参加する前に良いか悪いかをよく判断することが何事も大切だと私は思うのです。
原子力発電所を造る前に、よく見極め判断をしていれば今のようなことはなかったように、少なくても国民に不利益を及ぼすようなことが、1つでもあり、妥協できないことであればやらないことが懸命であって、それこそが正しい判断だと思うのです。政治に携わる人であれば何事においてもそうあってほしいと、これは最近特に思うことです。
先日親戚から新米が届きました。粘りがありその美味しさは格別です。日本のお米は世界に誇る高級ブランドですが、この美味しさが大きく損なわれると思うと、いったい政府は何を考えているのかと猛烈に頭にきます。農水省の試算(昨年10月)だと農林水産物の関税が撤廃されると、カロリーベースの食料受給率は今の39%から13%にまで落ち、生産額にすると4兆5千億円の減少。関連産業も含めると雇用は350万人が失われ、農業の多面的機能で、3兆7千億円が失われ、お米は多くが輸入米に置き換わり90%減少との推定がされています。おいしいお米が食べれなくなる・・・こんなばかげたことはないと思うのです。
農業だけでなくその影響は漁業林業、医療と広範囲に及びます。医療では保険診療と自費診療の併用を認める混合診療が全面的に解禁されると、公的医療保険の給付範囲が減少するので、社会保障の後退が危惧されています。日本医師会では保険で治療できる医療がほとんどなくなるのではないかと警告が発せられているほどです。これがTPPのほんの一部の中身です。
26日に東京・日比谷野外音楽堂で、JA、全漁連、全森連、日医、消費者による「TPPに反対する日本の食と暮らし・命を守る全国決起集会」が開かれました。新聞紙上で全国農業協同組合中央会などの代表のごあいさつを読み、TPP反対にともに頑張ろうと、さらに思いました。